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浮力とは?意味や原理をわかりやすく解説!(アルキメデスの原理・水圧・密度・物体・液体・中学理科など)

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「なぜ船は沈まないの?」「氷はなぜ水に浮くの?」こうした身近な疑問の答えは、すべて「浮力」という概念で説明できます。

浮力は中学理科から高校物理まで登場する重要な概念であり、アルキメデスが古代ギリシャで発見したとされる歴史ある物理法則です。

浮力を正確に理解することで、物体が浮く・沈む・ちょうど浮かぶという現象を定量的に説明できるようになります

本記事では、浮力の意味・定義・原理から、アルキメデスの原理・水圧との関係・密度との関係・計算方法まで、わかりやすく丁寧に解説します。

中学生から高校生、浮力をあらためて学び直したい社会人の方にも役立つ内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。

浮力とは何か?意味と基本的な定義

それではまず、浮力の意味と基本的な定義について解説していきます。

浮力の定義

浮力とは、液体(または気体)の中に存在する物体が、液体(気体)から受ける上向きの力のことです。

英語では「buoyancy(ブオヤンシー)」と呼ばれ、浮力の大きさは物体が排除した液体の重さに等しいというのがアルキメデスの原理です。

たとえば、水の中に手を入れると「上に押し上げられる感覚」があるのは、水から浮力を受けているからです。

物体が液体に沈んでいるとき・一部が浸かっているとき・完全に水中にあるときで、浮力の計算方法が変わります。

アルキメデスの原理:物体が液体中で受ける浮力の大きさは、物体が排除した液体の重さに等しい

浮力(N)= 液体の密度(kg/m³)× 沈んだ部分の体積(m³)× 重力加速度(m/s²)

F_浮 = ρ_液 × V_沈 × g

アルキメデスの原理の発見

浮力に関するアルキメデスの原理は、古代ギリシャの数学者・物理学者アルキメデス(紀元前287年〜紀元前212年ごろ)が発見したとされています。

王冠が純金でできているかどうかを調べるよう依頼されたアルキメデスが、入浴中に「浴槽から水があふれる量は自分の体積に等しい」と気づき、「ユリイカ(わかった!)」と叫びながら裸で街を走ったという逸話は非常に有名です。

この発見をもとに、同じ質量の純金と合金では体積が異なることを利用して王冠が純金か否かを判定できることを示しました。

浮力と重力のバランス

物体が液体の中でどのような状態になるかは、浮力と重力(物体の重さ)の大小関係で決まります。

条件 物体の状態
浮力 > 重力 浮かび上がる 木片・氷・発泡スチロール
浮力 = 重力 その位置でつりあう(中性浮力) 潜水艦(浮力調整時)・魚の浮き袋
浮力 < 重力 沈む 鉄・石・砂

浮力が生じる理由・水圧との関係

続いては、浮力が生じる理由と水圧との関係を確認していきます。

水圧が浮力を生む仕組み

浮力が生じる根本的な理由は、液体中の深さによって水圧が異なるからです。

水圧は深いほど大きくなります(水圧=ρgh、ρは液体の密度、g は重力加速度、hは深さ)。

物体が液体中に沈んでいるとき、物体の下面にかかる水圧は上面にかかる水圧よりも大きくなります。

この上面と下面の水圧の差が「上向きの正味の力=浮力」として現れます。

水圧と浮力の関係を式で確認

直方体の物体(底面積A、高さh)が深さd₁(上面)〜d₂(下面)に沈んでいる場合

上面にかかる圧力:P₁ = ρ_液 × g × d₁

下面にかかる圧力:P₂ = ρ_液 × g × d₂

浮力 = (P₂ − P₁)× A = ρ_液 × g × (d₂ − d₁)× A = ρ_液 × g × V

V = A × (d₂ − d₁)は物体が排除した液体の体積

この式から、浮力は物体の形や材料によらず、排除した液体の体積と液体の密度のみで決まることがわかります。

気体中でも浮力は生じる

浮力は液体中だけでなく気体中でも生じます。

熱気球が空を飛ぶのは、バルーン内部の熱い空気が外気よりも密度が低く軽いため、排除した外気の重さに等しい浮力が重力を上回るからです。

飛行船(ヘリウム気球)も同様に、ヘリウムの密度が空気よりも小さいことを利用して浮力を得ています。

ただし、気体の密度は液体よりもはるかに小さいため、気体中での浮力は液体中に比べて非常に小さくなります。

浮力と密度の関係

続いては、浮力と密度の関係を確認していきます。

物体が浮くかどうかは密度で決まる

物体が液体に浮くかどうかは、物体の密度と液体の密度の大小関係によって決まります。

物体の密度 < 液体の密度 → 浮く

物体の密度 = 液体の密度 → 中性浮力(どこでもつりあう)

物体の密度 > 液体の密度 → 沈む

たとえば、木(密度約0.5〜0.9 g/cm³)は水(密度1.0 g/cm³)より密度が小さいため水に浮きます。

鉄(密度約7.87 g/cm³)は水より密度が大きいため沈みます。

氷が水に浮く理由

氷の密度は約0.92 g/cm³であり、液体の水(4℃で1.0 g/cm³)よりも小さいため、氷は水に浮きます。

これは水が固体になるとき体積が約9%増加するという、水の特異な性質によるものです。

ほとんどの物質は固体の密度が液体よりも大きいのですが、水は例外的に固体(氷)の密度が液体の水より小さく、これが「氷が水に浮く」という日常的によく見られる現象の科学的な理由です。

船が浮く理由

鉄でできた船が水に浮く理由は、船全体の「平均密度」が水より小さいからです。

船の内部には大量の空気が含まれており、船体(鉄)と空気を合わせた全体の平均密度は水よりも小さくなります。

したがって、船は排除した水の重さに等しい浮力を受け、重力とつりあって浮かぶことができます。

船に穴があいて水が入ると空気が失われ平均密度が大きくなるため、浮力が重力を下回り沈んでしまいます。

まとめ

本記事では、浮力の意味・定義・アルキメデスの原理・水圧との関係・密度との関係まで幅広く解説しました。

浮力とは「液体や気体の中にある物体が受ける上向きの力であり、排除した液体の重さに等しい」というアルキメデスの原理が基本です。

浮力の大きさはF=ρVgで計算でき、物体の材質や形ではなく「沈んだ部分の体積」と「液体の密度」によって決まります。

物体が浮くか沈むかは物体と液体の密度の大小で決まり、船・魚・熱気球など身近な現象がすべてこの原理で説明できます。

ぜひ本記事を参考に、浮力の概念を正確に理解して物理の学習に役立ててください。