この記事では、紅茶が育毛、薄毛の改善に効果的かという観点から、私の意見を述べていきます。
私の所感としては、適量の紅茶の摂取は間接的には育毛などに効果があるように思います。
ただし、ミノキシジルやフィナステリド、デュタステリドのような直接的な薄毛の改善、AGA治療薬を使用しつつ、この効果をあくまでも主軸とし、その援護としての位置付けで取り入れるのがおすすめですね。
なお、AGA治療薬で副作用があまりにも大きい場合は、育毛剤の使用に切り替えを検討などするのもいいです。
それでは詳しく見ていきます。
紅茶は薄毛治療などに効果的か。成分の詳細チェック
紅茶が育毛などへの間接的な効果が得られる成分として、以下の複数の成分が考えられます。
テアフラビン・テアルビジン(紅茶ポリフェノール)
紅茶の赤い色と渋みの正体がテアフラビンとテアルビジンです。これらは紅茶特有のポリフェノールで、強力な抗酸化作用を持ちます。
テアフラビンには、AGAの原因となる5αリダクターゼ酵素の活性を抑制する効果があるという研究報告があります。この作用により、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制し、抜け毛の根本的な原因に働きかける可能性があります。
活性酸素などの酸化した物質が体内に多くあると、慢性的な炎症反応が起こり、老化が進んだりと、結果的に抜け毛が増えやすくなります。
そのため、紅茶ポリフェノールの抗酸化作用は、フサフサを目指す私たちにとっては積極的に摂取したい成分ですね。
さらに、テアフラビンの抗酸化作用により、抜け毛を促すAGEs(糖化最終生成物)の生成を抑制する効果も期待できます。
カフェイン
紅茶にはコーヒーほどではないがカフェインが含まれています。
カフェインは血管の拡張作用や覚醒作用があるため、血行促進によりある程度の育毛効果はあると考えられます。
緑茶よりもやや多めのカフェインが含まれているため、血行促進効果も緑茶より若干高いと考えられます。ただし、コーヒーと比べると穏やかな覚醒作用なので、敏感でコーヒーのカフェインがNGな方でも取り入れやすいのが特徴です。
タンニン
紅茶に含まれるタンニンには、収れん作用と抗酸化作用があります。
収れん作用により頭皮の毛穴を引き締め、健康な頭皮環境を維持する効果が期待できます。また、過剰な皮脂分泌を抑制する効果もあるため、脂性の頭皮の方には特に有効です。
タンニンの抗酸化作用により、頭皮の老化を防ぎ、健康な髪の成長をサポートします。
フッ素
紅茶にはフッ素も含まれています。
フッ素は抗菌作用があり、頭皮の清潔な環境維持に寄与します。頭皮の細菌バランスを整えることで、毛穴の詰まりや炎症を防ぐことができます。
ビタミンB群・カリウム
紅茶にはビタミンB群やカリウムも含まれています。
ビタミンB群は髪の毛の成長に必要な栄養素で、特に髪の毛の主成分であるケラチンの合成に関わっています。
カリウムは体内の余分なナトリウムを排出し、むくみを改善する効果があります。特にミノキシジルタブレット(ミノタブ)を使用している人の場合、副作用でむくみが起こりやすいため、カリウムの摂取は有効です。
薄毛の観点では、紅茶のこれらの成分を押さえておけばいいと思います。
紅茶摂取のおすすめの頻度や量(育毛や薄毛治療の観点として)
紅茶だけに限らずどのような食品であっても言えることですが、摂取過剰の場合には体に良いどころか、健康を損ねるリスクもあります。
ここではおおよその目安の範囲について解説していきます。
1日3〜4杯程度であれば基本的に問題なし
紅茶のカフェイン量はコーヒーの約半分程度、緑茶よりやや多い程度なので、1日3〜4杯程度であれば問題ありません。
ただし、大量に紅茶を飲みカフェインの摂取量が多すぎると動悸が起きたり、自律神経が乱れたりと調子を崩すリスクがあります。
自律神経が乱れるとそわそわしたり不安になったり、血行が悪くなったりと、薄毛改善の観点からもよくないですね。
睡眠の質も悪くなる傾向ともいえます。
またカフェインへの耐性は個人差があるため、上の目安量であっても自律神経が乱れてしまう人もいます。
紅茶の恩恵以上にマイナス影響が出て、薄毛を促してしまう場合もあるので、最終的にはあなた自身が調子がいいという量を探っていきましょう。
16時以降は控えめに
一般的にもよく言われることですが、夕方以降は紅茶も控えめにしたほうがいいです。
緑茶よりやや多めのカフェインを含んでいるため、夜の睡眠の質を低下させる可能性があるためです。
睡眠の質が悪いと、自律神経が乱れて抜け毛が増えたり、血行不良となり育毛の妨げにもなるので、AGAが進行することがありますね。
そのため16時以降は薄めに淹れるか、量を減らすなどの工夫をしましょう。
私の場合は朝と昼にしっかりとした濃さで飲み(もしくはコーヒーなど)、夕方以降はデカフェ紅茶やハーブティーに切り替えています。
抽出時間で成分量を調整
紅茶は抽出時間によって有効成分の濃度を調整できます。
テアフラビンなどのポリフェノールを多く摂取したい場合は、3〜5分程度しっかりと抽出します。
カフェインを控えめにしたい場合は、1〜2分程度の短時間抽出にすることで、ポリフェノールは摂取しつつカフェインを抑えることができます。
なお、紅茶に含まれるポリフェノールは水溶性で体内に長時間留まらないため、定期的な摂取がより効果的です。
まとめ
紅茶はテアフラビンの5αリダクターゼ抑制効果とAGEs抑制効果、適度なカフェインによる血行促進、タンニンの頭皮環境改善効果、カリウムによるむくみ改善効果により、間接的に薄毛改善をサポートする可能性があります。
特にテアフラビンの5αリダクターゼ抑制効果は、DHT抑制というAGA治療の根本的なアプローチとして注目すべき効果です。
ただし、あくまでも補助的な位置付けとして考え、本格的な薄毛治療を行う場合は、ミノキシジルやフィナステリドなどの医薬品を主軸とすることが重要です。
紅茶を育毛目的で摂取する際は、以下の点を守りましょう
– 1日3〜4杯程度までに留める
– 16時以降は薄めにするか控えめにする
– 抽出時間で成分濃度を調整する
– 個人の体調に合わせて量を調整する
– 睡眠の質を最優先に考える
– 定期的な摂取を心がける
紅茶好きの方であれば、美味しく飲みながら少しでも育毛のサポートになれば一石二鳥ですね。ただし、過度な期待は禁物です。バランスの取れた食生活と適切な治療を基本として、紅茶を楽しく取り入れていきましょう。