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【Excel】文字に線を引く全テクニック|取り消し線・見え消し選の引き方!下線・上線・囲み線の使い方

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資料やレポートで、特定の文字に線を引いて強調したり、修正箇所を示したりしたい場面は多くあります。

取り消し線で削除予定の項目を示したり、下線で重要な用語を目立たせたり、囲み線で注意喚起したりと、文字に線を引く装飾は情報の視認性を大きく向上させる重要なテクニックです。

しかし、Excelで文字に線を引く方法は複数あり、それぞれ設定方法や特徴が異なります。

取り消し線はショートカットで素早く設定でき、下線にも複数のスタイルがあり、上線や囲み線は工夫次第で実現できます。

本記事では、各種線の引き方から、ショートカットキーによる効率的な操作、見栄えを良くするための応用テクニックまで、実践的な知識を詳しく解説します。

文字装飾を使いこなしたい方は、ぜひ最後までお読みください。

ポイントは

・取り消し線はCtrl+5で瞬時に設定

・下線は二重線や点線など複数スタイルあり

・上線や囲み線は罫線機能で実現可能

です。

それでは詳しく見ていきましょう。

取り消し線の設定方法と活用

それではまず取り消し線を設定する基本的な方法について解説していきます。

ショートカットキーで瞬時に取り消し線

取り消し線は、文字の中央に横線を引いて削除や訂正を示す装飾です。

最も効率的な設定方法は、ショートカットキーを使うことです。

取り消し線を引きたいセルを選択してから、Ctrl+5キーを押すだけで即座に取り消し線が設定されます。

もう一度Ctrl+5を押せば、取り消し線が解除されます。

このショートカットは、セル全体だけでなく、セル内の一部の文字だけに適用することも可能です。

セルをダブルクリックして編集モードに入り、取り消し線を引きたい文字だけを選択してからCtrl+5を押せば、その部分だけに取り消し線が引かれます。

取り消し線のイメージ

完了したタスク
重要な修正前のデータ

部分的にも全体にも適用可能

操作 手順
取り消し線を設定 セル選択 → Ctrl+5
取り消し線を解除 セル選択 → Ctrl+5(再度押す)
部分的に設定 セルをダブルクリック → 文字選択 → Ctrl+5

複数のセルに一度に取り消し線を設定することもできます。

取り消し線を引きたいセルをすべて選択してから、Ctrl+5を押せば、選択したすべてのセルに取り消し線が適用されます。

連続していないセルを選択する場合は、Ctrlキーを押しながら各セルをクリックします。

セルの書式設定から取り消し線を設定

より詳細な設定が必要な場合は、セルの書式設定ダイアログから取り消し線を設定できます。

セルを右クリックして「セルの書式設定」を選択し、「フォント」タブを開きます。

「文字飾り」の項目に「取り消し線」というチェックボックスがあるので、これにチェックを入れてOKをクリックします。

この方法では、取り消し線と同時に他のフォント設定(太字、斜体、色など)も一度に変更できます。

設定方法 メリット デメリット
Ctrl+5 素早く設定・解除できる 取り消し線のみの設定
書式設定ダイアログ 他の書式と同時設定可能 手順が多い
ホームタブ 視覚的に分かりやすい 取り消し線ボタンは標準で非表示

「ホーム」タブの「フォント」グループには、標準では取り消し線ボタンが表示されていません。

ただし、クイックアクセスツールバーにカスタマイズして追加することは可能です。

頻繁に使用する場合は、ツールバーに追加しておくと便利でしょう。

取り消し線の実務活用例

取り消し線は、様々な業務シーンで活用できる便利な機能です。

タスク管理シートでは、完了したタスクに取り消し線を引くことで、視覚的に進捗状況を把握できます。

在庫管理表では、販売終了した商品に取り消し線を引いて、現行商品と区別できます。

価格表では、旧価格に取り消し線を引いて新価格を併記することで、値下げや変更を分かりやすく示せます。

取り消し線の活用シーン

プロジェクト資料作成 ✓完了
クライアント訪問準備 進行中
月次レポート提出 ✓完了

タスク管理での使用例

用途 効果
タスク管理 完了項目を一目で判別
在庫管理 廃番商品を明確に区別
価格改定 変更前後の価格を併記
文書校正 削除予定箇所を明示

文書の校正や修正履歴を残す際にも、取り消し線は有効です。

削除する文字に取り消し線を引き、その横に修正後の文字を記載することで、変更箇所と変更内容を明確にできます。

条件付き書式と組み合わせれば、特定の条件を満たすセルに自動的に取り消し線を引くこともできます。

取り消し線を使う際の注意点として、印刷時の見え方を確認することが重要です。

画面上では見やすくても、印刷すると線が薄くて分かりにくい場合があります。

重要な資料では、印刷プレビューで確認してから出力しましょう。

また、取り消し線だけでは情報が不十分な場合は、セルの色を変更したり、コメントを追加したりして補足すると良いでしょう。

下線の種類と設定方法

続いては文字に下線を引く方法を確認していきます。

基本的な下線の設定

下線は、文字の下に線を引いて強調する最も一般的な装飾です。

最も簡単な設定方法は、Ctrl+Uのショートカットキーです。

セルを選択してCtrl+Uを押すと、即座に下線が引かれます。

もう一度Ctrl+Uを押せば下線が解除されます。

「ホーム」タブの「フォント」グループにある「U」ボタン(下線ボタン)をクリックする方法もあります。

このボタンの右側にある小さな▼をクリックすると、下線のスタイルを選択できるドロップダウンメニューが表示されます。

下線のスタイル

通常の下線
二重下線
太い下線
点線の下線

用途に応じて使い分けられます

下線の種類 設定方法 用途
下線 Ctrl+U または 下線ボタン 一般的な強調
二重下線 Ctrl+Shift+D または 書式設定 特に重要な項目
会計下線 セルの書式設定から選択 会計帳簿、合計行

Excelには「下線」と「二重下線」という2種類の基本的な下線があります。

二重下線は、Ctrl+Shift+Dのショートカットキーで設定できます。

二重下線は通常の下線よりも強い強調を示すため、特に重要な項目に使用すると効果的です。

会計下線の特徴と使い方

Excelには会計専用の「会計下線」という特殊な下線があります。

会計下線は文字ではなくセルの下端に線を引く特徴があります。

通常の下線は文字の直下に引かれますが、会計下線はセルの一番下に引かれるため、数値の桁が揃いやすく、会計帳簿や財務諸表に適しています。

会計下線を設定するには、セルの書式設定を開き、「フォント」タブの「下線」ドロップダウンから「下線(会計)」または「二重下線(会計)」を選択します。

通常の下線 vs 会計下線

通常の下線
1,000,000
文字の直下に線
会計下線
1,000,000
セルの下端に線

会計下線は数値の桁が揃いやすい

下線の種類 線の位置 主な用途
通常の下線 文字の直下 文章の強調、見出し
会計下線 セルの下端 合計行、小計行
二重下線(会計) セルの下端(二重線) 総合計行、最終行

会計下線は、収支報告書や損益計算書などの財務資料で頻繁に使用されます。

小計には単線の会計下線、総合計には二重線の会計下線を使うのが一般的な使い分けです。

セル内の数値の桁数が異なっていても、線がセルの端に引かれるため、見た目が揃って美しく仕上がります。

部分的な下線と色付き下線

セル全体ではなく、セル内の一部の文字だけに下線を引くこともできます。

セルをダブルクリックして編集モードに入り、下線を引きたい文字だけを選択してからCtrl+Uを押します。

これにより、選択した部分だけに下線が引かれます。

下線の色を変更することも可能です。

セルの書式設定を開き、「フォント」タブで「下線」を設定した後、「色」のドロップダウンから任意の色を選択します。

ただし、下線の色を変更すると文字の色も同時に変わるため、文字と下線で異なる色にすることはできません。

設定項目 可能な操作 制限事項
部分的な下線 セル内の任意の文字だけに設定 編集モードで個別選択が必要
下線の色 任意の色に変更可能 文字色と下線色は連動する
下線の太さ 標準機能では変更不可 罫線機能で代替可能

下線を使う際の工夫として、文字色と背景色のコントラストを意識すると読みやすくなります。

黒い下線が見にくい場合は、濃い青や濃い赤など、視認性の高い色を選ぶと効果的です。

下線を使いすぎると、かえって読みにくくなることがあります。

本当に強調したい部分だけに下線を引き、それ以外は太字や色の変更など、別の強調方法と組み合わせることをおすすめします。

特に長文に下線を引くと、文章全体が読みにくくなるため、重要なキーワードや短いフレーズに限定すると良いでしょう。

上線と囲み線の設定テクニック

続いては文字の上に線を引く方法と、文字を線で囲む方法を確認していきます。

罫線機能を使った上線の引き方

Excelには標準で「上線」という機能はありませんが、セルの罫線機能を使って上線を実現できます。

上線を引きたいセルを選択し、「ホーム」タブの「フォント」グループにある「罫線」ボタンをクリックします。

ドロップダウンメニューから「上罫線」を選択すると、セルの上端に線が引かれます。

この方法で引かれる線は、文字の上ではなくセルの上端に配置されるため、厳密には文字装飾ではありませんが、視覚的に上線として機能します。

上線と囲み線のイメージ

上線の例 囲み線の例 下線(二重)

罫線機能で様々な線が引けます

線の種類 設定方法
上線 「罫線」→「上罫線」
下線(罫線) 「罫線」→「下罫線」
左線 「罫線」→「左罫線」
右線 「罫線」→「右罫線」
囲み線 「罫線」→「外枠」

罫線の太さやスタイルを変更したい場合は、「罫線」ボタンのメニューから「その他の罫線」を選択します。

「セルの書式設定」ダイアログが開くので、「罫線」タブで線のスタイル(実線、点線、二重線など)と太さを選択してから、プレビュー画面で線を引く位置をクリックします。

四方を囲む囲み線の設定

文字を四方から線で囲むには、セルの外枠罫線を使用します。

セルを選択してから「罫線」ボタンのメニューで「外枠」を選択すると、セルの四方に罫線が引かれます。

より目立たせたい場合は「外枠太罫線」を選択すると、太い線で囲まれます。

囲み線の色を変更するには、「その他の罫線」から「セルの書式設定」を開き、「罫線」タブで「色」のドロップダウンから任意の色を選択します。

線のスタイルと色を選択してから、プレビュー画面の四方をクリックすると、カラフルな囲み線が設定できます。

囲み線のバリエーション

通常の外枠
太線の外枠
二重線の外枠
破線の外枠

線のスタイルと色で印象が変わります

囲み線スタイル 視覚的効果 使用例
細い実線 控えめな強調 通常の項目区分
太い実線 強い強調 重要な注意事項
二重線 格式のある印象 見出し、タイトル
点線・破線 柔らかい印象 補足情報、参考データ

複数のセルを選択して囲み線を設定すると、選択範囲全体が1つの枠で囲まれます。

個別のセルをそれぞれ囲みたい場合は、「罫線」メニューから「格子」を選択すると、各セルが個別に囲まれます。

上下の線を組み合わせた見出しデザイン

上線と下線を組み合わせることで、見出しやタイトルに効果的なデザインを作成できます。

セルを選択してから「罫線」ボタンのメニューで「上罫線」を適用し、続けて同じセルに「下罫線」も適用すると、上下に線が引かれた見出しになります。

さらに工夫して、上線を細い線、下線を太い線にすると、よりデザイン性の高い見出しが作れます。

「その他の罫線」から線のスタイルを変更し、上線は細い実線、下線は太い実線というように設定します。

デザインパターン 設定内容 効果
上下同じ太さ 上線・下線ともに標準 バランスの取れた印象
下線だけ太く 上線:細い 下線:太い 安定感のある見出し
二重線の組み合わせ 上線:二重 下線:二重 格式の高い見出し
色違いの組み合わせ 上線:青 下線:赤 カラフルで目を引く

見出しセルの背景色と線の色を組み合わせることで、さらに多彩な表現が可能になります。

例えば、薄い青の背景色に濃い青の上下線を組み合わせると、統一感のある洗練されたデザインになります。

罫線を使った線の引き方は、セル単位での設定となるため、セル内の一部の文字だけに線を引くことはできません。

部分的な装飾が必要な場合は、フォント機能の下線を使用するか、テキストボックスを活用する必要があります。

また、罫線は印刷時にも正確に再現されるため、印刷物として配布する資料には特に適しています。

まとめ エクセルで文字に線を引く方法(取り消し線・下線・上線・囲み線)

エクセルで文字に線を引く方法をまとめると

・取り消し線:Ctrl+5で素早く設定でき、タスク管理や修正箇所の明示に最適

・下線:Ctrl+Uで基本設定、二重下線や会計下線など用途に応じて使い分け可能

・上線と囲み線:罫線機能を活用して実現、見出しデザインや強調表現に効果的

・部分適用:編集モードで文字を選択すればセル内の一部だけに線を引ける

これらの方法を状況に応じて活用していけば、効果的な文字装飾が実現できます。

特に基本的なCtrl+5とCtrl+Uのショートカットをマスターすることが第一歩ですので、まずこれを試すことをおすすめします。

ただし、線の使いすぎは逆効果です。

本当に強調したい部分だけに線を引き、他の装飾方法とバランスよく組み合わせることが重要でしょう。

Excelの線引き機能を正しく活用して、見やすく分かりやすい資料作成を進めていきましょう!