torrとkpaの単位変換・換算方法は?1キロパスカルは何torr?1torrは何キロパスカル?例題付の計算方法
圧力の単位には、さまざまな種類が存在します。
理系の学習や実務、医療・工業の現場などで頻繁に登場するのが「torr(トル)」と「kPa(キロパスカル)」です。
しかし、「torrとkPaってどうやって変換するの?」「1キロパスカルは何torrになるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、torrとkPaの単位変換・換算方法を、例題を交えながらわかりやすく解説していきます。
変換の公式や計算の流れを一度押さえておけば、実際の問題にもスムーズに対応できるようになるはずです。
torrとkPaの変換は「1 torr = 0.133322 kPa」が基本
それではまず、torrとkPaの変換関係について解説していきます。
torrとkPaを相互に変換するうえで、もっとも重要な数字がこちらです。
1 kPa(キロパスカル)= 7.50062 torr
これが変換の基本となる換算係数であり、すべての計算はこの関係式から導かれます。
なぜこのような数値になるのかというと、torrはもともと「大気圧を基準にした圧力の単位」として定義されているためです。
1 torrは水銀柱1 mmの圧力に相当し、760 torrが1標準大気圧(atm)に等しくなっています。
一方のkPaはSI単位系(国際単位系)に基づく圧力単位であり、1 kPa = 1000 Pa(パスカル)です。
そして、1標準大気圧は101.325 kPaと定義されているため、760 torrと101.325 kPaが等しいという関係が導かれるわけです。
この関係式を使って換算係数を計算すると、次のようになります。
1 kPa = 760 ÷ 101.325 ≈ 7.50062 torr
この換算係数を正確に覚えておくことが、スムーズな単位変換への第一歩となります。
torrという単位の由来と定義
torrという単位は、17世紀のイタリア人科学者エヴァンジェリスタ・トリチェッリ(Evangelista Torricelli)の名前にちなんでいます。
トリチェッリは水銀気圧計を発明し、大気圧の存在を実証した人物として知られています。
1 torrは「0℃における水銀柱1 mmが生じる圧力」として定義されており、mmHg(ミリメートル水銀柱)とほぼ同じ値として扱われることも多いです。
厳密には1 torr = 101325/760 Paであり、1 mmHg ≈ 133.322 Paと若干の差がありますが、実用上はほぼ同値として使用されることが一般的です。
また、torrはSI単位系の正式な単位ではないものの、真空度の表示や実験値の記録において今もなお広く使い続けられている単位です。
特に低圧・超高真空の領域では、数値をわかりやすく表現できるtorrが重宝されています。
kPa(キロパスカル)とパスカルの関係
kPa(キロパスカル)は、SI単位であるPa(パスカル)の1000倍の大きさを持つ単位です。
「キロ(k)」はSI接頭辞で「1000倍」を意味するため、1 kPa = 1000 Pa という関係が成り立ちます。
Paそのものは「1 m²あたり1 Nの力が加わる圧力」として定義されており、Pa = N/m²と表記されることもあります。
日常生活では気象の気圧表示(例:1013.25 hPaなど)でおなじみの単位ですが、hPa(ヘクトパスカル)はkPaの1/10に相当します。
kPaは国際的に標準化されたSI単位であるため、学術論文や国際規格では積極的に使用されており、今後もその重要性は変わらないでしょう。
圧力の大きさをイメージする際には、大気圧(約101.325 kPa)を基準として、それより大きいか小さいかを目安にすると理解しやすくなります。
torrとkPaが使われる主な場面
torrは主に、真空技術・蒸留・化学実験・医療(血圧測定など)の分野で使用されています。
一方のkPaは、工業・機械・食品・建築・気象など、幅広い産業分野でよく使われる圧力単位です。
どちらの単位も国際的に広く流通しているため、両者の変換方法を理解しておくことは非常に重要です。
特に化学や物理の学習では、圧力単位の変換が問題の一部として頻繁に出題されることもあります。
単位変換そのものはシンプルな計算で済むため、換算係数をしっかり覚えることが問題解決の大きな助けになるでしょう。
torrからkPaへの変換方法と例題
続いては、torrからkPaへの具体的な変換方法を確認していきます。
変換の基本式はシンプルで、次の通りです。
つまり、torrの値に0.133322を掛けるだけで、kPaに換算できます。
以下に、代表的な変換値をまとめた表を示します。
| torr(トル) | kPa(キロパスカル) |
|---|---|
| 1 torr | 0.133322 kPa |
| 10 torr | 1.33322 kPa |
| 100 torr | 13.3322 kPa |
| 500 torr | 66.661 kPa |
| 760 torr(1 atm) | 101.325 kPa |
この表を見ると、760 torrが101.325 kPaと一致していることが確認でき、大気圧を基準にした変換がうまく成立していることがわかるでしょう。
例題①:200 torrを kPaに変換する
では、実際に例題を解いてみましょう。
【解答】
kPa = 200 × 0.133322
kPa = 26.6644 kPa
よって、200 torr ≈ 26.664 kPa
計算は非常にシンプルで、torrの値に換算係数0.133322を掛けるだけです。
日常的な計算では、小数点第3位程度で四捨五入することが多く、26.664 kPaとして扱うことが一般的です。
例題②:350 torrをkPaに変換する
次の例題も確認しておきましょう。
【解答】
kPa = 350 × 0.133322
kPa = 46.6627 kPa
よって、350 torr ≈ 46.663 kPa
小数点以下の桁数は、使用目的や求められる精度に応じて調整するとよいでしょう。
例題③:760 torrをkPaに変換して1 atmと一致するか確認する
最後に、大気圧に相当する760 torrを変換して確認してみます。
【解答】
kPa = 760 × 0.133322
kPa = 101.3247 ≈ 101.325 kPa
これは標準大気圧(1 atm = 101.325 kPa)と一致する。
この結果が大気圧と一致することは、変換式が正しいことの確認にもなっています。
kPaからtorrへの変換方法と例題
続いては、kPaからtorrへの変換方法を確認していきます。
先ほどとは逆方向の変換式は次の通りです。
kPaの値に7.50062を掛けるだけで、torrに変換することができます。
こちらも変換早見表を用意しました。
| kPa(キロパスカル) | torr(トル) |
|---|---|
| 1 kPa | 7.50062 torr |
| 5 kPa | 37.5031 torr |
| 10 kPa | 75.0062 torr |
| 50 kPa | 375.031 torr |
| 101.325 kPa(1 atm) | 760 torr |
こちらの表でも、101.325 kPaが760 torrと一致しており、正確な換算が行われていることが確認できるでしょう。
例題④:5 kPaをtorrに変換する
【解答】
torr = 5 × 7.50062
torr = 37.5031 torr
よって、5 kPa ≈ 37.503 torr
小数点以下の精度は状況に応じて調整しましょう。
例題④のように、比較的小さなkPaの値でも変換後はある程度大きなtorrの値になることが確認できます。
これはkPaよりもtorrの方が単位あたりの圧力が小さいため、同じ圧力を表す際にtorrの数値の方が大きくなるためです。
例題⑤:20 kPaをtorrに変換する
【解答】
torr = 20 × 7.50062
torr = 150.0124 torr
よって、20 kPa ≈ 150.012 torr
計算自体はシンプルですが、換算係数の精度が結果の正確さに直結するため、7.50062という数値をしっかり記憶しておくことが重要です。
例題⑥:101.325 kPaをtorrに変換して確認する
【解答】
torr = 101.325 × 7.50062
torr = 759.999… ≈ 760 torr
これは標準大気圧(1 atm = 760 torr)と一致する。
このように、どちらの向きの変換においても、大気圧を使ったクロスチェックが有効な確認手段となります。
torrとkPaに関連する主な圧力単位との換算一覧
続いては、torrとkPaに関連する他の主要な圧力単位との換算関係を確認していきます。
圧力の単位はtorrやkPa以外にも多数存在するため、全体像を把握しておくことは非常に役立ちます。
Pa・hPa・MPaとの関係
Paを基準とした換算関係を以下の表にまとめます。
| 単位 | Paへの換算 | torrへの換算 |
|---|---|---|
| 1 Pa | 1 Pa | 0.00750062 torr |
| 1 hPa(ヘクトパスカル) | 100 Pa | 0.750062 torr |
| 1 kPa(キロパスカル) | 1000 Pa | 7.50062 torr |
| 1 MPa(メガパスカル) | 1,000,000 Pa | 7500.62 torr |
hPa(ヘクトパスカル)は気象分野でよく使われる単位であり、1013.25 hPaが標準大気圧に相当します。
一方のMPa(メガパスカル)は工業機器や油圧関連でよく使われる大きめの圧力単位です。
Paとkpaの関係では、「k(キロ)=1000倍」というSI接頭辞の知識があれば迷わずに変換できます。
同様に、hPa(ヘクトパスカル)は「h(ヘクト)=100倍」なので、1 hPa = 0.1 kPa の関係が成り立つことも覚えておくと便利です。
atm・mmHg・barとの関係
次に、atm・mmHg・barなど他の代表的な圧力単位との換算値を示します。
| 単位 | kPaへの換算 | torrへの換算 |
|---|---|---|
| 1 atm(標準大気圧) | 101.325 kPa | 760 torr |
| 1 mmHg(水銀柱ミリメートル) | 0.133322 kPa | ≈ 1 torr |
| 1 bar(バール) | 100 kPa | 750.062 torr |
| 1 psi(ポンド毎平方インチ) | 6.89476 kPa | 51.7149 torr |
mmHgはtorrとほぼ同じ値であり、血圧測定などの医療現場では現在もmmHgが広く使われています。
barはatmより少し小さい単位で、1 bar = 100 kPaという覚えやすい換算値が特徴的です。
圧力単位の使い分けのポイント
圧力単位はその分野や用途によって使い分けられるのが一般的です。
医療・生化学分野ではtorr・mmHgが多く、気象分野ではhPaが標準です。
工業・プロセス分野ではkPa・MPa・barが使われ、英米圏ではpsiが広く用いられています。
そのため、分野をまたいだ計算や比較を行う際には、単位変換の知識が不可欠となるでしょう。
たとえば、医療データ(血圧:mmHg)と工業データ(配管圧力:kPa)を同一の系で比較する際には、どちらかの単位に揃える換算作業が必要になります。
こうした場面でも、今回学んだtorrとkPaの換算係数を応用すれば、スムーズに対処できるはずです。
torr → kPa:kPa = torr × 0.133322
kPa → torr:torr = kPa × 7.50062
基準:760 torr = 101.325 kPa = 1 atm
まとめ
今回は「torrとkpaの単位変換・換算方法は?1キロパスカルは何torr?1torrは何キロパスカル?例題付の計算方法」というテーマで、torrとkPaの相互変換について詳しく解説しました。
変換の基本は、1 torr = 0.133322 kPa、または1 kPa = 7.50062 torrという換算係数を使うことです。
torrからkPaへは「×0.133322」、kPaからtorrへは「×7.50062」という掛け算一つで変換できるため、一度公式を覚えてしまえば計算自体は非常にシンプルです。
また、760 torrと101.325 kPaがいずれも1標準大気圧(1 atm)に相当するという関係を知っておくことで、変換結果のクロスチェックも行いやすくなります。
圧力単位はtorrとkPa以外にも、Pa・hPa・MPa・mmHg・bar・psiなど多岐にわたります。
それぞれが異なる分野で使われているため、変換方法を一通り押さえておくことが、理系学習や実務の場での大きな強みになるでしょう。
ぜひ本記事の計算例や換算表を参考に、torrとkPaの単位変換をマスターしてみてください。