エクセルで作業をしていると、「同じデータを複数のセルにまとめて入力したい」「複数のシートに同じ内容を一気に入力したい」という場面はよくあるものです。
一つひとつのセルに手入力していくのは時間がかかるうえ、入力ミスも起きやすくなります。
エクセルには複数セルへの一括入力・数値変換・足し算・計算をまとめて行うための便利な機能が揃っており、活用することで入力作業を大幅に効率化できるでしょう。
この記事では、まとめて入力する基本操作から数値変換・足し算・計算まで、シーン別にわかりやすく解説します。
エクセルでまとめて入力する基本はCtrl+Enterキー
それではまず、エクセルでまとめて入力する基本操作から解説していきます。
複数のセルに同じ内容をまとめて入力するとき、最も手軽な方法が「Ctrl+Enterキー」を使った一括入力です。
入力したいセル範囲をあらかじめ選択し、内容を入力してからEnterキーではなくCtrl+Enterキーを押すと、選択範囲のすべてのセルに同じ内容が一括で入力されます。
Ctrl+Enterで一括入力する手順
①入力したいセル範囲をShiftキーまたはCtrlキーで選択する
②入力したい文字・数値・数式を入力する
③EnterキーではなくCtrl+Enterキーを押す
④選択した全セルに同じ内容が一括入力される
離れた複数のセルに入力したい場合も、Ctrlキーで複数選択してからCtrl+Enterキーを押せば同様に一括入力できます。
空白セルだけを選んでまとめて入力する
データの中に散在する空白セルだけにまとめて入力したい場面もあるでしょう。
Ctrl+Gキーでジャンプダイアログを開き、「セル選択」→「空白セル」を選んでOKをクリックすると、空白セルだけをまとめて選択できます。
その後、入力したい内容を入力してCtrl+Enterキーを押せば、空白セル全体にまとめて入力が完了します。
「-」や「0」「未入力」などをまとめて埋めたいときに非常に便利な方法でしょう。
作業グループで複数シートにまとめて入力する
複数のシートに同じ内容を一度に入力したい場合は、シートタブを複数選択して作業グループにします。
作業グループの状態で特定のセルに入力すると、選択しているすべてのシートの同じセルに内容が一括入力されます。
月別シートに共通の見出しや設定値をまとめて入力したいときに大変役立つ機能です。
エクセルで文字列を数値にまとめて変換する方法
続いては、文字列として入力されてしまった数字を数値にまとめて変換する方法を確認していきます。
他のシステムからデータをインポートしたとき、数字が文字列として認識されて計算できないケースはよくあります。
文字列数値はセルの左上に緑の三角マークが表示されるため、すぐに見分けがつくでしょう。
エラーチェックボタンで数値にまとめて変換する
文字列として入力された数字のセルを複数選択すると、左上にエラーチェックボタン(黄色い「!」マーク)が表示されます。
このボタンをクリックし、「数値に変換する」をクリックすると選択範囲の文字列数値をまとめて数値に変換できます。
大量のデータを一括変換したいときに最もシンプルで手軽な方法です。
C列の文字列数値(左上に▲マーク)を選択し、エラーチェックボタンから「数値に変換する」をクリックする操作イメージです。
区切り位置ウィザードで文字列を数値にまとめて変換する
エラーチェックボタンが表示されない場合は、「区切り位置ウィザード」を使った変換方法が有効です。
変換したいセル範囲を選択し、データタブ→「区切り位置」をクリックします。
ウィザードが起動したら変更せずに「完了」をクリックするだけで、文字列がまとめて数値に変換されます。
VALUE関数を使って文字列を数値に変換する
関数を使って変換したい場合はVALUE関数が便利です。
=VALUE(A2)
上記の数式を入力し、オートフィルで下方向に引っ張ることで、文字列数値をまとめて数値に変換した列を作成できます。
変換後の列をコピーして「値貼り付け」し、元の列と置き換えることで完全に数値化できます。
エクセルでまとめて足し算・計算する方法
続いては、複数のセルをまとめて足し算・計算する方法を確認していきます。
エクセルではSUM関数・オートSUM・数式の一括入力を使うことで、大量のデータをまとめて計算できます。
SUM関数とオートフィルでまとめて合計を計算する
合計を求める最も基本的な方法はSUM関数です。
最初のセルにSUM関数を入力し、フィルハンドルを下方向にドラッグするオートフィルを使うことで、複数行の合計をまとめて計算できます。
D2に=SUM(B2:C2)を入力し、フィルハンドルをD5までドラッグしてオートフィルで一括計算する操作イメージです。
オートSUMで複数行・列の合計をまとめて計算する
合計を表示したいセル範囲をあらかじめ選択し、Alt+Shift+=キー(オートSUM)を押すと、選択範囲の各行または各列の合計をまとめて入力できます。
たとえばD2:D5を選択した状態でオートSUMを実行すると、各行の合計数式がD2からD5にまとめて入力されます。
横方向・縦方向ともに対応しているため、行合計・列合計を一度にまとめて求めたい場合に非常に便利でしょう。
形式を選択して貼り付けで足し算をまとめて実行する
既存のデータに対して一定の値を足したい場合、「形式を選択して貼り付け」の「演算」機能が役立ちます。
足したい値(例:消費税分の10など)をどこかのセルに入力してCtrl+Cでコピーします。
足し算を適用したいセル範囲を選択し、Ctrl+Alt+Vキーで「形式を選択して貼り付け」ダイアログを開きます。
「演算」で「加算」を選んでOKをクリックすると、選択範囲のすべてのセルに対してまとめて足し算が実行されます。
形式を選択して貼り付けの演算機能でまとめて計算
①加算・減算・乗算・除算したい値をセルに入力してCtrl+Cでコピー
②計算を適用したいセル範囲を選択
③Ctrl+Alt+Vキーで「形式を選択して貼り付け」を開く
④「演算」欄で「加算」「減算」「乗算」「除算」のいずれかを選択してOK
⑤選択範囲全体にまとめて計算が適用される
エクセルでまとめて入力するときの便利なテクニック
続いては、まとめて入力するときに知っておくと作業がさらに効率化できる便利なテクニックを確認していきます。
日常的な入力作業の中で活用できる場面が多い機能ばかりです。
フラッシュフィルで規則性のあるデータをまとめて入力する
エクセルの「フラッシュフィル」は、入力パターンを自動認識してデータをまとめて入力してくれる機能です。
たとえばA列に「わらび餅_京都産」「どら焼き_北海道産」と入力されている場合、B2に「わらび餅」と入力してCtrl+Eキーを押すと、B列全体に商品名だけが自動で入力されます。
氏名の分割・電話番号のハイフン挿入・メールアドレスのドメイン部分の抽出など、規則性のある変換をまとめて行いたいときに非常に役立つでしょう。
B2に「わらび餅」と入力してCtrl+Eキーを押すと、パターンを認識してB3以降が自動的に入力される操作イメージです。
ドロップダウンリストでまとめて入力を統一する
同じ値を繰り返し入力する列には、データの入力規則でドロップダウンリストを設定しておくと入力ミスを防ぎながら効率よく入力できます。
データタブ→「データの入力規則」→「リスト」を選択し、入力候補を設定します。
設定したセル範囲をまとめて選択してから入力規則を設定することで、複数セルに一度にドロップダウンリストを適用できます。
オートコンプリートを活用してまとめて入力を効率化する
同じ列に過去に入力した内容と同じ文字を入力し始めると、エクセルが自動的に候補を表示する「オートコンプリート」機能が働きます。
候補が表示されたらEnterキーを押すだけで入力が確定するため、同じ内容を繰り返し入力する場面で大幅に時間を短縮できるでしょう。
また右クリック→「ドロップダウンリストから選択」をクリックすると、その列に入力済みの値一覧からクリックで選択して入力することも可能です。
まとめ
この記事では、エクセルでまとめて入力する方法について解説しました。
Ctrl+Enterキーによる複数セルへの一括入力、空白セルだけを選んでまとめて入力する方法、文字列数値を数値にまとめて変換する手順、SUM関数やオートSUMを使ったまとめて計算、フラッシュフィルやドロップダウンリストを活用した効率化テクニックまで幅広く紹介しました。
「形式を選択して貼り付け」の演算機能を使えば、既存データへの足し算・掛け算もまとめて実行できます。
日々の入力作業に取り入れることで、作業時間の大幅な短縮につながるでしょう。
ぜひ今回紹介した方法を活用して、エクセルの入力作業をもっとスムーズに進めてみてください。