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ノンアスベストジョイントシートとは?特徴や選び方も!(ノンアスベスト ジョイントシート:材質:用途:規格など)

ノンアスベストジョイントシートの概要
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ノンアスベストジョイントシートとは?特徴や選び方も!(ノンアスベスト ジョイントシート:材質:用途:規格など)

配管のフランジやポンプ、バルブなどの接合部では、流体や気体が漏れないようにガスケットを適切に選ぶ必要があります。

その代表的な材料の一つが、繊維とゴムを組み合わせて作られるノンアスベストジョイントシートです。

以前は耐熱性などを理由にアスベストを含むジョイントシートが広く使われていましたが、健康への影響から規制が進み、現在はアスベストを含まない製品への切り替えが基本となっています。

ただし、ノンアスベストと記載されていても、材質や耐熱温度、耐圧性、使用流体、規格は製品ごとに異なります。

名称だけで選ぶと、締付不足による漏れや過大締付による破損、薬品による劣化につながる可能性があるため注意が必要です。

この記事では、ノンアスベストジョイントシートの意味から特徴、用途、選定時に見るべき規格や注意点までをわかりやすく解説します。

ノンアスベストジョイントシートの概要

ノンアスベストジョイントシートの概要

それではまず、ノンアスベストジョイントシートの基本的な意味と、ガスケットとして果たす役割について解説していきます。

アスベストを含まないシートガスケット材料

ノンアスベストジョイントシートとは、アスベストを使用せずに製造されたシート状のガスケット材料です。

一般には、無機繊維や有機繊維、アラミド繊維、炭素繊維などを補強材とし、NBRやCRなどのゴム系バインダーを加えて成形されています。

板状で販売されることが多く、必要な形状に打ち抜いたり、カッターや加工機で切断したりして、フランジ用ガスケットとして使用します。

接合面の微細な凹凸を埋め、内部流体の漏れを抑えることが、ジョイントシートに求められる大切な役割です。

金属同士を直接密着させても、表面には目に見えない傷やうねりがあります。

適度に圧縮するジョイントシートを間に挟むことで、面圧が均一になり、気密性や液密性を確保しやすくなります。

ジョイントシートとガスケットの関係

ジョイントシートは材料名として使われる言葉であり、ガスケットは密封部品全体を指す言葉として使われる傾向があります。

つまり、ノンアスベストジョイントシートを所定の寸法に加工したものが、配管や機器に取り付けるガスケットです。

フランジガスケットのほか、機械のカバー、点検口、熱交換器、マンホール、タンクのふたなどにも用いられます。

使用箇所によっては、円形の全面形、ボルト穴を避けるリング形、異形のパッキン形状などが必要になります。

材質が同じでも、内径、外径、厚み、ボルト穴位置が合わなければ十分なシール性能は得られません。

材料選定と同時に、図面寸法や接合面の形状を確認することが重要です。

アスベスト規制後に求められる性能

アスベストは耐熱性、耐薬品性、補強性に優れた繊維として利用されてきました。

一方で、微細な繊維を吸入すると健康被害を招くおそれがあるため、製造、輸入、使用に関する規制が強化されています。

そのため現在の設備保全では、アスベストを含まない代替ガスケットへの適切な更新が欠かせません。

代替材には、従来品と同じ寸法で取り付けられる製品もありますが、耐熱温度や締付条件が完全に同一とは限りません。

特に古い設備では、以前に使用していたシートの品番、流体、温度、圧力、ボルト条件を記録し、新しい材料の仕様と照合する必要があります。

単純な置き換えではなく、使用条件に合った性能確認が求められる場面もあるでしょう。

ノンアスベストジョイントシートは、単にアスベストを含まない材料というだけではありません。

使用流体、温度、圧力、フランジ面、締付荷重に適した製品を選んで初めて、安定したシール性能につながります。

材質と構造の種類

続いては、ノンアスベストジョイントシートに使われる材質と、性能を左右する構造を確認していきます。

繊維材料とゴムバインダーの組み合わせ

ノンアスベストジョイントシートは、補強繊維とゴムバインダーを組み合わせた複合材料です。

繊維は強度や耐熱性を支え、ゴムは柔軟性や密着性を与えます。

代表的な補強材にはアラミド繊維、無機繊維、セルロース繊維、炭素繊維などがあります。

ゴム成分には、耐油性を重視したNBR、耐候性や耐薬品性を考慮したCR、耐熱性を高めた特殊ゴムなどが使用されます。

この配合の違いによって、同じジョイントシートでも圧縮率、復元性、耐油性、耐水性、耐薬品性が変わります。

材質名だけでは性能を判断しにくいため、メーカーの仕様表を見ることが基本です。

一般用と高機能タイプの違い

一般用のノンアスベストジョイントシートは、水、空気、油などの比較的標準的な流体条件で使われます。

設備の保守で幅広く利用できる一方、高温蒸気や強酸、強アルカリ、溶剤などには適さない場合があります。

高機能タイプには、耐熱性を高めたもの、蒸気用に設計されたもの、酸やアルカリに対応するもの、食品設備向けに配慮されたものなどがあります。

たとえば油圧装置で使用する場合は耐油性が重要になり、温水や蒸気のラインでは温度変化によるへたりや吹き抜けへの対策が必要です。

薬品設備では、流体の濃度や温度によって耐性が大きく変わるため、化学名だけで判断しないほうが安全でしょう。

混合液や洗浄液を扱う現場では、成分表を確認してメーカーへ相談する方法も有効です。

厚みが与える影響

ジョイントシートには、薄いものから数ミリ程度の厚みを持つものまであります。

厚いシートは接合面の傷やゆがみを吸収しやすい反面、圧縮後の変形量が大きくなり、締付管理が難しくなることがあります。

薄いシートはクリープを抑えやすい傾向がありますが、フランジ面の粗さや平面度が十分でないと漏れにつながる可能性があります。

厚みは、古いガスケットと同じにすればよいとは限りません。

フランジの剛性、ボルトの本数、面粗さ、流体圧力を踏まえて決める必要があります。

また、厚みを変更するとボルトのねじ掛かりや配管の芯ずれにも影響するため、保全工事では周辺部品との干渉も確認しましょう。

確認項目 主な内容 選定時の注意点
補強繊維 強度、耐熱性、耐久性 高温条件では繊維種と許容温度を確認します。
ゴムバインダー 密着性、耐油性、耐薬品性 流体との相性を仕様表で確認します。
厚み 凹凸追従性、圧縮量 接合面の状態と締付荷重に合わせます。
密度 圧縮性、機械強度 柔らかさだけでなく復元性も見ます。
表面処理 剥離性、取り扱いやすさ 交換作業や固着のしやすさに影響します。

用途と使用環境

続いては、ノンアスベストジョイントシートが使われる代表的な用途と、使用環境ごとの確認事項を見ていきます。

配管フランジとバルブ接続部

ノンアスベストジョイントシートの代表的な用途は、配管フランジのシールです。

給水配管、空調設備、工場のユーティリティ配管、油配管、圧縮空気配管など、さまざまな設備で利用されています。

フランジでは、ボルトを均等に締め付け、ガスケットに必要な面圧を与えることで密封性を確保します。

ボルトを一方向から強く締めると、ガスケットが片寄って圧縮されるおそれがあります。

対角線順に少しずつ締める作業は、局所的な圧縮不足や過大な変形を防ぐための基本です。

バルブやストレーナーの分解整備では、取り外したガスケットを再利用せず、新品に交換することが望ましいでしょう。

ポンプと機械設備のカバー部

ポンプケース、減速機のカバー、コンプレッサー周辺、点検口などにもシートガスケットは使用されます。

このような箇所では、流体を封じるだけでなく、潤滑油のにじみを防いだり、異物の侵入を抑えたりする役割もあります。

異形ガスケットでは、ボルト穴や流路の位置を正確に合わせる必要があります。

穴位置がずれると締付時にシートが引っ張られ、端部が破れたり、流路側にはみ出したりすることがあります。

回転機械の近くでは、振動によるボルトの緩みや接合面の変位も考慮したいところです。

耐振動性を求める場合は、ガスケット単体ではなく、ボルトの緩み止めやフランジ剛性も含めて検討します。

水、油、蒸気、薬品への対応

ノンアスベストジョイントシートの用途を判断する際には、何を封じるのかを具体的に把握する必要があります。

水であれば比較的選択肢は広くなりますが、温水、高温水、海水、循環水では劣化要因が異なります。

油では、鉱物油、燃料油、作動油、潤滑油などの種類に加え、添加剤の影響も確認したほうが安心です。

蒸気は温度と圧力が高くなりやすく、シートのへたり、酸化、締付荷重の低下が問題になる場合があります。

薬品用途では、濃度、温度、接触時間、混合成分を確認してください。

耐薬品性は常温で問題なくても、高温になると急に低下することがあります。

選定条件の整理例

流体が温水の場合は、水という分類だけで終わらせず、最高温度、通常運転温度、圧力、薬剤添加の有無、配管材質まで記録します。

条件が具体的になるほど、適切なノンアスベストジョイントシートを選びやすくなります。

規格と性能表示

続いては、購入時や設計時に確認したい規格、性能表示、資料の読み方について解説していきます。

JIS規格と製品仕様書の確認

ジョイントシートを選ぶ際は、JIS規格への適合状況やメーカーが公開する製品仕様書を確認します。

規格では、材料の分類、試験方法、寸法、物性値などが示される場合があります。

ただし、JISに関連する製品であっても、すべての使用条件が規格だけで判断できるわけではありません。

実際の選定では、製品カタログに記載された最高使用温度、最高使用圧力、推奨流体、圧縮率、復元率などを見る必要があります。

規格番号や一般名称だけで発注すると、目的と異なるグレードが届くおそれもあります。

発注書には材質、厚み、寸法、使用箇所、必要数量をできるだけ明記することが大切です。

耐熱性と耐圧性の読み方

耐熱温度と耐圧力は、ガスケットの選定で特に重要な項目です。

しかし、最高使用温度と最高使用圧力をそれぞれ満たしていても、その組み合わせで連続使用できるとは限りません。

高温かつ高圧になるほど、材料への負荷は大きくなります。

また、蒸気、気体、液体では漏れやすさが異なるため、同じ圧力値でも求められるシール性能は変わります。

カタログの温度圧力線図がある場合は、使用条件が許容範囲内に入るか確認しましょう。

余裕の少ない条件では、より高機能なシート材や、膨張黒鉛系、PTFE系、金属ガスケットなどを検討する場面もあります。

圧縮率と復元率の重要性

圧縮率は、締め付けたときにシートがどの程度つぶれるかを示す目安です。

復元率は、圧縮後に荷重を除いた際にどの程度戻るかを示します。

圧縮率が大きい材料は接合面の凹凸に追従しやすい一方、締付不足では安定しにくい場合があります。

復元性が低いと、温度変化や振動、ボルトの緩みによって面圧が下がった際に漏れやすくなることがあります。

設備が停止と稼働を繰り返す場合は、熱サイクルによる影響にも注意が必要です。

初期の密封性だけでなく、運転後も面圧を維持できるかという視点で性能を比較してください。

性能項目 意味 確認する場面
最高使用温度 材料が使用できる温度の目安 温水、蒸気、排気系統、高温油
最高使用圧力 圧力条件への対応目安 配管、圧力容器、ポンプ吐出側
圧縮率 締付時の変形しやすさ 面粗さやフランジ剛性の確認時
復元率 圧縮後の戻りやすさ 温度変化や振動がある設備
耐流体性 水、油、薬品に対する抵抗性 流体の種類と濃度を確認する時

カタログの数値は重要な判断材料ですが、単独の数値だけで安全性を決めるものではありません。

温度、圧力、流体、締付面圧、運転時間を組み合わせ、実際の使用条件に近い形で判断しましょう。

選び方と施工時の注意点

続いては、ノンアスベストジョイントシートの選び方と、取り付け時に失敗しやすい点を確認していきます。

使用条件を整理する手順

選定の第一歩は、設備の使用条件を曖昧にしないことです。

流体名、濃度、通常温度、最高温度、通常圧力、最高圧力、運転形態を一覧にします。

さらに、配管や機器の口径、フランジ規格、フランジ面の種類、ボルト材質、ボルト本数も確認します。

古い設備では図面と現物が一致しないこともあるため、現地採寸が役立つ場合があります。

既設ガスケットの材質が不明な場合は、見た目だけで判断してはいけません。

過去の保全記録、購入履歴、メーカー資料を探し、必要に応じて専門業者へ相談することが望ましいでしょう。

確認項目の例

流体は冷却水、通常温度は三十度前後、最高温度は六十度、圧力は低圧、フランジは平面座、ガスケット厚みは一・五ミリというように条件を記録します。

この情報があれば、候補製品を比較する際の見落としを減らせます。

フランジ面とガスケット寸法の確認

ガスケットの寸法は、内径、外径、厚みだけでなく、ボルト穴の有無や位置まで正確に合わせる必要があります。

全面形ガスケットはボルト穴を含む形状で、フランジ全面を覆うタイプです。

リング形ガスケットは流路周辺だけをシールする形状で、ボルト穴部分を避けます。

どちらを使うかは、フランジの規格や接合面の構造によって決まります。

内径が小さすぎると流路を狭め、はみ出した部分が流体にさらされて破損する可能性があります。

外径が大きすぎる場合も、ボルト座面への干渉や位置ずれにつながるため注意してください。

ガスケットは、見た目が似ていても寸法誤差を許容しにくい部品です。

締付作業と再締付の考え方

施工時には、フランジ面に付着した古いガスケット、さび、油分、異物を丁寧に除去します。

接合面に深い傷や腐食がある場合、ガスケットを新しくしても漏れが止まらないことがあります。

ボルトは対角線順に段階的に締め付け、最終的に均一な面圧になるよう管理します。

トルク管理が必要な設備では、規定トルクや締付手順に従うことが欠かせません。

締めすぎるとシートが押し出され、締め付けが弱すぎるとシール不足になります。

運転開始後に温度変化が大きい設備では、所定の手順に基づいて再締付を検討する場合もあります。

ただし、加圧中や高温状態での無計画な増し締めは危険です。

再締付の可否は、設備の安全手順と製品の施工要領に従って判断しましょう。

締付作業の基本例

ボルトを一度に最終トルクまで締めず、低いトルクから数回に分けて対角線順に締めます。

最後に全周を確認して締付の偏りを整えると、ガスケットへの荷重が均一になりやすくなります。

ノンアスベストジョイントシートのまとめ

ノンアスベストジョイントシートは、アスベストを含まない繊維とゴムを主材料とする、シート状のガスケット材料です。

配管フランジ、バルブ、ポンプ、機械カバーなどで使用され、接合面の凹凸を埋めて流体や気体の漏れを抑えます。

選定時には、材質、厚み、使用流体、温度、圧力、フランジ形状、ボルトの締付条件を確認することが重要です。

特に高温蒸気、薬品、油、繰り返し温度変化がある環境では、一般用シートで対応できるかを慎重に判断しましょう。

JIS規格やメーカー仕様書を確認し、最高使用温度や耐圧性、圧縮率、復元率を比較すると、用途に合う製品を選びやすくなります。

施工ではフランジ面を清掃し、寸法の合った新品ガスケットを使用して、ボルトを均等に締め付けることが基本です。

適切な材料選定と丁寧な施工の両方が、漏れにくく安全な設備運用につながります。

ノンアスベストジョイントシートは消耗品として扱われることが多い部品です。

交換時には価格や入手しやすさだけで決めず、設備条件に合う材質と施工方法を選び、安定したシール性能を維持しましょう。