エクセルでセルを結合すると、通常は左上のセルのデータのみが残り、他のセルのデータは削除されてしまいます。
複数のセルのデータを保持したまま結合したい場合は、結合前にデータを連結してから結合する方法が必要です。
本記事では、エクセルのセル結合で文字をそのまま残す方法をデータ保持・文字列の連結・結合時の注意点の観点から詳しく解説していきます。
エクセルでセル結合時にデータを失わないための基本的な考え方
それではまず、エクセルでセルを結合する際にデータを失わないための基本的な考え方について解説していきます。
セルの結合では左上のセルのデータのみが保持されるため、結合前に全セルのデータを1つのセルに連結してから結合する手順が必要です。
CONCATENATE関数またはアンパサンド(&)で文字を連結する方法
結合前に別のセルでデータを連結する数式を作成します。
=A1 & B1 & C1
→ A1・B1・C1の内容を順番に連結した文字列を作成します。
=A1 & ” ” & B1
→ 間にスペースを入れて連結する例です。
=CONCATENATE(A1, B1, C1)
→ 同様にA1・B1・C1を連結します。
連結した結果を「値として貼り付け」で固定してから元のセルを結合する手順を踏みます。
この手順を守ることでデータを失わずにセル結合が実現できます。
TEXTJOIN関数を使った複数セルの文字連結(Excel 2019以降)
Excel 2019以降ではTEXTJOIN関数を使うと区切り文字を指定して複数セルを一括連結できます。
=TEXTJOIN(“、”, TRUE, A1:C1)
→ A1からC1の内容を「、」で区切って連結します。空白セルは自動スキップされます。
TEXTJOIN関数はCONCATENATEより柔軟で、範囲指定もできる便利な関数です。
セル結合でデータが消えてしまう場合の注意点
「セルを結合して中央揃え」ボタンをクリックすると、左上以外のセルのデータが削除されるとともに警告ダイアログが表示されます。
「OK」をクリックしてしまうとデータが失われるため、必ず事前に連結処理を完了させてから結合を実行しましょう。
Ctrl+Zで直前の操作を取り消せますが、複数の操作後では取り消しが難しくなるため注意が必要です。
データを保持したままセルを結合する具体的な手順
続いては、データを保持したままセルを結合する具体的な手順を確認していきます。
正しい手順を踏むことで、すべてのセルのデータを残した状態でセル結合が完成します。
連結→値貼り付け→結合という3ステップが確実なデータ保持の方法です。
データ保持セル結合の具体的な手順
①空きセル(例:D1)に「=A1 & B1 & C1」と入力して連結結果を作成する
②D1をコピーして、A1セルに「形式を選択して貼り付け」→「値」で貼り付ける
③B1・C1の内容を削除する
④A1〜C1を選択して「セルを結合して中央揃え」をクリックする
⑤D1の作業セルを削除する
この手順を踏むことでA1・B1・C1のすべてのデータが結合後のセルに残ります。
手順が複数ありますが、データを確実に保持するためには必要なステップです。
VBAを使ってデータを保持したままセルを結合するコード
Sub データ保持結合()
Dim rng As Range
Dim combinedText As String
Dim cell As Range
Set rng = Range(“A1:C1”)
For Each cell In rng
combinedText = combinedText & cell.Value
Next cell
Application.DisplayAlerts = False
rng.Merge
Application.DisplayAlerts = True
rng.Cells(1, 1).Value = combinedText
End Sub
このコードはA1からC1のデータを連結してから結合し、連結したテキストを結合セルに入力します。
手動操作より確実にデータを保持したまま結合できます。
セル結合の代替手段として「中央揃え(セルをまたぐ)」を使う方法
セルを結合せずに見た目だけを結合したように見せる方法として「選択範囲内で中央」という設定があります。
「Ctrl+1」→「配置」タブ→「横位置」から「選択範囲内で中央」を選択します。
見た目は中央揃えで結合されたように見えますが、実際には各セルが独立したままのため数式やコピー操作に影響が出にくい方法です。
まとめ
本記事では、エクセルのセル結合で文字をそのまま残す方法をCONCATENATE・TEXTJOIN関数・VBAの観点から解説しました。
結合前に全セルのデータを1つのセルに連結してから結合する3ステップ手順が確実な方法です。
TEXTJOIN関数(Excel 2019以降)を使うと区切り文字指定での連結が簡潔に行えます。
VBAを活用すれば複数範囲のデータ保持結合も自動化できます。
セル結合時のデータ保持方法をマスターして、エクセルでの表作成をより正確に進めていきましょう。