【Excel】エクセルでラジアンと角度を変換する方法(RADIANS・DEGREES・三角関数・度分秒・計算)では、角度の単位である度とラジアンを正しく変換し、三角関数の計算に使える形にすることが大切です。
ExcelのSIN、COS、TANなどの三角関数は、角度を度ではなくラジアンとして扱います。
そのため、30度のサインを求めたいときに、そのままSIN(30)と入力すると、期待した0.5にはなりません。
30度をラジアンに変換してから計算する必要があります。
ExcelにはRADIANS関数とDEGREES関数が用意されているため、角度からラジアン、ラジアンから角度への変換は簡単に行えます。
結論として、角度を三角関数で使うならRADIANSでラジアンに変換し、計算結果の角度を見やすくしたいならDEGREESで度に戻すのが基本です。
エクセルでラジアンと角度を変換するならRADIANSとDEGREESを使うのが結論です
それではまずエクセルでラジアンと角度を変換する基本について解説していきます。
Excelで角度計算を行うときに最も重要なのは、三角関数がラジアンを前提にしていることです。
普段の生活では30度、45度、90度のように度数法で角度を表すことが多いですが、数学やプログラム、Excelの三角関数ではラジアンを使う場面があります。
角度とラジアンの違い
角度は、円を360等分した単位として考えると分かりやすいです。
一周は360度、半周は180度、直角は90度です。
一方でラジアンは、円の半径と弧の長さの関係から決まる角度の単位です。
一周は2πラジアン、半周はπラジアン、直角はπ÷2ラジアンになります。
| 角度 | ラジアン | よく使う場面 |
|---|---|---|
| 0度 | 0 | 基準角です |
| 30度 | π÷6 | 三角関数でよく使います |
| 45度 | π÷4 | 斜め方向の計算に使います |
| 90度 | π÷2 | 直角です |
| 180度 | π | 半周です |
| 360度 | 2π | 一周です |
RADIANS関数で角度をラジアンに変換する
RADIANS関数は、度で表した角度をラジアンに変換する関数です。
Excelの三角関数に角度を入れたい場合は、RADIANS関数を組み合わせます。
30度をラジアンに変換する例です。
=RADIANS(30)
結果は約0.5236になります。
30度のサインを求める場合は、SIN関数の中でRADIANSを使います。
30度のサインを求める例です。
=SIN(RADIANS(30))
結果は0.5になります。
DEGREES関数でラジアンを角度に変換する
DEGREES関数は、ラジアンで表された値を度に変換する関数です。
三角関数の逆関数で求めた結果を、人が読みやすい角度に戻したいときに使います。
πラジアンを度に変換する例です。
=DEGREES(PI())
結果は180になります。
ASIN、ACOS、ATANなどの逆三角関数は、結果をラジアンで返します。
そのため、角度として表示したい場合はDEGREESで変換します。
三角関数でラジアン変換が必要な理由を確認していきます
続いては三角関数でラジアン変換が必要な理由を確認していきます。
ExcelのSIN、COS、TANは、引数にラジアンを入れる前提で作られています。
この仕様を知らずに度をそのまま入れると、計算結果が大きくずれてしまいます。
SIN関数でよくある間違い
30度のサインは0.5です。
しかしExcelで=SIN(30)と入力しても、30度のサインではなく30ラジアンのサインとして計算されます。
そのため、期待した結果とは違う値になります。
間違いやすい例です。
=SIN(30)
これは30度ではなく30ラジアンとして計算されます。
正しい例です。
=SIN(RADIANS(30))
結果は0.5になります。
COSやTANでも同じ考え方です
COS関数やTAN関数でも、角度をそのまま入れるのではなく、RADIANSで変換してから使います。
たとえば60度のコサイン、45度のタンジェントを求める場合も同じです。
60度のコサインです。
=COS(RADIANS(60))
結果は0.5になります。
45度のタンジェントです。
=TAN(RADIANS(45))
結果は1になります。
Excelの三角関数では、度を使いたいときほどRADIANSを忘れないことが重要です。
逆三角関数ではDEGREESを組み合わせる
逆三角関数は、比率から角度を求めるときに使います。
たとえば高さと距離から角度を求める場合、ATAN関数を使うことがあります。
ATAN関数の結果はラジアンで返されるため、度で見たい場合はDEGREES関数を使います。
傾きから角度を求める例です。
=DEGREES(ATAN(高さ÷距離))
高さが10、距離が10なら、角度は45度になります。
度分秒と小数の角度を変換する方法を確認していきます
続いては度分秒と小数の角度を変換する方法を確認していきます。
角度は、30.5度のような小数で表すことも、30度30分0秒のような度分秒で表すこともあります。
地図、測量、緯度経度、方位角などでは、度分秒を扱う場面があります。
度分秒を小数の角度に変換する
度分秒を小数の角度に変換するには、分を60で割り、秒を3600で割って、度に足します。
計算式の考え方です。
小数の角度=度+分÷60+秒÷3600
30度30分0秒なら、30+30÷60+0÷3600です。
結果は30.5度になります。
ExcelでA1に度、B1に分、C1に秒がある場合は、次のように計算できます。
Excel式の例です。
=A1+B1/60+C1/3600
小数の角度を度分秒に戻す
小数の角度を度分秒に戻すには、整数部分を度として取り出し、小数部分から分と秒を計算します。
INT関数を使うと、度の整数部分を取り出せます。
A1に30.5がある例です。
度は=INT(A1)で求めます。
分は=INT((A1-INT(A1))*60)で求めます。
秒は=((A1-INT(A1))*60-INT((A1-INT(A1))*60))*60で求めます。
表示用に整える場合は、ROUND関数で秒を丸めると見やすくなります。
度分秒をラジアン計算に使う
度分秒の角度を三角関数で使う場合は、まず小数の度に変換し、その後RADIANSでラジアンに変換します。
A1に度、B1に分、C1に秒がある例です。
=SIN(RADIANS(A1+B1/60+C1/3600))
度分秒を小数の度に変換してから、ラジアンに変換してサインを求めます。
度分秒を扱うときは、いきなり三角関数に入れず、小数の度へ変換してからRADIANSを使う流れが安全です。
分や秒をそのまま足すと、角度が大きくずれてしまいます。
ラジアンと角度変換を実務計算に使う例を確認していきます
続いてはラジアンと角度変換を実務計算に使う例を確認していきます。
ラジアンと角度の変換は、数学の問題だけでなく、設計、測量、グラフ作成、物理計算、機械加工、プログラミングなどにも関係します。
Excelで計算できるようにしておくと、表を使った繰り返し計算がしやすくなります。
斜辺や高さを求める計算
角度と距離が分かっている場合、三角関数を使って高さや横方向の長さを求められます。
たとえば距離と角度から高さを求める場合は、TANを使います。
距離がA1、角度がB1にある例です。
=A1*TAN(RADIANS(B1))
角度をRADIANSで変換してからTANに入れます。
このように、角度を度で入力する表を作っておき、内部の計算だけラジアンに変換すると使いやすくなります。
円運動や周期計算で使う
円運動や波形の計算では、角度よりもラジアンを使うことが多いです。
Excelでサイン波やコサイン波を作る場合も、角度をラジアンに変換して計算します。
角度がA1にあるときのサイン波です。
=SIN(RADIANS(A1))
A列に0、30、60、90のように角度を入力すると、波形の値を計算できます。
角度表を作ると確認しやすい
よく使う角度とラジアンを一覧表にしておくと、関数の確認や説明資料に便利です。
Excelでは、角度列、ラジアン列、サイン列、コサイン列、タンジェント列を作ると、三角関数の関係を視覚的に確認できます。
| 角度 | ラジアンの式 | SIN | COS |
|---|---|---|---|
| 0度 | 0 | 0 | 1 |
| 30度 | π÷6 | 0.5 | 約0.866 |
| 45度 | π÷4 | 約0.707 | 約0.707 |
| 60度 | π÷3 | 約0.866 | 0.5 |
| 90度 | π÷2 | 1 | 0 |
変換ミスを防ぐための注意点を確認していきます
続いては変換ミスを防ぐための注意点を確認していきます。
ラジアンと角度の変換ミスは、計算式の見た目では気づきにくいことがあります。
特に三角関数の結果が小数で表示されるため、間違っていてもそれらしい数値に見えてしまう点に注意しましょう。
度をそのままSINに入れない
最も多いミスは、度をそのままSIN、COS、TANに入れることです。
Excelでは三角関数がラジアンを前提にしているため、度の値はRADIANSで変換してから使います。
30度、45度、60度など、結果が分かりやすい角度でテストすると、式が正しいか確認しやすくなります。
PI関数を使って手計算する方法もある
RADIANS関数を使わずに、PI関数を使って角度をラジアンに変換することもできます。
度にPIを掛けて180で割ると、ラジアンになります。
30度をラジアンにする計算です。
=30*PI()/180
RADIANSを使う場合は=RADIANS(30)です。
どちらでも同じ考え方ですが、読みやすさを重視するならRADIANS関数が分かりやすいでしょう。
表示形式と実際の値を分けて考える
Excelでは、セルの表示形式を変えても、実際の計算値は変わりません。
たとえば角度に度の記号を表示していても、その値が三角関数にそのまま使えるとは限りません。
セルに30と表示されている場合、それが30度なのか30ラジアンなのかを、表の見出しや説明で明確にしておくことが大切です。
角度計算の表では、列見出しに角度、ラジアン、度分秒などの単位を必ず書いておきましょう。
単位があいまいな表は、後から見た人が計算式を誤解しやすくなります。
まとめ
【Excel】エクセルでラジアンと角度を変換する方法(RADIANS・DEGREES・三角関数・度分秒・計算)では、Excelの三角関数がラジアンを前提にしていることを理解するのが最重要です。
角度をラジアンに変換するにはRADIANS関数を使い、ラジアンを角度に戻すにはDEGREES関数を使います。
SIN、COS、TANで30度や45度を計算したい場合は、SIN(RADIANS(30))のように書く必要があります。
ASIN、ACOS、ATANなどの逆三角関数はラジアンで結果を返すため、角度として見たい場合はDEGREESを組み合わせます。
度分秒を扱う場合は、度、分、秒を小数の度に変換してからRADIANSへ渡すと安全です。
Excelで角度計算を正しく行うコツは、入力は度で分かりやすく、計算時はラジアンに変換し、表示時は必要に応じて度に戻すことです。
この流れを押さえておけば、三角関数、度分秒、測量、設計、波形計算、グラフ作成など、さまざまな角度計算にExcelを活用できるでしょう。