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【Excel】エクセルで数字を番号順に並び替える方法(大きい順も・昇順・降順・自動・複数列)

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Excelで作業をしていると、数字データを番号順に並び替えたい場面は頻繁に訪れます。

売上データを金額の大きい順に並べたい、社員番号を昇順に整理したい、成績データを得点順にソートしたいなど、大量の数値データを手作業で並び替えると、膨大な時間がかかってしまいます

一つずつセルを確認して順番を入れ替えていては効率が悪く、入力ミスや並び替えミスのリスクも高まります。データ件数が数百、数千となれば、手作業での対応は現実的ではありません。

Excelには数字を番号順に並び替える方法が複数用意されています。

標準のソート機能を使った並び替え、フィルター機能による並び替え、複数列を基準にした並び替え、さらには関数を使った自動並び替えなど、それぞれに特徴があり、状況に応じて最適な方法が異なります。

本記事では、数字を番号順に並び替える様々な方法を詳しく解説し、昇順・降順の使い分けや、文字列として認識された数字の対処法、複数列の並び替えテクニックを紹介します。

データ整理作業を効率化したい方は、ぜひ最後までお読みください。

ポイントは

・ソート機能で数字を昇順・降順に瞬時に並び替え可能

・フィルター機能なら表示を変えながら柔軟に並び替えられる

・複数列を基準にした優先順位付き並び替えも簡単に実現

です。

それでは詳しく見ていきましょう。

基本的なソート機能で数字を並び替える

それではまず、最も基本的で使用頻度の高いソート機能を使った数字の並び替え方法を確認していきます。

昇順と降順の基本操作

数字を番号順に並び替える最も簡単な方法は、Excelの標準ソート機能を使用することです

並び替えたい数字が入っている列の任意のセルを選択し、「データ」タブの「昇順」または「降順」ボタンをクリックするだけで、瞬時に並び替えが完了します。

昇順は数字を小さい順(1、2、3…)に並べる方法で、「A→Z」ボタンで実行できます。

降順は数字を大きい順(…3、2、1)に並べる方法で、「Z→A」ボタンで実行できます。

例えば、A列に売上金額が「50000」「30000」「80000」「20000」と入っている場合、A列のいずれかのセルを選択して「昇順」をクリックすれば、「20000」「30000」「50000」「80000」という順番に自動的に並び替えられます。

この操作は非常にシンプルですが、注意点があります。並び替えを実行すると、選択した列だけでなく、同じ行にある関連データも一緒に移動します。例えば、A列に商品名、B列に価格が入っている場合、B列で並び替えを実行すると、A列の商品名も対応する価格と一緒に移動するため、データの対応関係が保たれます。

並び替え前(A列) 並び替え前(B列) 昇順後(A列) 昇順後(B列)
商品A 50000 商品D 20000
商品B 30000 商品B 30000
商品C 80000 商品A 50000
商品D 20000 商品C 80000

範囲を指定して並び替える方法

特定の範囲だけを並び替えたい場合は、並び替えたい範囲を事前に選択してから並び替えを実行します

並び替えたいデータの範囲全体をドラッグして選択し、「データ」タブの「昇順」または「降順」ボタンをクリックすれば、選択した範囲内だけが並び替えられます。

この方法を使えば、表の一部分だけを並び替えることができます。ただし、範囲選択が不適切だと、データの対応関係が崩れてしまう危険性があるため注意が必要です。

例えば、A列からC列まである表で、B列だけを選択して並び替えると、B列の数字は並び替えられますが、A列とC列のデータは元のままとなり、行ごとのデータの対応がずれてしまいます。

正しい範囲選択の方法は、並び替えたい列を含む表全体を選択することです。A1からC10までのデータがある場合、A1:C10の範囲を選択してから並び替えを実行すれば、すべての行が一緒に移動して、データの整合性が保たれます。

並び替えダイアログの詳細設定

より詳細な設定で並び替えを行いたい場合は、「データ」タブの「並び替え」ボタンをクリックして並び替えダイアログを開きます

このダイアログでは、並び替えの基準となる列、並び替えの順序(昇順・降順)、データの種類(数値・文字列・日付)などを細かく指定できます。

「先頭行をデータの見出しとして使用する」にチェックを入れると、1行目は見出しとして固定され、2行目以降のデータだけが並び替えられます。これはタイトル行がある表では必ずチェックを入れるべき項目です。

「列」のドロップダウンリストから並び替えたい列を選択し、「順序」で「昇順」または「降順」を選択してOKをクリックすれば、指定した条件で並び替えが実行されます。

設定項目 選択内容 説明
最優先されるキー 列の選択 並び替えの基準となる列を指定
並び替えのキー セルの値 通常は「セルの値」を選択
順序 昇順/降順 小さい順または大きい順を選択
先頭行 チェック有無 見出し行がある場合はチェック

並び替えを実行する前には、必ずデータのバックアップを取っておくことをおすすめします。

並び替えは元に戻す(Ctrl+Z)で取り消すこともできますが、その後に別の操作を行ってしまうと、元の順序に戻せなくなる可能性があります。

特に重要なデータを扱う場合は、シート全体をコピーして別のシートに保存してから並び替えを実行すると安全です。

また、並び替えを実行すると、セルに設定されている数式の参照関係が変わる場合があるため、数式を含むデータの並び替えには十分注意しましょう。

複数列を基準にした並び替え

続いては、複数の条件を組み合わせた高度な並び替え方法を確認していきます。

優先順位を設定した並び替え

実務では、複数の列を基準にして並び替えたい場面が頻繁にあります。

例えば、部署ごとにグループ化し、その中で社員番号順に並べたい場合や、商品カテゴリーごとに分けて、その中で価格順に並べたい場合などです。

複数列での並び替えは、「データ」タブの「並び替え」ボタンから並び替えダイアログを開いて設定します

最初に表示される「最優先されるキー」で第1条件を設定し、「レベルの追加」ボタンをクリックすると「次に優先されるキー」が追加されます。

具体例として、A列に部署名、B列に社員番号、C列に氏名が入っているとします。部署ごとにグループ化し、各部署内で社員番号順に並べたい場合、「最優先されるキー」で「部署名(A列)」を昇順に設定し、「次に優先されるキー」で「社員番号(B列)」を昇順に設定します。これで、まず部署名でグループ化され、同じ部署内では社員番号順に並びます。

第3、第4の条件も同様に「レベルの追加」ボタンで追加できます。優先順位は上から順に適用されるため、最も重要な条件を一番上に配置します。

条件の順序を変更したい場合は、「上へ」「下へ」ボタンで入れ替えることができます。不要な条件は「レベルの削除」ボタンで削除できます。

優先順位 順序 結果
第1条件 部署名 昇順 営業部→総務部→開発部の順
第2条件 社員番号 昇順 各部署内で番号順
第3条件 入社年月 昇順 同番号なら入社順

数値と文字が混在する場合の並び替え

数字と文字が混在している列を並び替える場合、Excelは数値を先に並べ、その後に文字列を並べます。

昇順の場合、数値が小さい順に並び、その後にアルファベット順、最後に空白セルが配置されます。

ただし、数字が文字列として入力されている場合は、数値として正しく並び替えられない問題が発生します

例えば、「1」「2」「10」「20」という数値がある場合、正しく数値として認識されていれば「1、2、10、20」と並びますが、文字列として扱われると「1、10、2、20」という順序になってしまいます。これは文字列として比較すると「10」は「1」の次、「2」の前と判断されるためです。

この問題を解決するには、文字列として入力されている数字を数値に変換する必要があります。最も簡単な方法は、該当するセルを選択し、セルの左上に表示される警告マーク(緑色の三角)をクリックして「数値に変換する」を選択することです。

別の方法として、空白セルに「1」と入力し、そのセルをコピーして、文字列になっている数字のセルを選択し、「形式を選択して貼り付け」から「乗算」を選択する方法もあります。これで文字列が数値に変換され、正しく並び替えができるようになります。
データ型 入力例 昇順の結果 問題と対策
数値 1, 2, 10, 20 1, 2, 10, 20 正しく並ぶ
文字列 ‘1, ‘2, ’10, ’20 1, 10, 2, 20 数値に変換が必要
混在 1, A, 10, B 1, 10, A, B 数値→文字の順

見出し行を固定して並び替える

データに見出し行がある場合、見出し行を固定して2行目以降だけを並び替える設定が重要です

並び替えダイアログで「先頭行をデータの見出しとして使用する」にチェックを入れると、1行目は移動せず、2行目以降のデータだけが並び替えられます。

このチェックを入れ忘れると、見出し行もデータと一緒に並び替えられてしまい、表の構造が崩れてしまいます。特に複数回並び替えを繰り返す場合、見出し行がデータの中に紛れ込んでしまうと、元に戻すのが困難になります。

Excelは通常、表の構造を自動認識して見出し行を判断しますが、確実に固定するには手動でチェックを入れることをおすすめします。

複数列で並び替える場合の優先順位の考え方は、実際のデータ整理の目的に合わせて設定することが重要です。

例えば、売上データを分析する場合、まず「年度」で並べ、次に「四半期」、その次に「月」、最後に「売上金額」という優先順位にすれば、時系列で売上の推移を確認しやすくなります。

逆に、金額を最優先にして並び替えれば、売上の大きい順にデータを表示できます。

並び替えの条件は最大64個まで設定できますが、実務では2~3個の条件で十分な場合がほとんどです。

条件を増やしすぎると、かえって結果が分かりにくくなることもあるため、目的に応じた適切な条件設定を心がけましょう。

フィルター機能を活用した並び替え

続いては、フィルター機能を使った柔軟な並び替え方法を確認していきます。

フィルターボタンで簡単並び替え

フィルター機能を使うと、データを表示・非表示しながら柔軟に並び替えができます

「データ」タブの「フィルター」ボタンをクリックすると、見出し行の各セルに下向き矢印のフィルターボタンが表示されます。

並び替えたい列のフィルターボタンをクリックすると、メニューが表示され、「昇順」または「降順」を選択できます。数値データの場合は「小さい順に並べ替え」「大きい順に並べ替え」と表示されます。

この方法の利点は、並び替えと同時にフィルター機能も使えることです。特定の条件に合致するデータだけを表示しながら、その中で並び替えを行うことができます。

例えば、売上データで「営業部」のデータだけを表示し、その中で売上金額の大きい順に並べるといった操作が、フィルターボタンから簡単に実行できます。「部署」列のフィルターで「営業部」だけにチェックを入れ、「売上金額」列のフィルターで「大きい順に並べ替え」を選択すれば、営業部の売上上位者を瞬時に確認できます。

フィルターを解除する場合は、再度「データ」タブの「フィルター」ボタンをクリックすれば、フィルターボタンが非表示になります。ただし、並び替えた順序は保持されたままです。

色やアイコンで並び替える

セルに色やアイコンが設定されている場合、フィルター機能を使って色やアイコンを基準に並び替えることもできます

フィルターボタンのメニューから「色で並び替え」を選択すると、セルの色やフォントの色、セルのアイコンを基準にした並び替えができます。

例えば、重要度によってセルに赤・黄・緑の色を付けている場合、「色で並び替え」で赤いセルを上に集めることができます。ただし、色での並び替えは1色ずつしか指定できないため、複数の色を順序立てて並べたい場合は、何度か並び替えを繰り返す必要があります。

並び替え基準 選択項目 使用例
セルの値 昇順/降順 通常の数値や文字の並び替え
セルの色 色を選択 重要度を色分けしたデータ
フォントの色 色を選択 文字色で区別したデータ
セルのアイコン アイコンを選択 条件付き書式のアイコン

カスタム並び替えリストの活用

Excelには曜日や月名など、特定の順序で並び替えるためのカスタムリストが用意されています。

カスタムリストを使えば、独自の並び順を定義して並び替えができます

例えば、「月、火、水、木、金、土、日」という曜日の順序や、「1月、2月、3月…12月」という月の順序は、あらかじめExcelに登録されているため、自動的にこの順序で並び替えられます。

独自の並び順を設定したい場合は、「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」→「ユーザー設定リストの編集」から、新しいリストを登録できます。例えば、「部長、課長、係長、主任、一般」という役職の順序を登録しておけば、この順序で並び替えが可能になります。

フィルター機能を使った並び替えは、データの表示状態を変えながら作業できる点が最大のメリットです。

通常の並び替えはデータの順序を変更してしまいますが、フィルターを使えば元のデータはそのまま保持しつつ、表示だけを変えることができます。

ただし、フィルターを適用した状態で並び替えを行うと、非表示になっているデータは並び替えの対象外となるため、フィルターを解除した後の順序が意図したものと異なる場合があります。

全データを対象に並び替えたい場合は、フィルターをすべて解除してから並び替えを実行しましょう。

関数を使った自動並び替え

続いては、関数を使って自動的に並び替えを行う高度な方法を確認していきます。

SORT関数による動的な並び替え

Excel 365またはExcel 2021以降では、SORT関数を使ってデータを自動的に並び替えることができます

SORT関数は「=SORT(範囲,並び替え列,並び替え順序,行列指定)」という構文で、元のデータを変更せずに並び替えた結果を別の場所に表示できます。

例えば、A1:C10の範囲にデータがあり、B列(2列目)の数値で昇順に並び替えたい場合、D1セルに「=SORT(A1:C10,2,1)」と入力します。第2引数の「2」は並び替え基準の列番号、第3引数の「1」は昇順を意味します(降順の場合は「-1」)。この数式を入力すると、D1から始まる範囲に並び替えた結果が自動的に表示されます。

SORT関数の最大の利点は、元のデータが更新されると自動的に並び替え結果も更新されることです。手動で並び替えを実行する必要がなく、常に最新の順序でデータを表示できます。

数式 説明
=SORT(A1:C10,2,1) A1:C10を2列目で昇順に並び替え
=SORT(A1:C10,3,-1) A1:C10を3列目で降順に並び替え
=SORT(A1:C10,1,1,FALSE) A1:C10を1列目で列方向に昇順で並び替え

SORTBY関数で複数条件の並び替え

複数の列を基準にした並び替えを関数で行いたい場合は、SORTBY関数を使用します

SORTBY関数は「=SORTBY(範囲,基準1,順序1,基準2,順序2,…)」という構文で、複数の並び替え条件を指定できます。

例えば、A1:D10の範囲を、まずB列で昇順に、次にC列で降順に並び替える場合、「=SORTBY(A1:D10,B1:B10,1,C1:C10,-1)」と入力します。B1:B10が第1条件、C1:C10が第2条件として機能します。

SORTBY関数を使えば、最大64個の並び替え条件を設定できるため、非常に複雑な並び替えルールも実現できます。

数式による番号の自動採番

データを並び替えた後、新しい順序で連番を振り直したい場合があります。

ROW関数やSEQUENCE関数を使えば、自動的に連番を生成できます

ROW関数は「=ROW()-1」という形式で、現在の行番号から1を引いた値を返します。見出し行が1行目にある場合、2行目に「=ROW()-1」と入力すれば「1」が表示され、下にコピーすれば自動的に「2、3、4…」と連番が振られます。

Excel 365では、SEQUENCE関数を使って「=SEQUENCE(10)」と入力すれば、1から10までの連番が一度に生成されます。SEQUENCE関数の引数に行数を指定するだけで、自動的に連続した数値が表示されるため、大量のデータに連番を振る場合に便利です。

並び替えを行った後、これらの関数で生成した連番も一緒に移動するため、常に正しい順序番号が維持されます。

関数を使った並び替えは、動的にデータが更新される環境で非常に有効です。

元のデータが頻繁に変更される場合、手動で並び替えを実行するよりも、SORT関数やSORTBY関数を使って自動的に並び替えられるようにしておく方が効率的です。

ただし、これらの関数はExcel 365またはExcel 2021以降でしか使用できないため、古いバージョンのExcelでは使用できません。

また、SORT関数やSORTBY関数は結果を配列として返すため、結果が表示される範囲に他のデータがあると「#SPILL!」エラーが発生します。

十分な空白範囲を確保してから数式を入力するようにしましょう。

まとめ エクセル 数字を番号順に並び替える方法

エクセルで数字を番号順に並び替える方法をまとめると

・基本的なソート:データタブの「昇順」「降順」ボタンで瞬時に並び替え、範囲選択して特定部分だけの並び替えも可能、並び替えダイアログで詳細設定が行える

・複数列の並び替え:並び替えダイアログで優先順位を設定、第1条件、第2条件と複数の基準を組み合わせ、見出し行の固定設定が重要

・フィルター機能:フィルターボタンから簡単に並び替え、表示・非表示と組み合わせた柔軟な操作、色やアイコンでの並び替えも可能

・関数による自動化:SORT関数で動的に並び替え結果を表示、SORTBY関数で複数条件の並び替え、データ更新時に自動反映

これらの方法にはそれぞれメリットがあり、状況に応じた使い分けが重要です。

簡単な並び替えなら標準のソート機能、複雑な条件なら並び替えダイアログ、表示を変えながら確認したい場合はフィルター、自動更新が必要ならSORT関数が適しています。

ただし、並び替えを実行する際は注意が必要です。

並び替え前に必ずバックアップを取り、見出し行の設定を確認してから実行することで、データの破損や誤った並び替えを防げます。

特に文字列として入力された数字は正しく並ばないため、事前に数値形式に変換しておくことが重要です。

Excelの並び替え機能を適切に活用して、データ整理作業の効率化を実現していきましょう!