【Excel】エクセルで度分秒を変換する方法(角度・DEGREES・計算式・測量・座標変換)を理解すると、測量データ、緯度経度、座標変換、角度計算、地図情報の整理がしやすくなります。
度分秒は、35度30分15秒のように角度を度、分、秒で表す形式です。
一方、エクセルで計算しやすいのは35.504167度のような十進法の角度です。
この記事では、度分秒から十進法への変換、十進法から度分秒への変換、DEGREES関数や計算式の使い方、測量や座標変換で注意したいポイントを解説します。
エクセルで度分秒を変換する結論は60進法と10進法の関係を式にすること
それではまずエクセルで度分秒を変換する基本結論について解説していきます。
度分秒をエクセルで扱う時は、1度が60分、1分が60秒であることを使い、分は60で割り、秒は3600で割って度に換算します。
つまり、度分秒を十進法の角度へ変換する基本式は、度に分を60で割った値と秒を3600で割った値を足す形です。
度分秒から十進法への基本式は、度 プラス 分 ÷ 60 プラス 秒 ÷ 3600です。
例えば35度30分15秒は、35 プラス 30 ÷ 60 プラス 15 ÷ 3600で35.5041667度になります。
度分秒は60進法の角度表記
度分秒は、時間の時分秒に似た60進法の考え方で角度を表します。
1度は60分、1分は60秒なので、秒まで細かく表せるのが特徴です。
測量、地図、GPS、緯度経度の表示などでよく使われます。
エクセル計算では十進法の角度が扱いやすい
エクセルの足し算、引き算、掛け算、割り算では、35度30分のような表記よりも35.5度のような数値のほうが扱いやすいです。
そのため、度分秒のデータを一度十進法に変換してから計算する流れが基本になります。
角度計算や座標変換では、見た目の表記と計算用の値を分けて考えると整理しやすいです。
マイナスの座標は符号の扱いに注意する
西経や南緯では、角度をマイナスで表す場合があります。
この時、度だけにマイナスを付けるのか、全体の計算結果にマイナスを付けるのかで結果が変わることがあります。
緯度経度の変換では、符号を最後にまとめて付ける方法がわかりやすいでしょう。
度分秒から十進法へ変換する方法を確認していきます
続いては度分秒から十進法へ変換する方法を確認していきます。
測量や地図データで受け取った角度をエクセルで計算するには、まず度、分、秒を別々の列に分けると扱いやすくなります。
それぞれを数値として入力しておけば、単純な計算式で十進法の角度へ変換できます。
度と分と秒を別セルに入力する
A列に度、B列に分、C列に秒を入力する形にすると、計算式がわかりやすくなります。
D列に十進法の角度を表示する場合、A2+B2/60+C2/3600のような式を使います。
この方法なら、複数行の座標データも下へコピーして一括変換できます。
度分秒が文字列で入っている場合は分解が必要
35度30分15秒のように1つのセルに文字列として入っている場合は、度、分、秒を取り出す作業が必要です。
データの区切り位置、TEXTSPLIT関数、LEFT関数、MID関数、SUBSTITUTE関数などを使うと分解できます。
ただし、入力形式がバラバラだと式が複雑になるため、先に表記をそろえると作業しやすいです。
秒に小数がある場合も同じ考え方で計算する
35度30分15.5秒のように秒に小数が含まれていても、計算方法は同じです。
秒を3600で割ることで、度の小数部分として換算できます。
高精度な測量データでは、小数点以下の桁数をむやみに丸めないようにしましょう。
|
入力 |
度 |
分 |
秒 |
十進法の角度 |
|---|---|---|---|---|
|
35度30分0秒 |
35 |
30 |
0 |
35.5 |
|
35度30分15秒 |
35 |
30 |
15 |
35.5041667 |
|
139度45分30秒 |
139 |
45 |
30 |
139.7583333 |
十進法から度分秒へ戻す方法を確認していきます
続いては十進法から度分秒へ戻す方法を確認していきます。
地図サービスやAPIから取得した緯度経度は、35.681236のような十進法で表示されることが多いです。
これを測量資料や図面に合わせて度分秒形式へ戻したい場合は、整数部分と小数部分を分けて計算します。
整数部分を度として取り出す
十進法の角度から度を取り出すには、INT関数を使う方法があります。
例えばA2に35.5041667がある場合、INT(A2)で35を取り出せます。
ただし、マイナス値ではINT関数の動きに注意が必要なため、ABS関数で絶対値にしてから処理する方法もあります。
小数部分から分を求める
分は、小数部分に60を掛けて求めます。
35.5041667から35を引いた0.5041667に60を掛けると、30.25になります。
この整数部分が分になり、小数部分は秒の計算に使います。
分の小数部分から秒を求める
分の小数部分に60を掛けると秒になります。
30.25の小数部分0.25に60を掛けると15秒です。
小数の丸めにより14.999999のように表示されることがあるため、ROUND関数で桁を整えると見やすくなります。
十進法35.5041667を度分秒に戻す場合、度は35、分は30、秒は15になります。
計算の流れは、整数部分を度にし、小数部分に60を掛けて分を求め、残りに60を掛けて秒を求める形です。
DEGREES関数と角度計算の違いを確認していきます
続いてはDEGREES関数と角度計算の違いを確認していきます。
エクセルにはDEGREES関数がありますが、これは度分秒を変換する関数ではなく、ラジアンを度に変換する関数です。
三角関数や角度計算を行う場合は、度、ラジアン、度分秒の違いを理解しておく必要があります。
DEGREES関数はラジアンを度に変換する
DEGREES関数は、ラジアン単位の角度を度単位に変換します。
例えばPI関数で得られる円周率はラジアン計算で使われ、DEGREES(PI())とすると180度になります。
測量の度分秒を十進法にする式とは目的が違うため、混同しないようにしましょう。
RADIANS関数は度をラジアンに変換する
エクセルのSIN関数やCOS関数は、基本的にラジアンを使って計算します。
そのため、角度を度で持っている場合は、RADIANS関数でラジアンに変換してから三角関数へ渡します。
度分秒を扱う場合は、まず十進法の度に変換し、その後で必要に応じてラジアンに変換します。
測量と三角関数では必要な変換が違う
測量や座標変換では、度分秒から十進法の度への変換がよく使われます。
三角関数による距離や角度計算では、度からラジアンへの変換も必要になることがあります。
DEGREES関数だけで度分秒が変換できるわけではない点が重要です。
DEGREES関数はラジアンを度に変える関数です。
35度30分15秒を35.5041667度にする作業は、分を60で割り、秒を3600で割る計算で行います。
測量や座標変換で使う時の注意点を確認していきます
続いては測量や座標変換で使う時の注意点を確認していきます。
度分秒の変換は計算式自体はシンプルですが、実務では符号、桁数、丸め、入力形式の違いによってミスが起こりやすいです。
特に緯度経度のデータを扱う場合は、1桁の違いが位置のズレにつながります。
緯度と経度の列を取り違えない
座標データでは、緯度と経度の順番が資料やサービスによって異なることがあります。
日本付近では緯度が35前後、経度が139前後になることが多いため、数値の大きさで簡単に確認できます。
列名を明確にしておくと、変換後のデータ整理がスムーズです。
丸める桁数を用途に合わせる
地図表示なら小数点以下6桁程度で十分な場合がありますが、測量用途ではより高い精度が必要になることがあります。
エクセルの表示形式だけを丸めても、内部の値は残っている場合があります。
提出用データでは、表示上の丸めと実際の値の丸めを分けて考えると安全です。
文字列として保存するか数値として保存するかを決める
度分秒の見た目をそのまま保存したい場合は文字列形式が便利です。
計算や並べ替えをしたい場合は、十進法の数値として保存するほうが扱いやすいでしょう。
同じ表の中に表示用の列と計算用の列を分けて作ると、見やすさと正確さを両立できます。
まとめ
エクセルで度分秒を変換するには、1度が60分、1分が60秒という関係を使い、分を60で割り、秒を3600で割って度に足します。
度分秒から十進法へ変換すれば、測量データ、緯度経度、座標変換、角度計算をエクセル上で扱いやすくなります。
十進法から度分秒へ戻す時は、整数部分を度にし、小数部分から分と秒を順に求めます。
DEGREES関数はラジアンを度に変える関数であり、度分秒の変換とは役割が違います。
測量や座標データでは、符号、桁数、緯度経度の順番に注意しながら、計算用の数値と表示用の文字列を分けて管理すると安心です。