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【Excel】エクセルで下線を波線にする方法(引き方・図形・曲線・Wordから貼り付け・Ctrl+U・二重下線・アンダーライン)

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Excelで文書や表を作成する際、特定の文字を強調したい場面は頻繁に訪れます。

重要な項目や注意すべき箇所を目立たせるため、通常は太字や色付け、下線などの書式設定を使用しますが、さらに視覚的なインパクトを与えたい場合に波線の下線が効果的です

Wordであれば下線の種類として波線を簡単に選択できますが、Excelには標準機能として波線の下線が用意されていません。Excelの下線機能で選択できるのは、通常の一本線と二重下線のみです。

そのため、Excelで波線の下線を引きたい場合は、いくつかの工夫が必要になります。図形の曲線機能を使って自分で波線を描く方法、Wordで作成した波線付き文字をExcelに貼り付ける方法など、複数のアプローチが存在します。

本記事では、Excelで下線を波線にする具体的な方法を詳しく解説します。

基本的な下線の引き方から、図形を使った波線の作成テクニック、Wordを活用した効率的な方法、通常の下線や二重下線の使い方まで、実務で役立つ情報を網羅的に紹介しますので、文書の見栄えを向上させたい方はぜひ最後までお読みください。

ポイントは

・Excelには標準で波線の下線機能がないため図形で代用

・図形の曲線ツールで枠線を目安に波線を描ける

・Wordで波線を付けた文字をExcelに貼り付ける方法も有効

です。

それでは詳しく見ていきましょう。

Excelの標準的な下線機能の使い方

まずは、波線を引く前提として、Excelの基本的な下線機能を確認していきます。

ショートカットキーで下線を引く基本操作

Excelで文字に下線(アンダーライン)を引く最も簡単な方法は、「Ctrl+U」のショートカットキーを使用することです

下線を引きたい文字が入力されているセルを選択してから、Ctrlキーを押しながらUキーを押すと、セル内の文字全体に下線が引かれます。

「U」はUnderline(アンダーライン)の頭文字なので、覚えやすいショートカットです。

同じセルで再度「Ctrl+U」を押すと、下線が解除されます。

このショートカットは、Excelだけでなく、WordやPowerPointでも同様に機能するため、Office製品全般で活用できる便利な操作です。

また、「Ctrl+4」でも下線を引くことができます。

これは、フォント装飾のショートカットが数字キーに割り当てられているためで、太字が「Ctrl+2」、斜体が「Ctrl+3」、下線が「Ctrl+4」、取り消し線が「Ctrl+5」という並びになっています。

下線を引くショートカットキー

Ctrl+U(Underlineの頭文字)
または
Ctrl+4

下線を引きたいセルを選択してから実行
もう一度押すと下線が解除される

セル内の一部の文字だけに下線を引きたい場合は、セルをダブルクリックして編集モードに入り、下線を引きたい文字だけをドラッグで選択してから「Ctrl+U」を押します。

これで選択した文字だけに下線が引かれます。

複数のセルに一度に下線を引きたい場合は、範囲選択してから「Ctrl+U」を押せば、選択したすべてのセルに下線が引かれます。

リボンから下線と二重下線を選択する方法

ショートカットキーを使わない場合は、リボンの「ホーム」タブにある「U」ボタンから下線を引くことができます

下線を引きたいセルを選択してから、「ホーム」タブの「フォント」グループにある「U」ボタン(下線付きのUの文字が表示されているボタン)をクリックすると下線が引かれます。

この「U」ボタンの右側にある小さな下向き矢印(▼)をクリックすると、下線のメニューが表示されます。

ここで「下線」または「二重下線」を選択できます。

二重下線を引きたい場合は、このメニューから「二重下線」を選択します。

二重下線には通常の二重下線のほか、「下線(会計)」「二重下線(会計)」という種類もあります。

会計用の下線は、文字の下ではなく、セルの下端に引かれるため、金額などの合計を表示する際に使用されます。

下線の種類 ショートカット リボン操作 用途
下線 Ctrl+U ホーム→U▼→下線 文字の強調表示
二重下線 Ctrl+Shift+D ホーム→U▼→二重下線 より強い強調表示
下線(会計) なし ホーム→U▼→下線(会計) 会計書類の小計など
二重下線(会計) なし ホーム→U▼→二重下線(会計) 会計書類の合計など

セルの書式設定から詳細に指定する

より詳細な下線の設定を行いたい場合は、「セルの書式設定」ダイアログボックスを使用します

下線を引きたいセルを選択してから、「Ctrl+1」を押すか、右クリックして「セルの書式設定」を選択します。

「フォント」タブを開くと、「下線」という項目があり、ドロップダウンリストから「なし」「下線」「二重下線」「下線(会計)」「二重下線(会計)」を選択できます。

ただし、ここでも波線の選択肢は表示されません。

Excelの標準機能では、残念ながら波線の下線を引くことはできないのです。

そのため、波線の下線が必要な場合は、次に紹介する図形を使った方法や、Wordを活用した方法を使う必要があります。

図形の曲線機能で波線を自作する方法

続いては、Excel内で図形の曲線ツールを使って波線を描く方法を確認していきます。

曲線ツールの基本的な使い方

Excelで波線を作成するには、「挿入」タブから「図形」を選択し、「線」のカテゴリにある「曲線」を使用します

「挿入」タブをクリックして、「図」グループにある「図形」ボタンをクリックすると、図形の一覧が表示されます。

その中の「線」のカテゴリに「曲線」というツールがあるので、これをクリックします。

マウスポインタが十字のマークに変わったら、波線を描く準備ができた状態です。

曲線の描き方は、波の頂点となる位置でクリックしていくことで描画されます。

最初のクリックで波線の開始点を決定し、次に波の上側の頂点でクリック、さらに下側の頂点でクリック、というように交互にクリックしていくと波線が描けます。

波線を描き終わったら、Enterキーを押すかダブルクリックすると、描画モードが終了します。

曲線ツールで波線を描く手順

1. 挿入タブ→図形→線→曲線を選択
2. 波線の開始点でクリック
3. 波の頂点(上下交互)で順番にクリック
4. Enterキーを押して描画終了
5. 波線を選択して文字の下に配置

ただし、フリーハンドで波線を描くときれいな波形にならないことが多いため、次に紹介するコツを使うと美しい波線が描けます。

枠線を目安にしてきれいな波線を描くコツ

波線をきれいに描くコツは、Excelのセルの枠線(グリッド線)を目安にすることです

Excelには薄いグレーの枠線が表示されており、この枠線の縦横の交点を利用すると、等間隔できれいな波線を描くことができます。

例えば、1つのセルの幅を1つの波として使い、セルの左上の交点でクリック、右上の交点でクリック、次のセルの左上でクリック、という具合に、枠線の交点に合わせてクリックしていきます。

こうすることで、波の大きさが均一になり、美しい波線が描けます。

枠線が見えにくい場合は、「表示」タブの「枠線」にチェックが入っているか確認してください。

チェックが外れていると枠線が非表示になっているため、チェックを入れて枠線を表示させます。

波線を描いている途中で失敗した場合は、Escキーを押すと描画がキャンセルされます。

最初から描き直すことができるので、納得いくまで何度でも描き直しましょう。

波線のサイズと位置を調整する

波線を描いた後は、文字の下に配置するためにサイズと位置を調整します

作成した波線は図形オブジェクトとして扱われるため、四隅や辺にある白い丸(ハンドル)をドラッグすることでサイズを変更できます。

波線を小さくして、文字の下に配置できるサイズに調整します。

波線全体を選択した状態でドラッグすると、位置を移動できます。

文字の真下に配置するには、波線を選択してから矢印キー(↑↓←→)を使うと微調整がしやすくなります。

波線の色を変更したい場合は、波線を選択してから「図形の書式」タブの「図形の枠線」から色を選択します。

赤い波線で注意を促したり、青い波線で情報を強調したりと、用途に応じて色を変えることができます。

波線の太さを変更したい場合も、「図形の枠線」から「太さ」を選択して調整できます。

調整項目 操作方法 用途
サイズ変更 ハンドル(白い丸)をドラッグ 文字の長さに合わせる
位置移動 波線全体をドラッグまたは矢印キー 文字の真下に配置
色変更 図形の書式→図形の枠線→色 強調の種類を変える
太さ変更 図形の書式→図形の枠線→太さ 見やすさを調整

図形で作成した波線のメリットは、文字の色や書式とは独立しているため、波線だけの色を変えたり、後から波線だけを削除したりすることが簡単にできる点です。

また、一度作成した波線はコピーして他の場所にも使用できます。

波線を選択してCtrl+Cでコピー、貼り付けたい場所でCtrl+Vで貼り付ければ、同じ波線を複数箇所で使えます。

ただし、文字を編集したり移動したりしても、波線は自動的には追従しないため、文字と波線の位置関係を手動で調整する必要があります。

頻繁に文書を更新する場合は、後述するWordを活用した方法の方が管理しやすいかもしれません。

Wordを活用して波線付き文字を作成する方法

続いては、Wordの波線機能を使ってExcelに波線付き文字を挿入する方法を確認していきます。

Wordで波線の下線を付ける手順

Wordには標準機能として波線の下線が用意されているため、Wordで波線付きの文字を作成してからExcelに貼り付ける方法が効率的です

まずWordを開き、波線を付けたい文字を入力します。

次に、その文字を選択した状態で、「ホーム」タブの「フォント」グループにある「U」ボタンの右側の下向き矢印(▼)をクリックします。

下線のメニューが表示され、その中に「波線」という項目があるので、これをクリックします。

すると、選択した文字に波線の下線が付きます。

Wordでは波線以外にも、点線、破線、二重波線など、様々な種類の下線を選択できます。

用途に応じて最適な下線を選ぶことができます。

波線の色を変更したい場合は、同じメニューの「下線の色」から好みの色を選択します。

Wordで作成した波線付き文字をExcelに貼り付ける

Wordで波線を付けた文字を作成したら、その文字をコピーしてExcelに特殊な形式で貼り付けます

Wordで波線付きの文字を選択してCtrl+Cでコピーします。

次にExcelを開き、貼り付けたい場所を右クリックして「形式を選択して貼り付け」を選択します。

貼り付けオプションの一覧が表示されるので、「Microsoft Word 文書 オブジェクト」を選択してOKボタンをクリックします。

これで、Wordで作成した波線付きの文字が、画像オブジェクトとしてExcelに貼り付けられます。

貼り付けた直後は、文字が小さく表示されることが多いので、オブジェクトをダブルクリックしてサイズを調整します。

四隅のハンドルをドラッグして、適切なサイズに拡大します。

Wordからの貼り付け手順

1. Wordで文字を入力して波線の下線を付ける
2. 波線付き文字を選択してCtrl+Cでコピー
3. Excelで右クリック→形式を選択して貼り付け
4. 「Microsoft Word 文書 オブジェクト」を選択してOK
5. 貼り付けたオブジェクトをダブルクリックしてサイズ調整

貼り付けたオブジェクトの背景や枠線が表示されている場合は、オブジェクトを右クリックして「オブジェクトの書式設定」を選択します。

「色と線」タブで、「塗りつぶし」の色を「塗りつぶしなし」に、「線」の色を「線なし」に設定すると、文字と波線だけが表示されるようになります。

Wordオブジェクトとして貼り付けるメリットとデメリット

Wordオブジェクトとして貼り付ける方法のメリットは、Wordの豊富な下線機能をそのままExcelで利用できることです

波線だけでなく、点線や破線、色付きの下線など、Wordで設定できるすべての下線スタイルを使うことができます。

また、貼り付けたオブジェクトをダブルクリックすると、Excel内でWord編集モードになり、文字の修正や下線の変更が可能です。

デメリットとしては、あくまで画像オブジェクトとして扱われるため、Excelのセルとしての機能は失われることです。

計算式で参照したり、並べ替えの対象にしたりすることはできません。

また、ファイルサイズが若干大きくなる可能性があります。

方法 メリット デメリット 適した用途
図形の曲線 Excel内で完結、波線の色や太さを自由に調整 手間がかかる、文字と連動しない 少数の波線、デザイン重視
Wordから貼り付け きれいな波線、様々な下線スタイル 画像扱い、計算に使えない 文書作成、プレゼン資料
通常の下線 簡単、セル機能維持 波線にできない 一般的な強調表示
二重下線 より強い強調、セル機能維持 波線にできない 重要項目の強調

Excelで波線の下線が必要になるケースは、主に見た目やデザインを重視した文書作成の場面です。

プレゼン資料、案内文書、注意書きなどで、特に目を引きたい部分に波線を使うと効果的です。

一方、データ分析や計算が中心の作業では、通常の下線や二重下線で十分対応できます。

波線を使う場合は、使いすぎると逆に見づらくなるため、本当に重要な部分だけに限定することをおすすめします。

また、印刷する場合は、波線がきれいに印刷されるか、印刷プレビューで事前に確認しておくと安心です。

細かい波線は、プリンターの解像度によってはきれいに印刷されないこともあるため、やや太めの波線にするか、印刷テストを行うことが重要です。

まとめ エクセルで下線を波線にする方法

エクセルで下線を波線にする方法をまとめると

・標準的な下線機能:「Ctrl+U」で通常の下線、「Ctrl+Shift+D」で二重下線を引ける、ホームタブのUボタンから下線の種類を選択可能、ただしExcelには波線の下線機能がない

・図形の曲線で波線作成:挿入タブ→図形→線→曲線を選択、セルの枠線の交点を目安にクリックすると等間隔の美しい波線が描ける、色や太さを自由に調整可能、波線は独立した図形オブジェクトとして管理

・Wordを活用した方法:Wordで文字に波線の下線を付けてコピー、Excelで「形式を選択して貼り付け」→「Microsoft Word 文書 オブジェクト」を選択、貼り付け後にサイズ調整が必要、様々な下線スタイルを利用可能

これらの方法を適切に使い分けることで、Excelでも波線の下線を実現できます。

簡単な波線であれば図形の曲線ツールで作成し、複雑なスタイルや複数の波線が必要な場合はWordを活用する方法が効率的です。

ただし、どちらの方法も通常の下線と比べて手間がかかるため、本当に波線が必要かを検討することも重要です。

通常の下線や二重下線、太字、色付けなど、Excelの標準機能だけでも十分に強調表示できる場合が多いためです

波線は視覚的なインパクトが強いため、使用する場面を選び、効果的に活用することが見やすい資料作成のポイントになります。

Excelの下線機能と波線作成テクニックを正しく理解して活用することで、より訴求力の高い文書や資料を作成していきましょう!