excel

【Excel】エクセルで60進法(時間・分・秒)を計算する(表示形式・変換・活用例)方法

当サイトでは記事内に広告を含みます

【Excel】エクセルで60進法(時間・分・秒)を計算する(表示形式・変換・活用例)方法

Excelを使って時間や分・秒の計算をしようとしたとき、「なぜか思った通りの数値にならない」と感じたことはないでしょうか。

その原因のひとつが、Excelが内部で時間を「10進法」で管理しているのに対し、私たちが日常的に使う時間の単位は「60進法」であるという違いにあります。

時間は60秒で1分、60分で1時間という仕組みになっており、この60進法の考え方をExcelに正しく反映させるには、表示形式の設定や専用の変換式を理解することが欠かせません。

この記事では、Excelで60進法(時間・分・秒)を計算するための表示形式の設定方法から、10進法との変換方法、そして実際の活用例まで、わかりやすく解説していきます。

時間計算でつまずいている方はもちろん、より正確に勤務時間や作業時間を管理したい方にもぜひ参考にしてみてください。

Excelで60進法の計算をマスターするための全体像

それではまず、Excelで60進法(時間・分・秒)を扱う際の全体的な仕組みと考え方について解説していきます。

Excelは日付や時刻を「シリアル値」と呼ばれる数値で管理しています。

1日=1という単位で、1時間は1÷24=約0.04167、1分は1÷1440=約0.000694という10進数で内部管理されているのがポイントです。

そのため、セルに「1:30」と入力しても、内部的には「0.0625」という数値として扱われています。

この仕組みを理解しておくことで、時間の足し算・引き算・掛け算なども正確に行えるようになるでしょう。

Excelの時間計算の基本ルール

1日 = 1(シリアル値)

1時間 = 1 ÷ 24 ≒ 0.04167

1分 = 1 ÷ 1440 ≒ 0.000694

1秒 = 1 ÷ 86400 ≒ 0.0000116

この仕組みを踏まえた上で、表示形式を「時間・分・秒」に合わせて設定することで、画面上では60進法のまま数値を確認できます。

また、60進法と10進法の変換をマスターすると、時給計算や作業時間の集計など実務への応用範囲が大きく広がるでしょう。

以下の表に、Excelで時間計算を行う際によく使われる表示形式の一覧をまとめました。

表示形式コード 表示例 用途
h:mm 2:30 時間と分を表示
h:mm:ss 2:30:15 時間・分・秒を表示
[h]:mm 26:30 24時間を超える合計時間を表示
[h]:mm:ss 26:30:15 24時間超・秒も含めて表示
mm:ss 30:15 分・秒のみを表示

特に合計時間が24時間を超える場合は、[h]のように角括弧で囲んだ表示形式を使うことが重要です。

[h]を使わないと、25時間が「1:00」と表示されてしまうなど、意図しない結果になってしまうことがあります。

Excelの表示形式で時間・分・秒を正しく設定する方法

続いては、Excelで時間・分・秒の表示形式を正しく設定する具体的な手順を確認していきます。

Excelで時刻を入力しても、セルの書式設定が適切でないと正しく表示されないことがあります。

ここでは、セルの書式設定ダイアログを使った手順をご紹介します。

セルの書式設定を開く手順

まず、書式設定を変更したいセルを選択し、右クリックから「セルの書式設定」を選びます。

または、キーボードショートカット「Ctrl+1」でも同じダイアログを開くことができます。

「表示形式」タブの「分類」から「ユーザー定義」を選択し、種類の入力欄に任意の形式コードを入力してください。

よく使う時間の表示形式コード例

・時間と分のみ表示したい場合 → h:mm

・時間・分・秒を表示したい場合 → h:mm:ss

・24時間を超える合計時間を表示したい場合 → [h]:mm

・分と秒のみを表示したい場合 → mm:ss

24時間を超えるときの[h]表示形式の使い方

月間の勤務時間や合計作業時間など、24時間を超えることが想定される場合は必ず[h]を使用しましょう。

通常のh:mm形式では、Excelが「0〜23時」の範囲でしか時間を表示しないため、24時間以上の値は正しく表示されません。

たとえば、合計が「30時間15分」の場合、h:mmでは「6:15」と表示されてしまいますが、[h]:mmにすると「30:15」と正しく表示されます。

24時間を超える合計時間には [h]:mm を必ず使用しましょう。

h:mm → 30時間15分が「6:15」と誤表示される

[h]:mm → 30時間15分が「30:15」と正しく表示される

秒まで表示したい場合のポイント

スポーツのラップタイムや動画の尺など、秒単位まで管理したい場面ではh:mm:ssやmm:ssを使います。

「mm:ss」は時間の部分を省略して分と秒だけを表示するため、数分程度の短い時間を計測・管理するのに便利です。

表示形式を設定した後は、実際に入力した値がどのように表示されるか確認してみると、より理解が深まるでしょう。

60進法と10進法の変換方法(時間・分・秒を数値に変換)

続いては、60進法の時間を10進法の数値に変換する方法(またはその逆)を確認していきます。

時給計算や分単位での工数集計を行う際には、時間を10進数に変換する必要が生じることがよくあります。

たとえば、「1時間30分」を時給計算に使う場合、「1.5時間」という10進数に変換しなければ正しい金額が計算できません。

時間(h:mm形式)を10進数に変換する方法

Excelでは、時刻のシリアル値に24を掛けることで、時間を10進数(時間単位)に変換できます。

10進数への変換式(時間単位)

セルA1に「1:30」が入力されている場合

=A1×24 → 結果:1.5(時間)

※結果のセルは「数値」形式に設定してください

時刻セルに24を掛けた後、結果のセルの表示形式を「数値」に変更することを忘れないようにしましょう。

変更しないと結果が時刻形式のまま表示され、正しい数値として扱われないことがあります。

10進数を時間(h:mm形式)に戻す方法

逆に、10進数の「1.5」を「1:30」という60進法表示に戻すには、24で割ります。

60進法への逆変換式

セルA1に「1.5」が入力されている場合

=A1÷24 → 結果:1:30(表示形式を[h]:mmに設定)

変換後のセルに[h]:mmなどの時刻表示形式を設定することで、正しく時間として表示されます。

分・秒単位への変換式

時間を分や秒に変換したい場合も、同様の考え方で計算できます。

変換の種類 計算式(A1に時刻が入力の場合) 結果の例(1:30:00の場合)
時間→時間(10進) =A1×24 1.5
時間→分(10進) =A1×1440 90
時間→秒(10進) =A1×86400 5400

1440は1日の分数(24×60)、86400は1日の秒数(24×60×60)です。

この数字の意味を理解しておくと、どんな変換式でも自分で組み立てられるようになるでしょう。

60進法時間計算の実践的な活用例

続いては、Excelで60進法の時間計算を実際に活用するケースを確認していきます。

ここでは、実務でよく使われる「勤務時間の集計」「時給計算」「作業時間の差分計算」の3つの場面を取り上げます。

勤務時間の合計を正しく計算・表示する

勤怠管理でよくある作業が、1週間や1ヶ月の勤務時間の合計を出すことです。

SUM関数を使えば合計は簡単に求められますが、合計が24時間を超える場合は表示形式を[h]:mmに設定することが必須です。

勤務時間合計の計算例

B2〜B8に各日の勤務時間(例:8:00、7:30など)が入力されている場合

合計 =SUM(B2:B8)

表示形式 → [h]:mm に設定すると「45:30」のように正しく表示される

時給計算に時間を活用する方法

時給計算では、勤務時間(60進法)を10進数の「時間数」に変換してから時給を掛ける必要があります。

時給計算の式

A1に勤務時間「8:30」、B1に時給「1000」が入力されている場合

給与 =A1×24×B1 → 結果:8500円

※A1×24で時間を10進数(8.5時間)に変換し、時給を掛ける

この計算式を知っておくと、勤怠管理シートから自動的に給与計算まで行えるようになります。

開始・終了時刻から経過時間を求める方法

作業の開始時刻と終了時刻から経過時間を求めるには、単純な引き算で対応できます。

経過時間の計算例

A1に開始時刻「9:00」、B1に終了時刻「17:30」が入力されている場合

経過時間 =B1−A1 → 結果:8:30

※結果セルの表示形式はh:mmまたは[h]:mmに設定

ただし、日をまたぐ場合(例:22:00開始→翌7:00終了)は単純な引き算では負の値になってしまうため注意が必要です。

その場合はMOD関数を使って対応します。

日をまたぐ経過時間の計算式

A1に「22:00」、B1に「7:00」が入力されている場合

=MOD(B1−A1,1) → 結果:9:00

※MOD関数で1で割った余りを求めることで、正の値に補正できる

まとめ

この記事では、Excelで60進法(時間・分・秒)を計算するための基本的な仕組みから、表示形式の設定、10進法との変換方法、実践的な活用例まで幅広く解説しました。

Excelが時間を10進数のシリアル値で管理しているという仕組みを理解することが、時間計算マスターへの第一歩です。

表示形式の[h]:mmや変換式(×24、×1440など)を覚えておくだけで、勤務管理・時給計算・作業時間の集計がぐっとスムーズになるでしょう。

特に24時間を超える合計時間の表示には[h]形式が欠かせないので、ぜひ覚えておいてください。

今回ご紹介した方法を活用して、Excelでの時間・分・秒の計算をより正確かつ効率的に進めてみてください。