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【Excel】エクセルの上下反転・入れ替え(並べ替え機能・ドラッグ移動・SORTBY関数・90度回転・180度回転など)

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Excelで表を作成していると、作成後になって上下の順序を逆にしたい、データの並びを反転させたいといった場面に遭遇することがあります。

日付が古い順に並んでいるデータを新しい順に変更したい、集計表の項目順序を逆にしたい、グラフの軸を上下反転させたいなど、データの並び順を変える必要性は様々です。

手作業で一つずつ入れ替えていては時間がかかりますし、データが多い場合はヒューマンエラーのリスクも高まります。数百行のデータを手動で並び替えるのは現実的ではありません。

Excelにはデータの上下を反転させる方法が複数用意されています。

並べ替え機能を使った反転、Shiftキーを押しながらのドラッグ移動、行列を入れ替えて90度回転させる方法、SORTBY関数を使った動的な反転など、状況に応じて最適な手段が異なります。

本記事では、表やデータの上下を反転・入れ替えする様々な方法を詳しく解説し、基本操作から応用テクニック、表の回転方法まで網羅的に紹介します。

データ整理や資料作成の効率を上げたい方は、ぜひ最後までお読みください。

ポイントは

・連番を振って降順で並べ替えれば簡単に上下反転できる

・Shiftキーを押しながらドラッグすれば挿入移動が可能

・行列入れ替えと並べ替えを組み合わせれば90度・180度回転も実現

です。

それでは詳しく見ていきましょう。

 

並べ替え機能で上下を反転させる基本操作

それではまず、最も確実で汎用性の高い並べ替え機能を使った上下反転の方法を確認していきます。

 

連番を振って降順で並べ替える手順

Excelで表の上下を反転させる最も基本的な方法は、連番を振ってから降順で並べ替えることです

まず、表の左端に作業用の列を追加します。既存の列がない場合は、列番号の上で右クリックして「挿入」を選択し、新しい列を作成しましょう。

この作業列の一番上のセル(例:A2セル)に「1」と入力します。

次に、セルの右下にあるフィルハンドル(小さな四角)を下方向にドラッグするか、ダブルクリックしてオートフィル機能で連続番号を自動入力します。

連番の振り方:
1. 作業列の最初のセルに「1」を入力
2. フィルハンドルを下にドラッグ
3. 反転したい範囲の最後まで連番が振られる

連番が振り終わったら、表全体(連番列を含む)を選択し、「データ」タブの「並べ替え」をクリックします。

並べ替えダイアログボックスで、連番を振った列を基準に選択し、順序を「降順」に設定してOKをクリックします

これで、表が上下反転されます。作業が完了したら、連番列を選択して右クリックから「削除」を選んで作業列を削除しましょう。

手順 操作内容 ポイント
1 作業列に連番を振る フィルハンドルで自動入力
2 表全体を選択 連番列も含めて選択
3 データ→並べ替え→降順 連番列を基準に設定
4 作業列を削除 右クリック→削除

 

見出し行を除外して並べ替える注意点

表に見出し行がある場合、並べ替えの際に「先頭行をデータの見出しとして使用する」にチェックを入れることが重要です。

このチェックを入れ忘れると、見出し行もデータと一緒に並べ替えられてしまい、表の構造が崩れてしまいます。

また、表の一部だけを上下反転させたい場合は、反転したい範囲だけを正確に選択してから並べ替えを実行しましょう。

範囲選択が不正確だと、意図しないセルまで並べ替えられてしまう可能性があります。

 

Shiftキーとドラッグで素早く入れ替え

続いては、少数の行を素早く入れ替える場合に便利なドラッグ移動の方法を確認していきます。

 

Shift+ドラッグで挿入移動する方法

数行程度の入れ替えであれば、Shiftキーを押しながらドラッグする方法が最も手軽です

まず、移動したい行全体を選択します。行番号をクリックすれば行全体が選択されます。

選択範囲の枠線にマウスカーソルを合わせると、カーソルが十字矢印の形に変わります。

この状態でShiftキーを押しながらドラッグすると、移動先に横線のマークが表示され、既存のデータを削除せずに行を挿入移動できます。

例:5行目のデータを2行目に移動する場合
1. 5行目の行番号をクリックして選択
2. 選択範囲の枠線にカーソルを合わせる
3. Shiftキーを押しながら2行目までドラッグ
4. 横線マークが表示されたらドロップ

通常のドラッグ(Shiftキーなし)では、移動先のデータが上書きされてしまいますが、Shiftキーを押すことで既存データを保護しながら挿入移動できます。

この方法は、完成した表の一部の順序を微調整したい場合に特に便利です。

ただし、移動できるのは連続した行のみで、複数の離れた行を同時に移動することはできません。

 

列方向の入れ替えにも応用可能

Shift+ドラッグの方法は行だけでなく列の入れ替えにも使用できます。

列番号をクリックして列全体を選択し、Shiftキーを押しながら左右にドラッグすれば、列の順序を入れ替えられます。

さらに、ShiftキーとCtrlキーの両方を押しながらドラッグすると、移動ではなくコピー&挿入になります。

元のデータを残しながら別の位置に挿入したい場合に活用できます。

 

SORTBY関数で動的に上下反転

続いては、Excel 365やExcel 2021で使用できる最新の関数を使った反転方法を確認していきます。

 

SORTBY関数の基本構文と使い方

SORTBY関数を使えば、元のデータを変更せずに別の場所に上下反転した結果を表示できます

SORTBY関数の基本構文は「=SORTBY(配列, 並べ替え基準配列, 並べ替え順序)」です。

上下反転させるには、ROW関数を並べ替え基準として使用し、並べ替え順序を「-1」(降順)に設定します。

=SORTBY(B3:D8,ROW(B3:B8),-1)この数式の意味:
・B3:D8の範囲を並べ替える
・ROW(B3:B8)で行番号を基準にする
・-1で降順(上下反転)にする

例えば、B3からD8までのデータを上下反転させて別の場所(F3セル)に表示したい場合、F3セルに上記の数式を入力します。

すると、元のデータはそのままで、反転された結果がF3セルから自動的にスピルして表示されます。

元のデータを変更すると、SORTBY関数の結果も自動的に更新されるため、動的なデータ管理が可能です。

 

左右反転にも応用できるCOLUMN関数

同様の方法で、左右反転も実現できます。

行番号を基準にするROW関数の代わりに、列番号を基準にするCOLUMN関数を使用します。

「=SORTBY(B3:D8,COLUMN(B3:D3),-1)」という数式で、データを左右反転させて表示できます。

この方法は、複雑な表の向きを変更したい場合や、元データを保護しながら別の形式で表示したい場合に非常に有効です。

関数 数式例 効果
SORTBY+ROW =SORTBY(B3:D8,ROW(B3:B8),-1) 上下反転
SORTBY+COLUMN =SORTBY(B3:D8,COLUMN(B3:D3),-1) 左右反転

 

行列を入れ替えて90度・180度回転

続いては、表全体の向きを変える高度なテクニックを確認していきます。

 

形式を選択して貼り付けで行列転置

表の行と列を入れ替える(転置する)には、「形式を選択して貼り付け」の「行列を入れ替える」機能を使用します

まず、転置したい表全体を選択してコピー(Ctrl+C)します。

貼り付け先のセルを選択し、右クリックして「形式を選択して貼り付け」を選びます。

ダイアログボックスの右下にある「行列を入れ替える」にチェックを入れてOKをクリックすれば、行と列が入れ替わった状態で貼り付けられます。

行列入れ替えの手順:
1. 元の表をコピー(Ctrl+C)
2. 貼り付け先を選択
3. 右クリック→形式を選択して貼り付け
4. 「行列を入れ替える」にチェック→OK

この機能単体では行と列が入れ替わるだけですが、並べ替えと組み合わせることで、表を90度回転させることができます。

 

上下反転と行列入れ替えで90度回転

表を右回り(時計回り)に90度回転させるには、上下反転と行列入れ替えを順番に実行します。

まず、前述の方法で表を上下反転させ、その結果をコピーして、行列を入れ替えて貼り付けます。

逆に、左回り(反時計回り)に90度回転させたい場合は、操作の順序を逆にします。

先に行列を入れ替えてから、その結果を上下反転させます。

180度回転(上下左右を完全に反転)させたい場合は、上下反転と左右反転の両方を実行するか、または上下反転→行列入れ替え→上下反転→行列入れ替えという手順を踏みます。

回転方向 操作手順
右回り90度 上下反転→行列入れ替え
左回り90度 行列入れ替え→上下反転
180度回転 上下反転→左右反転

 

まとめ エクセルの入れ替えする(上下:180度など)方法

エクセルの上下反転・入れ替え方法をまとめると

・並べ替え機能:作業列に連番を振って降順で並べ替えることで、確実に上下反転が可能、大量のデータでも安定して処理できる

・Shift+ドラッグ:行を選択してShiftキーを押しながらドラッグすれば、既存データを保護しながら挿入移動できる、少数行の入れ替えに最適

・SORTBY関数:「=SORTBY(範囲,ROW(範囲),-1)」で元データを変更せず別の場所に上下反転した結果を表示、動的に連動するため元データの変更が自動反映される

・行列入れ替え:形式を選択して貼り付けで「行列を入れ替える」を使用、並べ替えと組み合わせることで90度・180度の回転も実現可能

これらの方法にはそれぞれ特徴があり、状況に応じた使い分けが重要です。

確実に全体を反転させたい場合は並べ替え機能、素早く数行を入れ替えたい場合はShift+ドラッグ、元データを保護しながら動的に管理したい場合はSORTBY関数が適しています。

また、表の向きを大きく変更したい場合は、行列入れ替えと並べ替えを組み合わせることで、様々な角度の回転が可能になります。

データの性質や作業の目的に応じて最適な方法を選択することで、効率的なExcel作業を実現していきましょう!