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psiとは?読み方や意味は?空気圧や圧力の単位

psiの読み方や意味
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機械や車のメンテナンス、あるいは輸入製品の仕様書を読んでいると、ふと目にすることがある「psi」という表記。

「これはいったい何の単位なのだろう?」と疑問に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。

特に自動車のタイヤ空気圧やエアコンプレッサーの圧力設定など、日常的な場面でも登場するpsiは、知っておくと非常に便利な圧力単位のひとつです。

この記事では「psiとは?読み方や意味は?空気圧や圧力の単位」というテーマのもと、psiの読み方・意味・成り立ちから、他の圧力単位との関係、実際の使用場面まで幅広く丁寧に解説していきます。

はじめてpsiという単位を知る方から、改めて正確に理解したい方まで、ぜひ最後までご覧ください。

psiとは何か:読み方・意味・定義の結論

それではまず、psiの読み方・意味・定義について解説していきます。

psiを一言で表すなら、「1平方インチの面積にかかる力をポンドで表した圧力の単位」です。

この基本をしっかりと押さえることが、あらゆる場面での応用につながります。

psiの読み方

psiは英語で「Pound per Square Inch(ポンド・パー・スクエア・インチ)」の頭文字をとった略称です。

日本語では一般的に「ピーエスアイ」と読みます。

英語圏でも「P-S-I」とアルファベットをそのまま読むことがほとんどで、特別な発音変化はありません。

ただし、文脈によっては「ポンド毎平方インチ」と日本語で読み上げることもあります。

技術文書や学術的な場面では正式名称を使うことが求められる場合もあるため、略称と正式名称の両方を覚えておくとよいでしょう。

psiの意味と定義

psiの定義はシンプルです。

1平方インチ(約6.452cm²)の面積に対して、1ポンド(約0.4536kg)の力がかかるときの圧力が1 psiです。

1psi = 1ポンドの力 ÷ 1平方インチの面積
(pound-force per square inch)
数値換算:1 psi = 約6.89476 kPa = 約6895 Pa

psiの読み方や意味圧力とは「単位面積あたりにかかる力」のこと。psiはその力をポンド、面積を平方インチで表した単位です。

国際単位系(SI)ではパスカル(Pa)が圧力の標準単位ですが、psiは特にアメリカやイギリスなどの英語圏で広く使われ続けています。

psiとlbf/in²の関係

psiはしばしば「lbf/in²」とも表記されます。

lbfはpound-force(ポンド力)の略で、inはインチ(inch)を意味します。

つまりpsiとlbf/in²はまったく同じ意味の単位であり、表記が異なるだけです。

技術的な文書では「lbf/in²」という表記が正確とされることもありますが、実用上は「psi」という略称が圧倒的に広く使われています。

どちらの表記を見ても同じ単位として読み替えられるよう、両方の形を頭に入れておきましょう。

psiが使われる場面:空気圧・油圧・工業分野での活用

続いては、psiが実際にどのような場面で使われているかを確認していきます。

psiは非常に幅広い分野で活用されており、身近な日常生活から高度な工業現場まで、多くの場面でその値が登場します。

自動車タイヤの空気圧

psiが最も身近に登場するのが、自動車・バイク・自転車のタイヤ空気圧管理です。

特にアメリカ製の車両やタイヤには、推奨空気圧がpsiで記載されています。

一般的な乗用車の適正タイヤ空気圧は30〜35 psi程度が目安とされており、これはkPaに換算すると約207〜241 kPaに相当します。

空気圧が低すぎると燃費の悪化や偏摩耗、最悪の場合はバーストにつながるリスクがあり、逆に高すぎると乗り心地の悪化や接地面積の減少が生じます。

日本のガソリンスタンドに設置されているエアーコンプレッサーはkPa表示が多いため、輸入車や外国製タイヤを使用する場合にはpsiとkPaの換算知識が必須といえるでしょう。

車種 推奨空気圧(目安) psi換算(目安)
一般乗用車(コンパクト) 200〜220 kPa 29〜32 psi
一般乗用車(セダン・SUV) 220〜240 kPa 32〜35 psi
軽自動車 180〜200 kPa 26〜29 psi
大型トラック 700〜900 kPa 101〜130 psi
ロードバイク(自転車) 700〜1000 kPa 100〜145 psi

工業・機械分野での利用

psiは工場やプラント設備において、油圧機器・空圧機器・配管圧力の管理に広く使われています。

特に海外製の産業機器では、仕様書や圧力計の表示がpsiであることが珍しくありません。

たとえば油圧プレスや射出成形機などでは数千psiという高圧が扱われることもあります。

また、エアコンプレッサーの吐出圧力は一般的な産業用途で100〜150 psi(約690〜1034 kPa)程度が標準的な範囲です。

正確な圧力管理は機器の性能維持だけでなく、安全性の確保にも直結するため、psiとkPaやMPaを正しく換算できることは現場エンジニアにとって必須のスキルといえます。

医療・ダイビング・気象など多様な分野

psiが使われるのは工業や自動車の分野だけではありません。

たとえばスキューバダイビングでは、タンク内の空気残圧をpsiで確認するゲージが使われることがあります。

満タン時のタンク圧力は3000 psi(約20.7 MPa)程度が一般的で、ダイビング中は残圧計でpsiを確認しながら安全に潜水します。

また、医療分野では人工呼吸器や麻酔ガスの供給圧力管理にpsiが使われることがあります。

さらに航空分野では、機体の油圧システムや降着装置(ランディングギア)の圧力がpsiで管理されることも多く、psiはグローバルな産業インフラを支える単位のひとつといえるでしょう。

psiと他の圧力単位の換算・比較

続いては、psiと他の主要な圧力単位との換算・比較を確認していきます。

圧力単位は世界中でさまざまなものが使われており、それぞれの関係性を正確に把握することが実務での混乱を防ぐポイントです。

psiとパスカル(Pa・kPa・MPa)の関係

パスカル(Pa)は国際単位系(SI)における圧力の基本単位で、1m²の面積に1Nの力がかかるときの圧力が1 Paです。

日常的な圧力を扱うには小さすぎるため、kPa(キロパスカル=1000 Pa)やMPa(メガパスカル=1,000,000 Pa)がよく使われます。

1 psi = 約6.89476 kPa
1 psi = 約6894.76 Pa
1 psi = 約0.00689476 MPa
逆換算:1 kPa = 約0.14504 psi

日本の産業界ではkPaとMPaが主流ですが、海外製品との取引や技術資料の読み取りでは必ずpsiとの換算が必要になります。

覚えやすい目安として「1 psi ≒ 約7 kPa」と頭に入れておくと、現場での素早い概算に役立つでしょう。

psiとbar・atm・mmHgの比較

工業や科学の現場では、bar(バール)・atm(大気圧)・mmHg(水銀柱ミリメートル)なども登場します。

それぞれとpsiの換算関係を整理しておきましょう。

単位 1単位 = psi換算 1 psi = 各単位換算 主な使用分野
Pa(パスカル) 約0.000145 psi 約6894.76 Pa SI基本単位・学術全般
kPa(キロパスカル) 約0.14504 psi 約6.895 kPa タイヤ・気象・医療
MPa(メガパスカル) 約145.04 psi 約0.00689 MPa 高圧機器・材料試験
bar(バール) 約14.504 psi 約0.0689 bar 欧州工業・ダイビング
atm(標準大気圧) 約14.696 psi 約0.068 atm 科学・化学
mmHg(水銀柱mm) 約0.01934 psi 約51.715 mmHg 医療・血圧・真空
kgf/cm²(工学気圧) 約14.223 psi 約0.0703 kgf/cm² 旧来の工業設備

特に覚えておきたいのは1 atm(標準大気圧)≒ 14.696 psiという関係です。

つまり私たちが日常的に受けている大気圧は約14.7 psiに相当します。

この値を基準として、タイヤ空気圧や機器の圧力設定を相対的に理解すると、数値の大きさが実感しやすくなるでしょう。

ゲージ圧と絶対圧:psiの表記の違い

psiを使う際に注意が必要なのが、「ゲージ圧」と「絶対圧」の違いです。

これは非常に重要な概念で、同じpsiという単位でも基準が異なります。

psi(g)またはpsig = ゲージ圧(大気圧を0としたときの圧力)
psi(a)またはpsia = 絶対圧(完全真空を0としたときの圧力)
関係式:psia = psig + 14.696(標準大気圧分を加算)

たとえばタイヤ空気圧の「32 psi」はゲージ圧(psig)であり、大気圧を基準とした値です。

一方、科学的な計算や真空技術では絶対圧(psia)が使われます。

仕様書や圧力計を読む際には、どちらの基準で表記されているかを必ず確認することが大切です。

psiの歴史と単位系の背景:なぜアメリカで広く使われるのか

続いては、psiの歴史的な背景と、なぜ現在もアメリカを中心に広く使われているのかを確認していきます。

単位の歴史を知ることで、psiという単位の位置づけと国際的な文脈をより深く理解できるようになります。

ヤード・ポンド法とpsiの誕生

psiはヤード・ポンド法(英米慣用単位系)に属する単位です。

ヤード・ポンド法とは、長さにヤード・フィート・インチ、重さにポンド・オンス、体積にガロンなどを使う単位系で、歴史的にイギリスから発展しアメリカに根付いた体系です。

産業革命期のイギリスで蒸気機関が発達したとき、蒸気圧や油圧の管理にポンドとインチを使った圧力表示が自然に定着しました。

その後、アメリカが産業大国として発展していく過程で、この単位系が工業・製造・自動車産業に深く浸透していきました。

SI単位系との共存とpsiの現状

20世紀以降、科学・工業の国際標準としてSI単位系(国際単位系)が普及し、パスカルが圧力の公式単位として採用されました。

現在、世界の大部分の国がSI単位系を採用していますが、アメリカは今もなお日常的にヤード・ポンド法を使い続けている数少ない国のひとつです。

その結果として、psiは現在も以下のような分野で現役の単位として機能しています。

分野 psiが使われる理由・場面
自動車産業 アメリカ系メーカーのタイヤ・エンジン仕様
石油・ガス産業 採掘現場・パイプライン圧力管理
航空宇宙 機体油圧・タイヤ・キャビン圧力
飲料・食品製造 充填ラインの圧力制御(炭酸飲料など)
建設・土木 コンクリート強度試験(圧縮強度をpsiで表記)
消防・防災 消火栓・ポンプの放水圧力

日本でpsiの知識が必要になる場面

日本はSI単位系を採用しているため、公式な規格や製品表示ではkPaやMPaが使われます。

しかし実際の現場では、輸入機器・海外製品・外資系企業との取引においてpsiが登場する機会が少なくありません。

具体的には以下のような場面でpsiの理解が求められます。

・アメリカ製の空気圧工具・エアコンプレッサーの仕様確認
・輸入タイヤやホイールの推奨空気圧表記
・海外の技術マニュアル・仕様書の読み解き
・英語圏の取引先との圧力値に関するやりとり
・ダイビング用品・アウトドア機器のゲージ読み取り

これらの場面で正確にpsiを理解・換算できることは、業務効率と安全性の両方に直接影響する重要なスキルといえます。

グローバルな環境で働く機会が増えている今、psiの知識はビジネスパーソンとしての基礎教養のひとつになっているといっても過言ではないでしょう。

まとめ

この記事では「psiとは?読み方や意味は?空気圧や圧力の単位」をテーマに、psiの定義・読み方・使用場面・他単位との換算・歴史的背景まで幅広く解説しました。

最後にこの記事の要点を整理しておきましょう。

・psiは「Pound per Square Inch」の略で、読み方は「ピーエスアイ」
・意味は「1平方インチの面積に1ポンドの力がかかる圧力」
・1 psi = 約6.895 kPa = 約0.0689 bar = 約6895 Pa
・標準大気圧は約14.696 psi
・psig(ゲージ圧)とpsia(絶対圧)の違いに注意
・タイヤ空気圧・工業機器・航空・ダイビングなど幅広い分野で活躍
・アメリカのヤード・ポンド法に由来し、現在も広く現役で使用中

psiはシンプルな定義を持ちながら、世界の多くの産業分野で不可欠な役割を担っている圧力単位です。

換算係数を覚えておくことで、輸入品や海外製機器を扱う際にも自信を持って対応できるようになるでしょう。

今後psiという表記を見かけた際には、「1平方インチあたりのポンド圧力」という意味をすぐに思い出し、必要に応じてkPaへの換算もスムーズに行えるよう、ぜひこの記事の内容を活用してみてください。