エクセルに挿入した写真の背景を消して、被写体だけを切り抜いて使いたい場面はよくあるでしょう。
製品カタログ・プレゼン資料・名刺デザインなど、背景を透明にすることで写真がシートのデザインに自然になじみ、より洗練された仕上がりになります。
この記事では、エクセルで写真の背景を消す方法を中心に、背景削除・透明化・反転・画像編集・加工技術まで、エクセル内で完結できる操作を詳しく解説いたします。
外部ソフトを使わずにエクセルだけで背景除去ができることを知らなかった方にも、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
エクセルで写真の背景を消す主な方法と結論
それではまず、エクセルで写真の背景を消すための主な方法と、それぞれの特徴・適した場面について解説していきます。
エクセルで背景を消す方法は大きく2種類あり、「背景の削除」機能と「透明色を指定」機能が用意されています。
複雑な背景には「背景の削除」機能を、単色背景には「透明色を指定」機能を使い分けることが、きれいな背景除去の基本です。
エクセルで写真の背景を消す方法は主に2つです。1つ目は「図の形式」タブの「背景の削除」機能で、AIが自動判定した上で手動補正も可能な高機能なツールです。2つ目は「色」→「透明色を指定」で特定の色を一括透明化する方法で、単色背景のシンプルなロゴや図版に最適です。写真の背景の複雑さによって使い分けることが重要です。
「背景の削除」機能の基本操作手順
写真を選択し「図の形式」タブ→「調整」グループの「背景の削除」をクリックします。
エクセルが自動的に前景(残す部分)と背景(削除する部分)を判別し、ピンク色にハイライトされた部分が削除対象として認識されます。
自動判定の精度に満足できない場合は「保持する領域としてマーク」ボタンで残したい部分をなぞり、「削除する領域としてマーク」ボタンで不要な部分を指定することで精度を高められます。
調整が完了したら「変更を保持」をクリックすると、指定した背景部分が透明化されます。
「透明色を指定」機能で単色背景を一括透明化する方法
「図の形式」タブ→「色」→「透明色を指定」を選択し、カーソルが変化したら透明にしたい色の部分をクリックします。
クリックした色と同じ色がすべて透明化されるため、白背景・グレー背景などの単色背景を一瞬で透明にできます。
この機能はグラデーションや写真のような複雑な背景には対応していませんが、ロゴマーク・アイコン・イラストなどの単色背景には非常に効果的です。
背景と前景に同じ色が使われている部分は一緒に透明化されてしまうため、事前に確認しておきましょう。
背景削除の前に準備しておくべきポイント
背景削除の精度を高めるために、作業前にいくつかの準備をしておくことをおすすめします。
まず、できるだけ前景と背景のコントラストが明確な写真を用意することが基本です。
背景が均一な白・青・緑などの単色である写真は認識精度が高く、透明化後もきれいに仕上がります。
また、写真の解像度が高いほど細部の認識精度が向上するため、スマートフォンで撮影した高解像度写真の活用が有効です。
エクセルの「背景の削除」機能を使いこなす応用テクニック
続いては、「背景の削除」機能をより精度高く使いこなすための応用テクニックを確認していきます。
自動判定に頼るだけでなく、手動補正のテクニックを身につけることで複雑な写真でもきれいな背景削除が実現できます。
「保持する領域」と「削除する領域」のマーク操作の使い方
背景削除モードに入ると、リボンに「保持する領域としてマーク」と「削除する領域としてマーク」の2つのボタンが表示されます。
「保持する領域としてマーク」ボタンを選択してから残したい部分(前景)をなぞると、その部分が保持対象として青線で示されます。
「削除する領域としてマーク」を使えば逆に削除したい部分を指定でき、自動判定と手動補正を組み合わせることで複雑な輪郭でも精度の高い切り抜きが可能です。
細かい部分は拡大表示しながら作業するとより精度が高まります。
背景削除後に細部を整える方法
「変更を保持」で背景を削除した後も、細部に気になる箇所が残る場合があります。
再度「背景の削除」ボタンをクリックすることで、削除モードに再入場して追加の補正を行うことができます。
また、トリミング機能と組み合わせて余分な透明領域を切り取ることで、より引き締まった仕上がりになります。
背景削除後の写真を右クリック→「図として保存」でPNG形式で保存すると、透明部分を保持した画像ファイルとして活用できます。
背景削除が難しい写真への対処法
髪の毛の細部・透明な素材・背景と同系色の前景など、エクセルの自動削除では難しいケースもあります。
このような場合はCanva・Remove.bg・Adobe Expressなどの無料オンラインツールで背景を先に削除し、透明PNG形式でエクセルに挿入する方法が現実的です。
これらのツールはAIによる高精度な背景削除に対応しており、エクセルの機能では難しい複雑な切り抜きも実現できます。
前処理として専用ツールを使い、仕上げをエクセルで行うという組み合わせが実務では最も効率的でしょう。
エクセルで写真を反転・加工して背景処理と組み合わせる方法
続いては、背景削除と組み合わせて活用できる写真の反転・各種加工操作を確認していきます。
背景を消した写真に追加の編集を加えることで、さらに表現の幅が広がります。
背景削除後の写真を左右・上下に反転する方法
背景を削除した写真を左右反転・上下反転させることで、資料のレイアウトに合わせた向きに調整できます。
「図の形式」タブ→「配置」→「回転」→「左右反転」または「上下反転」を選択するだけで、背景透過状態を保ったまま写真を反転させることが可能です。
人物や製品の写真を向き合うように配置したい場合など、レイアウト上の調整として反転操作が非常に役立ちます。
背景削除した写真に影・光彩効果を加える方法
「図の形式」タブ→「図のスタイル」→「図の効果」から「影」「光彩」「反射」などのエフェクトを適用することで、背景を消した写真がシートのデザインにさらに自然になじみます。
特にドロップシャドウ(影)を追加することで、背景なしの被写体が浮かび上がったような立体感が生まれます。
「ソフト エッジ」効果を適用すると写真の端が徐々に透明になり、背景と自然にフェードアウトするような柔らかい表現が実現できます。
透明PNGとして保存・再利用する方法
背景削除・加工が完了した写真をPNG形式で保存しておくと、他のファイルや資料でも同じ切り抜き画像を再利用できます。
写真を右クリック→「図として保存」→保存形式で「PNG(.png)」を選択することで、透明背景を保持した状態でのファイル保存が可能です。
JPEGでは透明情報が失われてしまうため、背景透明の写真を保存する際は必ずPNG形式を選ぶようにしましょう。
保存した透明PNGはPowerPoint・Word・Canvaなど他のアプリでも透明背景のまま使用できます。
まとめ
この記事では、エクセルで写真の背景を消す方法について、背景削除・透明化・反転・画像編集・加工技術まで幅広く解説いたしました。
「背景の削除」機能と「透明色を指定」機能を写真の特性に応じて使い分けることが、きれいな背景除去の基本となります。
手動補正(保持する領域・削除する領域のマーク)を適切に活用することで、自動判定だけでは難しい複雑な写真でも精度の高い切り抜きが実現できます。
難易度の高い写真は無料オンラインツールで前処理を行い、エクセルでの加工と組み合わせるアプローチが実務では最も効率的でしょう。
ぜひ今回ご紹介した背景削除・加工のテクニックを活用して、より洗練されたエクセル資料の作成に役立ててみてください。