エクセルで作業をしていると、「非表示にした行や列をまとめて再表示したい」「隠れてしまったシートをまとめて表示したい」という場面はよくあるものです。
非表示にした行・列・シートを一つひとつ手作業で再表示するのは手間がかかり、どこを非表示にしたか把握しにくくなることもあります。
エクセルには非表示の行・列・シートをまとめて再表示するための機能が備わっており、正しく操作すれば効率よく作業を進められるでしょう。
この記事では、行・列・シートのまとめて再表示方法から、移動・下げる操作まで、シーン別にわかりやすく解説します。
エクセルでまとめて再表示する基本は全体選択から右クリック
それではまず、エクセルでまとめて再表示する基本操作から解説していきます。
非表示になっている行・列をまとめて再表示するもっとも基本的な方法は、シート全体を選択してから右クリック→「再表示」をクリックする方法です。
行番号と列番号の交差する左上の四角(全体選択ボタン)をクリックするか、Ctrl+Aキーを押すとシート全体が選択されます。
行の非表示をまとめて解除する手順
①左上の全体選択ボタン(行番号と列番号の交差部分)をクリック
②シート全体が選択された状態で行番号の上で右クリック
③「再表示」をクリック
④シート内のすべての非表示行がまとめて再表示される
列の非表示をまとめて解除する場合も同様に、全体選択後に列番号の上で右クリック→「再表示」をクリックします。
非表示の行をまとめて再表示する方法
非表示になっている行の前後の行番号をShiftキーを押しながらクリックして、非表示行を挟む形で複数行を選択します。
たとえば2行目から4行目が非表示の場合、1行目と5行目をShiftキーで選択します。
選択した行番号の上で右クリックし「再表示」をクリックすると、選択範囲内の非表示行が再表示されます。
非表示の列をまとめて再表示する方法
列の再表示も行と同じ手順で操作できます。
非表示になっている列を挟む前後の列番号をShiftキーで選択し、列番号の上で右クリックして「再表示」をクリックします。
全列をまとめて再表示したい場合は、全体選択後に列番号の上で右クリック→「再表示」を選択します。
エクセルで非表示のシートをまとめて再表示する方法
続いては、非表示になっているシートをまとめて再表示する方法を確認していきます。
シートを非表示にした場合、通常の操作では1枚ずつしか再表示できませんが、VBAマクロを使うことで複数シートをまとめて再表示できます。
シートタブの上で右クリックし「再表示」をクリックすると、非表示シートの一覧ダイアログが表示されます。
ただしこのダイアログでは一度に1枚のシートしか選択できないため、複数シートをまとめて再表示するにはVBAを使います。
VBAで非表示シートをまとめて再表示する
Alt+F11キーでVBAエディタを開き、以下のマクロを入力して実行します。
Sub 全シート再表示()
Dim ws As Worksheet
For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets
ws.Visible = xlSheetVisible
Next ws
End Sub
このマクロを実行すると、ブック内のすべての非表示シートがまとめて再表示されます。
「Very Hidden(極めて非表示)」状態のシートも含めてすべて表示できるため、通常の再表示操作では出てこないシートも対応できます。
ホームタブの「書式」から行・列を再表示する
右クリック以外でも、ホームタブの「書式」メニューから再表示操作が行えます。
ホームタブ→「書式」→「非表示/再表示」をクリックすると、「行の再表示」「列の再表示」「シートの再表示」の各メニューが表示されます。
全体選択した状態でこのメニューを使うと、すべての非表示行・列をまとめて再表示できます。
ホームタブ→「書式」→「非表示/再表示」→「行の再表示」をクリックする操作イメージです。
エクセルで行・列を移動・下げる方法
続いては、行や列を移動・下げる方法を確認していきます。
データの並び替えや構成変更の際に、行・列を別の位置へ移動したい場面はよくあります。
Shiftキーを押しながらドラッグする方法を使うと、既存のデータを上書きせずに行・列を移動できます。
Shiftキーを押しながらドラッグで行を移動する
移動したい行の行番号をクリックして行全体を選択します。
選択した行の枠線にマウスポインタを合わせると、十字矢印のアイコンに変わります。
その状態でShiftキーを押しながら目的の位置までドラッグすると、既存の行を押し下げながら行を挿入する形で移動できます。
3行目(抹茶プリン)をShiftキー+ドラッグで5行目の位置に移動する操作イメージです。
Shiftキーなしでドラッグすると移動先のデータが上書きされてしまうため、必ずShiftキーを押しながら操作しましょう。
切り取り&挿入で行を下げる方法
移動したい行を選択してCtrl+Xキーで切り取ります。
移動先の行番号を右クリックし、「切り取ったセルの挿入」をクリックすると、行が下方向に押し下げられながら挿入されます。
この方法はShiftキー+ドラッグより確実に操作できるため、大きなデータを扱う場合に特に便利でしょう。
複数行をまとめて下方向に移動する
複数行をまとめて移動したい場合は、移動したい行をShiftキーまたはCtrlキーで複数選択してからCtrl+Xキーで切り取ります。
移動先の行番号を右クリックし「切り取ったセルの挿入」をクリックすることで、複数行をまとめて目的の位置へ移動できます。
この操作はCtrl+Zキーで元に戻せるため、万が一ミスしても安心でしょう。
行の移動・下げる方法まとめ
・Shiftキー+ドラッグ:行の枠線にカーソルを合わせShiftを押しながらドラッグ(上書きなし移動)
・切り取り&切り取ったセルの挿入:Ctrl+X→移動先行番号を右クリック→「切り取ったセルの挿入」
・複数行をまとめて移動:複数行を選択→Ctrl+X→移動先で「切り取ったセルの挿入」
・操作ミスはCtrl+Zで元に戻せる
エクセルで非表示・再表示に関するよくあるトラブルと対処法
続いては、非表示・再表示に関するよくあるトラブルとその対処法を確認していきます。
「再表示できない」「行が消えてしまった」「シートが見当たらない」といったケースでも、原因を知っていれば落ち着いて対処できるでしょう。
行の高さが0になっていて再表示できないケース
「非表示」ではなく行の高さを0に設定することで見えなくなっている場合、右クリックの「再表示」では元に戻せません。
この場合は全体選択した状態でホームタブ→「書式」→「行の高さ」をクリックし、適切な高さ(例:18)を入力してOKをクリックすることで表示が戻ります。
同様に列幅が0になっている場合も「列の幅」から数値を入力して対処します。
行の高さを18など適切な値に指定してOKをクリックすることで、高さ0で見えなくなっていた行を再表示できます。
ウィンドウ枠の固定で行が見えないケース
「ウィンドウ枠の固定」が設定されている場合、スクロールしても特定の行や列が常に固定表示されるため、意図せず行が見えなくなっているように感じることがあります。
表示タブ→「ウィンドウ枠の固定」→「ウィンドウ枠固定の解除」をクリックすることで解除できます。
フィルターがかかっていて行が見えないケース
フィルター機能がオンになっていると、条件に合わない行が非表示状態になります。
データタブ→「フィルター」をクリックしてフィルターを解除するか、「クリア」をクリックしてフィルター条件を初期化することで非表示になっていた行が再表示されます。
まとめ
この記事では、エクセルでまとめて再表示する方法について解説しました。
行・列の非表示をまとめて解除する全体選択+右クリックの方法、VBAを使ったシートのまとめて再表示、Shiftキー+ドラッグや切り取り&挿入による行の移動・下げる操作、さらに再表示できないときのトラブル対処法まで幅広く紹介しました。
行の高さが0になっているケースやフィルターがかかっているケースなど、「非表示にした覚えがないのに見えない」という状況も原因を知っていれば素早く解決できます。
今回紹介した方法をぜひ活用して、エクセルの非表示・再表示の操作をスムーズに行ってみてください。