Excelで作成した表を印刷しようとしたとき、画面で見ていたサイズと実際の印刷サイズが合わなくて困った経験はありませんか。
A4サイズに設定したはずなのに印刷すると小さくなってしまう、1ページに収まると思っていたのに2ページに分かれてしまう、編集画面では問題ないのに印刷プレビューで見ると意図したサイズと全く違うといった問題は、Excel使用者の多くが経験するトラブルです。
会議資料や報告書を印刷する際、サイズが合わないと見づらくなるだけでなく、用紙の無駄にもつながります。特に急ぎの資料作成では、印刷のやり直しに時間を取られてしまい、業務効率が大きく低下します。
この現象の主な原因は、Excelの拡大縮小印刷設定が意図せず適用されていることや、印刷範囲の設定が適切でないこと、また使用しているパソコンのディスプレイ設定が影響していることにあります。
本記事では、エクセルで印刷サイズが合わない原因を詳しく解説し、用紙サイズぴったりに印刷する方法、1ページに収める設定、改ページプレビューを使った範囲調整など、実務で役立つテクニックを紹介します。
資料作成や帳票印刷でExcelを頻繁に使用する方は、ぜひ最後までお読みください。
ポイントは・拡大縮小印刷の設定が自動的に適用されていると意図したサイズにならない
・改ページプレビューで青い点線を調整すれば印刷範囲を視覚的に変更できる
・1ページに収める設定を使えば自動的にサイズ調整される
です。
それでは詳しく見ていきましょう。
印刷サイズが合わない主な原因
それではまず、なぜExcelの印刷サイズが意図したとおりにならないのか、その仕組みを確認していきます。
拡大縮小印刷の設定が自動的に適用されている
印刷サイズが合わない最も多い原因は、拡大縮小印刷の設定が意図せず有効になっていることです。
Excelには、作成した表を指定したページ数に自動的に収める「拡大縮小印刷」という機能があります。この機能が有効になっていると、画面上で見ているサイズと実際の印刷サイズが大きく異なることがあります。
例えば、ページレイアウトタブの「拡大縮小印刷」グループで、横1ページ×縦1ページという設定になっていると、表の大きさに関係なく1ページに収まるように自動的に縮小されます。A4サイズいっぱいに作った表でも、この設定があると小さく印刷されてしまいます。
拡大縮小の設定を確認するには、ページレイアウトタブを開き、「拡大縮小印刷」グループの「拡大/縮小」の数値を見ます。
100%以外の数値になっている場合や、「横」「縦」の欄に数字が入っている場合は、拡大縮小が適用されています。
| 設定箇所 | 設定値 | 影響 |
|---|---|---|
| 拡大/縮小 | 68% | 元のサイズの68%に縮小される |
| 横×縦 | 1×1ページ | 1ページに収まるように自動縮小 |
| 拡大/縮小 | 100% | 等倍(原寸大)で印刷 |
| 横×縦 | 自動×自動 | 拡大縮小なし |
拡大縮小を無効にするには、ページレイアウトタブの「拡大縮小印刷」で、「拡大/縮小」を100%に戻し、「横」「縦」をともに「自動」に設定します。
編集画面の表示倍率と実際の印刷サイズは別
Excelの編集画面で見ている表示倍率と、実際の印刷サイズは全く別の設定です。
画面右下のズームスライダーや、表示タブの拡大縮小機能で編集画面を150%や200%に拡大表示していても、印刷サイズには一切影響しません。逆に、画面上で小さく表示していても、印刷時に拡大されるわけではありません。
この違いを理解していないと、画面上で表が大きく見えているため問題ないと判断してしまい、実際に印刷すると想定外に小さくなるという事態が発生します。
編集画面の表示倍率は100%に戻しておくと、画面上のサイズと印刷イメージの乖離が小さくなり、作業しやすくなります。表示タブから「100%」ボタンをクリックすれば、表示倍率を100%に戻せます。
パソコンのディスプレイ設定による影響
複数のパソコンで同じExcelファイルを開いたとき、印刷範囲や縮尺が異なる場合があります。
この原因は、Windowsのディスプレイ設定の「拡大縮小とレイアウト」と「ディスプレイの解像度」の違いにあります。これらの設定が異なるパソコン間では、同じExcelファイルでも印刷範囲が変わってしまいます。
例えば、あるパソコンでは表示倍率が100%、解像度が1920×1080に設定されていて、別のパソコンでは表示倍率が125%、解像度が1366×768に設定されている場合、同じファイルでも印刷範囲が異なります。
| パソコン | 拡大縮小とレイアウト | ディスプレイ解像度 | 印刷への影響 |
|---|---|---|---|
| PC-A | 100% | 1920×1080 | 印刷範囲が広い |
| PC-B | 125% | 1366×768 | 印刷範囲が狭い |
この問題を解決するには、デスクトップで右クリックして「ディスプレイ設定」を開き、「拡大縮小とレイアウト」の設定を合わせます。設定変更後は、Excelを再起動する必要があります。
用紙サイズぴったりに印刷する方法
続いては、作成した表を用紙サイズにぴったり合わせて印刷する具体的な方法を確認していきます。
ページ設定で用紙サイズを指定する
印刷前に必ず行うべきなのが、用紙サイズの設定です。
ページレイアウトタブの「サイズ」ボタンをクリックし、使用する用紙サイズ(A4、A3、B5など)を選択します。デフォルトではA4が設定されていますが、他のサイズに変更されている可能性もあるため、必ず確認します。
用紙サイズを設定すると、編集画面に薄い点線が表示されます。この点線が印刷範囲の目安となり、縮尺100%で印刷した場合の1ページの境界を示しています。
用紙サイズと向きを設定したら、印刷プレビューで実際のイメージを確認します。この段階で、表が用紙からはみ出していないか、余白が適切かを確認します。
次のページ数に合わせて印刷で自動調整
表が用紙サイズより少し大きい場合、最も簡単な方法は「次のページ数に合わせて印刷」機能を使うことです。
ページレイアウトタブの「ページ設定」グループ右下にある小さな矢印アイコンをクリックし、ページ設定ダイアログを開きます。「ページ」タブで「次のページ数に合わせて印刷」にチェックを入れ、横と縦をそれぞれ「1」に設定します。
| 設定 | 横 | 縦 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 1ページに収める | 1 | 1 | 表全体が1ページに自動縮小 |
| 横1ページに収める | 1 | 空欄 | 横幅だけ1ページ、縦は複数可 |
| 縦1ページに収める | 空欄 | 1 | 縦だけ1ページ、横は複数可 |
この設定を行うと、Excelが自動的に縮小率を計算して、指定したページ数に収まるように調整してくれます。OKボタンを押して設定を確定した後、再度ページ設定ダイアログを開くと、「拡大/縮小」欄に自動計算された縮小率(例:93%)が表示されます。
印刷プレビューで確認すると、表が指定したページ数にぴったり収まっていることが確認できます。
印刷プレビューから直接設定する方法
印刷プレビュー画面からも拡大縮小の設定ができます。
Ctrl+Pキーで印刷プレビューを開き、画面下部の「拡大縮小なし」または「拡大縮小の設定」と表示されている部分をクリックすると、メニューが表示されます。
この中から「シートを1ページに印刷」を選択すると、ワンクリックで表全体が1ページに収まるように自動調整されます。この操作は、ページ設定ダイアログで「次のページ数に合わせて印刷:横1×縦1」と設定するのと同じ結果になります。
改ページプレビューで印刷範囲を調整
続いては、改ページプレビューを使った視覚的な印刷範囲調整方法を確認していきます。
改ページプレビューの表示方法
改ページプレビューは、印刷範囲とページの区切りを視覚的に表示する機能です。
表示タブの「改ページプレビュー」ボタンをクリックすると、画面表示が改ページプレビューモードに切り替わります。また、画面右下のステータスバーにある3つのアイコンの一番右をクリックしても、改ページプレビューに切り替えられます。
改ページプレビューでは、青い太線で印刷範囲が囲まれ、青い点線でページの区切りが表示されます。青い太線の外側はグレーで表示され、印刷されない範囲であることを示します。また、各ページには大きな数字でページ番号が表示されます。
| 表示要素 | 意味 | 操作 |
|---|---|---|
| 青い太線 | 印刷範囲の境界 | ドラッグで範囲変更可能 |
| 青い点線 | ページの区切り(改ページ位置) | ドラッグで位置変更可能 |
| グレーの背景 | 印刷されない範囲 | 青い太線を動かして調整 |
| 大きな数字 | ページ番号 | 変更不可 |
通常の編集画面に戻るには、表示タブの「標準」ボタンをクリックします。
青い点線をドラッグして範囲を調整
改ページプレビューの最大の利点は、マウス操作だけで印刷範囲を調整できることです。
表が2ページに分かれていて、1ページに収めたい場合、青い点線にマウスカーソルを合わせると双方向の矢印に変わります。この状態でドラッグすると、改ページの位置を移動できます。
例えば、L列とM列の間に青い点線がある場合、この点線を表の右端(N列の右側など)までドラッグすれば、表全体が1ページに収まります。青い点線が青い太線と重なると、点線は表示されなくなり、全体が1ページになったことを示します。
青い線が動かせない場合は、Excelのオプション設定を確認します。ファイルタブの「オプション」から「詳細設定」を開き、「フィルハンドルおよびセルのドラッグアンドドロップを使用する」にチェックが入っているか確認します。
改ページプレビューでの拡大縮小の連動
改ページプレビューで青い点線を動かすと、自動的に拡大縮小の設定が調整されます。
1ページに収まるように点線を移動させると、ページレイアウトタブの「拡大縮小印刷」グループの設定が自動的に変更され、「横」または「縦」に「1ページ」と設定されます。同時に「拡大/縮小」の数値も自動計算されます。
この連動により、改ページプレビューでの視覚的な操作と、ページ設定での数値指定が一致します。どちらの方法でも同じ結果が得られるため、作業しやすい方法を選べます。
余白と中央配置の調整
続いては、印刷時の余白設定と、表を用紙の中央に配置する方法を確認していきます。
余白を狭くして印刷範囲を広げる
印刷サイズを大きくする簡単な方法の一つが、余白を狭くすることです。
ページ設定ダイアログの「余白」タブで、上下左右の余白を調整できます。デフォルトでは上下1.9cm、左右1.78cm程度の余白が設定されていますが、これを狭くすることで印刷範囲が広がります。
「余白」の選択肢には、「標準」「広い」「狭い」というプリセットがあります。「狭い」を選択すると、余白が最小限になり、表をより大きく印刷できます。
| 余白設定 | 上下 | 左右 | 効果 |
|---|---|---|---|
| 標準 | 1.9cm | 1.78cm | 通常の余白 |
| 狭い | 0.75cm | 0.64cm | 印刷範囲が広がる |
| カスタム | 任意 | 任意 | 数値を直接入力 |
ファイリング用に穴を開ける場合は、上または左の余白を2cm程度に広げておくと、パンチ穴で表が隠れることを防げます。
表を用紙の中央に配置する
表が用紙の端に寄って印刷される場合、中央配置の設定を使います。
ページ設定ダイアログの「余白」タブで、「ページ中央」の「水平」と「垂直」にチェックを入れます。これにより、表が用紙の中央に自動配置されます。
「水平」にチェックを入れると左右方向で中央に、「垂直」にチェックを入れると上下方向で中央に配置されます。両方にチェックを入れれば、用紙のど真ん中に表が配置されます。
まとめ エクセルで印刷サイズがおかしい・ずれる(ぴったりに:1枚に収める:拡大縮小・小さい・)原因と調整方法
エクセルで印刷サイズが合わない問題をまとめると
・原因:拡大縮小印刷の設定が自動的に適用されている、編集画面の表示倍率と印刷サイズは別物、パソコンのディスプレイ設定が異なると印刷範囲が変わる
・基本設定:ページレイアウトタブで用紙サイズと印刷の向きを設定、拡大/縮小が100%、横縦が自動になっているか確認、印刷前に必ず印刷プレビューで確認
・1ページに収める方法:「次のページ数に合わせて印刷」で横1×縦1に設定、印刷プレビューから「シートを1ページに印刷」を選択、Excelが自動的に縮小率を計算
・改ページプレビュー:表示タブから改ページプレビューに切り替え、青い点線をドラッグしてページの区切りを調整、青い太線をドラッグして印刷範囲を変更
・余白と配置:余白を「狭い」に設定して印刷範囲を広げる、「ページ中央」の水平と垂直にチェックで中央配置、ファイリング用には余白を広めに設定
・複数PC対応:ディスプレイ設定の「拡大縮小とレイアウト」を統一、設定変更後はExcelを再起動、プリンター選択によっても縮尺が変わる
これらの対処法を適切に実行することで、印刷サイズの問題を解決できます。
特に重要なのは、印刷前に印刷プレビューで必ず確認することです。
画面上の見た目だけで判断せず、実際の印刷イメージを確認してから印刷することで、用紙の無駄を防ぎ、業務効率を向上できます。
Excelの印刷設定を正しく理解して、思い通りのサイズで資料を作成していきましょう!