この記事では、黒ゴマが育毛、薄毛の改善に効果的かという観点から、私の意見を述べていきます。
私の所感としては、適量の黒ゴマの摂取は間接的には育毛などに効果があるように思います。
ただし、ミノキシジルやフィナステリド、デュタステリドのような直接的な薄毛の改善、AGA治療薬を使用しつつ、この効果をあくまでも主軸とし、その援護としての位置付けで取り入れるのがおすすめですね。
なお、AGA治療薬で副作用があまりにも大きい場合は、育毛剤の使用に切り替えを検討などするのもいいです。
それでは詳しく見ていきます。
黒ゴマは薄毛治療などに効果的か。成分の詳細チェック
黒ゴマが育毛などへの間接的な効果が得られる成分として、以下の複数の成分が考えられます。
セサミン・セサミノール
黒ゴマに含まれるセサミンとセサミノールは、強力な抗酸化作用を持つリグナン類です。
これらの成分は肝臓での代謝過程で強力な抗酸化物質に変化し、活性酸素による頭皮や毛根のダメージを防ぎます。
活性酸素などの酸化した物質が体内に多くあると、慢性的な炎症反応が起こり、老化が進んだりと、結果的に抜け毛が増えやすくなります。
そのため、セサミンの抗酸化作用は、フサフサを目指す私たちにとっては積極的に摂取したい成分ですね。
また、セサミンには血管拡張作用もあり、頭皮の血行促進により毛根への栄養供給が向上します。
さらに、セサミンの抗酸化作用により、抜け毛を促すAGEs(糖化最終生成物)の生成を抑制する効果も期待できます。
アントシアニン(黒色色素)
黒ゴマの黒色は、アントシアニンという強力な抗酸化物質によるものです。
アントシアニンには優れた抗酸化作用があり、頭皮の老化を防ぎ、健康な髪の成長をサポートします。
また、アントシアニンには血行促進効果もあると言われており、頭皮の血流改善により毛根に栄養が届きやすくなります。
良質なタンパク質
黒ゴマは良質な植物性タンパク質を豊富に含んでいます。
髪の毛の主成分はケラチンというタンパク質で構成されているため、十分なタンパク質摂取は健康な髪の成長には欠かせません。
黒ゴマのタンパク質には、髪の成長に必要なアミノ酸がバランスよく含まれており、効率的に髪の材料を補給することができます。
亜鉛・銅
黒ゴマには髪の成長に重要な亜鉛と銅が含まれています。
亜鉛は髪の毛の主成分であるケラチンの合成に必要不可欠なミネラルです。亜鉛が不足すると、髪の毛が細くなったり、抜け毛が増えたりする原因となります。
また、亜鉛にはAGAの原因となる5αリダクターゼ酵素の働きを抑制する効果があるとも言われており、DHTの生成を抑える可能性があります。
銅は髪の毛のメラニン色素の生成に関わる重要なミネラルで、白髪の予防にも役立ちます。
ビタミンE
黒ゴマにはビタミンEが豊富に含まれています。
ビタミンEは強力な抗酸化作用を持ち、血行促進効果も期待できます。セサミンやアントシアニンと相乗効果で、より強力な抗酸化作用を発揮します。
また、ビタミンEには毛細血管の健康を維持する作用もあり、頭皮の血流改善に寄与します。
不飽和脂肪酸(リノール酸・オレイン酸)
黒ゴマには不飽和脂肪酸が含まれています。
オレイン酸はコレステロール値を下げる効果があります。コレステロール値が高いと血液がドロドロになり、頭皮の血行不良を引き起こし、結果的に抜け毛が増えやすくなります。そのため、コレステロールを下げることは抜け毛予防にとって非常に重要です。
ただし、黒ゴマに含まれるリノール酸については注意が必要です。現代の食生活ではリノール酸の摂取量が過剰になりがちで、摂りすぎると炎症を促進し、かえって抜け毛の原因となる可能性があります。そのため、黒ゴマも適量摂取に留めることが重要です。
また、不飽和脂肪酸は髪の毛に潤いとツヤを与え、髪の質そのものを改善する効果もあります。
カルシウム・マグネシウム
黒ゴマにはカルシウムとマグネシウムも豊富に含まれています。
これらのミネラルは髪の成長に必要な栄養素であり、また血管の健康維持にも重要です。
マグネシウムには血管拡張作用もあり、頭皮の血行促進に寄与します。
薄毛の観点では、黒ゴマのこれらの成分を押さえておけばいいと思います。
黒ゴマ摂取のおすすめの頻度や量(育毛や薄毛治療の観点として)
黒ゴマだけに限らずどのような食品であっても言えることですが、摂取過剰の場合には体に良いどころか、健康を損ねるリスクもあります。
ここではおおよその目安の範囲について解説していきます。
1日大さじ1〜2杯程度(10〜20g)が目安
黒ゴマは1日大さじ1〜2杯程度(10〜20g)が適量とされています。
この量であれば、セサミンやビタミンE、各種ミネラルの恩恵を受けつつ、カロリーの摂りすぎも避けられます。
すりゴマにした方が消化吸収が良くなり、栄養素を効率的に摂取できます。
すりゴマで摂取することが重要
黒ゴマは硬い殻に覆われているため、そのまま食べても消化吸収されにくいのが特徴です。
すり鉢でゴマを擦ったり、市販のすりゴマを使用することで、セサミンなどの有効成分を効率的に摂取することができます。
食べる直前にすることで、酸化を防ぎ新鮮な状態で摂取できます。
継続的な摂取が重要
セサミンやアントシアニンの抗酸化効果を維持するためには、毎日継続して摂取することがより効果的です。
特に抗酸化作用やコレステロール低下効果を維持するためには、定期的な黒ゴマの摂取が必要です。
私の場合は朝食のヨーグルトや、夕食のサラダにすりゴマをかけることを習慣にしています。
調理法のバリエーション
黒ゴマは様々な料理に取り入れることができます。
ゴマ和え、ゴマドレッシング、パンに練りゴマを塗る、スムージーに加えるなど、飽きないよう調理法にバリエーションを持たせることが継続のコツです。
加熱調理でも栄養価はほとんど変わらないので、温かい料理にも安心して使用できます。
カロリーに注意
黒ゴマは栄養価が高い反面、カロリーも高い食品です(大さじ1杯で約50kcal)。
ダイエット中の方や体重管理をしている方は、摂取量に注意が必要です。
他の食事でのカロリー量を調整しながら、バランスよく摂取しましょう。
なお、黒ゴマに含まれる脂溶性ビタミンは体内に蓄積されるため、毎日適量を摂取することで効果的に栄養を補給できます。
まとめ
黒ゴマはセサミンの強力な抗酸化作用とAGEs抑制効果、アントシアニンの血行促進効果、亜鉛による5αリダクターゼ抑制効果、不飽和脂肪酸によるコレステロール低下効果、良質なタンパク質による髪の材料補給により、間接的に薄毛改善をサポートする可能性があります。
特にセサミンの抗酸化作用と亜鉛の5αリダクターゼ抑制効果は、薄毛の根本的な原因にアプローチする重要な効果です。
ただし、あくまでも補助的な位置付けとして考え、本格的な薄毛治療を行う場合は、ミノキシジルやフィナステリドなどの医薬品を主軸とすることが重要です。
黒ゴマを育毛目的で摂取する際は、以下の点を守りましょう
– 1日大さじ1〜2杯程度を目安にする
– すりゴマにして消化吸収を良くする
– 継続的な摂取を心がける
– 調理法にバリエーションを持たせる
– カロリーの摂りすぎに注意する
黒ゴマ好きの方であれば、美味しく食べながら少しでも育毛のサポートになれば一石二鳥ですね。ただし、過度な期待は禁物です。バランスの取れた食生活と適切な治療を基本として、黒ゴマを楽しく取り入れていきましょう。