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【Excel】エクセルで行の高さ・列の幅を一括で揃える方法|サイズ統一の効率テクニック

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Excelで表を作成する際、行の高さや列の幅がバラバラで見づらくなっていませんか。

データをコピーしたり、内容を編集したりすると、セルのサイズが自動調整されて統一感が失われ、表全体の見た目が悪くなることがよくあります。しかし、一つずつ行や列を選択してサイズを調整していくのは、非常に手間がかかるでしょう。

Excelには、複数の行や列を一度に選択して、サイズを統一する機能が用意されています。マウス操作での一括調整や、数値指定での正確な設定、自動調整機能を使えば、数十、数百の行や列でも瞬時に揃えられるのです。

本記事では、行の高さと列の幅を一括で揃える基本操作から、自動調整機能、数値指定による精密な設定まで、実務ですぐに使える知識を詳しく解説します。見やすい表を効率的に作成したい方は、ぜひ最後までお読みください。

ポイントは

・複数行・列を選択して一括でサイズ変更

・ダブルクリックで内容に合わせて自動調整

・数値指定で正確にサイズを統一

です。

それでは詳しく見ていきましょう。

複数の行の高さを一括で揃える基本操作

それではまず複数の行の高さを一括で揃える基本的な方法について解説していきます。この方法が、エクセルで行の高さを効率的に統一する最も基本的かつ実用的な手法となります。

複数行を選択してドラッグで調整

複数の行を同時に選択することで、一度の操作ですべての行の高さを揃えられる仕組みです。

基本的な操作手順として、まず行番号の部分をクリックして1行目を選択します。次に、Shiftキーを押しながら別の行番号をクリックすれば、範囲選択ができます。例えば、1行目をクリックしてからShiftキーを押しながら10行目をクリックすると、1行目から10行目までが一括選択されるのです。

選択した状態で、任意の行番号の境界線(行番号と行番号の間の線)にマウスカーソルを合わせると、カーソルが上下の矢印に変わります。この状態で上下にドラッグすれば、選択したすべての行の高さが同時に変更されるでしょう。

連続していない複数の行を選択したい場合は、Ctrlキーを押しながら行番号をクリックします。例えば、1行目、3行目、5行目だけを選択したい場合、1行目をクリック、Ctrlキーを押しながら3行目をクリック、そのまま5行目もクリックすれば、飛び飛びの行が選択されるのです。

選択方法 操作 結果
連続範囲 1行目クリック→Shift+10行目クリック 1〜10行目が選択される
全行選択 左上の行列交差部分をクリック シート全体が選択される
飛び飛び選択 1行目→Ctrl+3行目→Ctrl+5行目 1、3、5行目が選択される

この方法により、表全体の行の高さを見た目で調整しながら統一できるでしょう。

数値指定で正確に高さを設定

目視での調整ではなく、数値で正確に行の高さを指定する方法もあります。

揃えたい複数の行を選択した状態で、選択範囲内の任意の行番号を右クリックし、「行の高さ」を選択します。表示されるダイアログに希望の高さ(ポイント単位)を入力して「OK」をクリックすれば、選択したすべての行が指定した高さに統一されるのです。

標準的な行の高さは約13.5ポイント(18ピクセル)ですが、用途に応じて変更できます。例えば、見出し行を20ポイント、データ行を15ポイントに統一するなど、用途別に高さを設定することも可能でしょう。

ホームタブの「書式」ボタンからも同じ操作ができます。複数行を選択した状態で、「ホーム」タブ→「書式」→「行の高さ」をクリックし、数値を入力すれば完了です。

この方法は、印刷時のレイアウトを正確に管理したい場合や、複数のシートで同じ行の高さに統一したい場合に特に有効です。

内容に合わせて自動調整

セルの内容に応じて最適な高さに自動調整する、自動調整機能も便利です。

揃えたい複数の行を選択した状態で、任意の行番号の境界線をダブルクリックします。すると、選択したすべての行が、それぞれのセル内容に合わせて最適な高さに自動調整されるのです。

ただし、この方法では各行が内容に応じて異なる高さになるため、すべての行を同じ高さに揃えたい場合には適していません。長いテキストが折り返されて表示されるセルがある場合、そのセルに合わせた高さに自動拡張されるでしょう。

ホームタブの「書式」ボタンから「行の高さの自動調整」を選択しても同じ操作ができます。この機能は、データ入力後に表全体を見やすく整える際に便利です。

行の高さを調整する際は、セル内の文字サイズやフォントにも注意が必要です。大きなフォントを使用している場合、行の高さも大きく設定しないと文字が切れて表示される可能性があります。

また、印刷プレビューで実際の見た目を確認しながら調整すると、印刷時の仕上がりを事前に把握できます。画面表示と印刷結果が異なることがあるため、重要な資料では必ず確認しましょう。

複数の列の幅を一括で揃える基本操作

続いては複数の列の幅を一括で揃える方法を確認していきます。

複数列を選択してドラッグで調整

行の高さと同様に、複数の列を同時に選択して幅を調整できる機能があります。

列番号(A、B、Cなど)をクリックして1列目を選択し、Shiftキーを押しながら別の列番号をクリックすれば範囲選択できます。例えば、A列をクリックしてからShiftキーを押しながらE列をクリックすると、A列からE列までが一括選択されるのです。

選択した状態で、任意の列番号の境界線(列番号と列番号の間の線)にマウスカーソルを合わせると、カーソルが左右の矢印に変わります。この状態で左右にドラッグすれば、選択したすべての列の幅が同時に変更されます。

Ctrlキーを押しながら列番号をクリックすれば、飛び飛びの列を選択できます。A列、C列、E列だけを選択して、これら3列だけの幅を揃えることも可能でしょう。

シート全体の列幅を統一したい場合は、左上の行列交差部分(行番号の左、列番号の上)をクリックしてシート全体を選択し、任意の列境界線をドラッグすれば、すべての列が同じ幅に統一されます。

数値指定で正確に幅を設定

目視ではなく、数値で正確に列の幅を指定する方法もあります。

揃えたい複数の列を選択した状態で、選択範囲内の任意の列番号を右クリックし、「列の幅」を選択します。表示されるダイアログに希望の幅(文字数単位)を入力して「OK」をクリックすれば、選択したすべての列が指定した幅に統一されるのです。

標準的な列の幅は8.38(約64ピクセル)ですが、データの種類に応じて変更できます。例えば、氏名列を12、住所列を20、電話番号列を10というように、内容に応じて幅を設定することも可能でしょう。

「ホーム」タブ→「書式」→「列の幅」からも同じ操作ができます。この方法は、複数のシートで列幅を統一したい場合や、正確なレイアウトが必要な場合に有効です。

列の幅の単位は「標準フォントで表示できる文字数」を基準としています。そのため、フォントサイズやフォントの種類を変更すると、実際に表示できる文字数が変わることに注意が必要です。

内容に合わせて自動調整

セルの内容に応じて最適な幅に自動調整する、列の自動調整機能も非常に便利です。

揃えたい複数の列を選択した状態で、任意の列番号の境界線をダブルクリックします。すると、選択したすべての列が、それぞれのセル内容に合わせて最適な幅に自動調整されるのです。

この方法は、各列の内容が異なる長さの場合に特に有効です。例えば、氏名、住所、電話番号など、異なるデータが入力されている複数の列を選択して自動調整すれば、それぞれの列が内容に応じた最適な幅になるでしょう。

すべての列を同じ幅に統一したい場合には適していませんが、データを見やすく表示するための第一歩として非常に有用です。「ホーム」タブ→「書式」→「列の幅の自動調整」からも同じ操作ができます。

列の幅を自動調整する際は、見出し行のデータが最も長い場合が多いため、見出しに合わせて幅が決まることがあります。データ行の内容も考慮して調整したい場合は、データ行も含めて範囲選択してから自動調整を実行しましょう。

また、非常に長いデータがある場合、自動調整すると列幅が過度に広がることがあります。その場合は、セル内で文字列を折り返す設定(「ホーム」タブ→「折り返して全体を表示」)と組み合わせると効果的です。

シート全体のサイズを一括で統一する方法

続いてはシート全体の行の高さや列の幅を一気に揃える方法を確認していきます。

すべての行を同じ高さに統一

シート全体の行の高さを一度に揃えたい場合、全行選択からの一括設定が効率的です。

左上の行列交差部分(行番号「1」の左上の三角形部分)をクリックすると、シート全体が選択されます。この状態で任意の行番号を右クリックし、「行の高さ」を選択、希望の数値を入力して「OK」をクリックすれば、シート全体のすべての行が同じ高さに統一されるのです。

あるいは、行番号の「1」をクリックして1行目を選択し、Ctrl + Shift + ↓キーを押すと、データがある範囲の最終行まで一気に選択できます。この状態で行の高さを設定すれば、データ範囲だけの行の高さが統一されるでしょう。

この方法は、新しく表を作成する前に、予めすべての行の高さを揃えておきたい場合や、既存のデータで不揃いになった行の高さを一気にリセットしたい場合に便利です。

すべての列を同じ幅に統一

シート全体の列の幅を一度に揃える場合も、全列選択からの一括設定が可能です。

左上の行列交差部分をクリックしてシート全体を選択し、任意の列番号を右クリックして「列の幅」を選択、希望の数値を入力して「OK」をクリックすれば、シート全体のすべての列が同じ幅に統一されます。

A列の列番号をクリックして選択し、Ctrl + Shift + →キーを押すと、データがある範囲の最終列まで一気に選択できます。この状態で列の幅を設定すれば、データ範囲だけの列の幅が統一されるでしょう。

この方法は、方眼紙のようなマス目状のレイアウトを作成したい場合や、すべての列を均等に配置したグラフ用のデータ表を作成する場合に有効です。

標準のサイズに戻す方法

カスタマイズしたサイズを標準に戻したい場合、デフォルト設定へのリセットも可能です。

行の高さを標準に戻す場合は、対象の行を選択し、「ホーム」タブ→「書式」→「標準の高さ」を選択します。これにより、選択した行が標準の高さ(約13.5ポイント)に戻るのです。

列の幅を標準に戻す場合は、対象の列を選択し、「ホーム」タブ→「書式」→「標準の幅」を選択します。ダイアログで標準の幅(通常は8.38)が表示されるので、「OK」をクリックすれば標準幅に戻ります。

カスタマイズしたサイズが不要になった場合や、新しくレイアウトを作り直したい場合に、まず標準サイズに戻してから再調整するとスムーズでしょう。

シート全体のサイズを統一する際は、既存のデータや書式が影響を受けることに注意が必要です。特に、結合されたセルがある場合、意図しないレイアウトになる可能性があります。

また、シート全体を選択して操作すると、非表示になっている行や列も含めてサイズが変更されます。非表示の行や列がある場合は、後から個別に調整が必要になることがあるため、事前に確認しましょう。

複数シートのサイズを一括で揃える高度なテクニック

続いては複数のシートにわたって行の高さや列の幅を統一する方法を確認していきます。

シートグループ化による同時調整

複数のシートで同じレイアウトを適用したい場合、シートをグループ化して一括設定する方法が効率的です。

Ctrlキーを押しながら統一したい複数のシート見出しをクリックすると、シートがグループ化されます。シート見出しの背景が白くなり、タイトルバーに「[作業グループ]」と表示されるのです。

この状態で行の高さや列の幅を調整すると、グループ化されたすべてのシートに同じ設定が適用されます。例えば、1月から12月までの月次レポートシートを一度に揃えたい場合、12枚のシートをグループ化してから設定すれば、一度の操作で完了するでしょう。

作業後は、どれか1つのシート見出しをクリックしてグループを解除することを忘れないようにしましょう。グループ化したまま他の操作を行うと、意図せずすべてのシートに変更が適用されてしまいます。

書式のコピーを使った統一

特定のシートのサイズ設定を他のシートにコピーする、書式コピー機能も活用できます。

元となるシートで列全体を選択し(列番号をクリック)、「ホーム」タブの「書式のコピー/貼り付け」ボタンをクリックします。次に、適用したいシートに移動し、同じ列番号をクリックすれば、列の幅がコピーされるのです。

行の高さも同様に、行番号を選択して書式のコピーを実行すれば、別のシートに高さをコピーできます。この方法は、完成したレイアウトを他のシートに適用したい場合に便利でしょう。

ただし、書式のコピーでは行の高さや列の幅だけでなく、セルの書式(フォント、色、罫線など)もすべてコピーされます。サイズだけをコピーしたい場合は、次に紹介するVBA方法が適しています。

VBAマクロでの一括設定

より高度な処理として、VBAマクロを使ってすべてのシートのサイズを統一する方法もあります。

すべてのシートの行の高さを統一するVBAコード例:

“`
Sub すべてのシートの行高を統一()
Dim ws As Worksheet
For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets
ws.Rows.RowHeight = 15
Next ws
MsgBox “すべてのシートの行の高さを15に設定しました”
End Sub
“`

すべてのシートの列の幅を統一するVBAコード例:

“`
Sub すべてのシートの列幅を統一()
Dim ws As Worksheet
For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets
ws.Columns.ColumnWidth = 10
Next ws
MsgBox “すべてのシートの列の幅を10に設定しました”
End Sub
“`

このマクロを実行すると、ブック内のすべてのシートの行の高さや列の幅が一括で統一されます。数十枚のシートがある大規模なブックでも、一瞬で処理が完了するでしょう。

RowHeight や ColumnWidth の数値を変更することで、希望のサイズに調整できます。定期的に同じ設定を適用する場合は、マクロとして保存しておくと作業効率が大幅に向上します。

複数シートで作業する際は、作業前に各シートの内容を確認することが重要です。シートによってデータの種類や量が異なる場合、同じサイズ設定が適切でない可能性があります。

また、VBAマクロを使用する場合は、必ず事前にバックアップを取りましょう。マクロは取り消しができないため、誤った設定で実行してしまうと、元に戻すのが困難になります。

まとめ エクセルで行の高さ・列の幅を一括で揃える方法

エクセルで行の高さ・列の幅を一括で揃える方法をまとめると

・基本操作:複数の行・列を選択してドラッグ、または右クリック→「行の高さ」「列の幅」で数値指定
・自動調整:境界線をダブルクリックで内容に合わせて最適サイズに調整
・シート全体:左上の交差部分をクリックして全選択し、一括でサイズ統一
・複数シート:シートグループ化やVBAマクロで複数シートのサイズを同時に設定

これらの方法を状況に応じて活用していけば、表のレイアウトを効率的に整えられ、見やすい資料を素早く作成できます。

特に複数行・列の選択とドラッグ調整、数値指定による正確な設定をマスターすることが第一歩ですので、まずこれを試すことをおすすめします。

ただし、サイズを統一する際は、データの内容に注意が必要です。

長いテキストが切れて表示されないか、印刷時にレイアウトが崩れないか、事前にプレビューで確認する習慣を付けましょう。

Excelのサイズ調整機能を正しく活用して、美しく統一感のある表を効率的に作成していきましょう!