エクセルで資料を印刷した際に、入力したメモやコメントの吹き出しまで紙に出てしまい、提出用の資料として見栄えが悪くなって困ることがあります。
とくに確認用の注記、修正依頼、担当者間のやり取りを残したワークシートでは、セルの内容だけを印刷してコメントは出力しない設定が必要です。
Excelにはコメントを画面だけに表示し、印刷時には非表示にするための設定があります。
印刷しないための基本設定は、ページレイアウトのシートのオプション、またはページ設定のシートタブでコメントとメモをなしに変更することです。
なお、Microsoft 365などの新しいExcelでは、従来のコメントがメモという名称になり、共同編集用のコメントとは扱いが異なる場合があります。
印刷設定では、画面上に吹き出しが見えているかどうかではなく、ページ設定にあるコメントとメモの印刷方法を確認することが重要です。
この記事では、エクセルのコメントを印刷しない方法、メモとの違い、設定が反映されない場合の確認点を詳しく解説していきます。
エクセルでコメントを印刷しない設定方法1【ページレイアウト】
それではまず、リボンからコメントとメモを印刷しない設定に変更する方法について解説していきます。
| A | B | C |
|---|---|---|
| 1 | 商品名 | 数量 |
| 2 | りんご | 12 |
| 3 | 確認用メモあり | 8 |
ワークシートを開き、上部リボンのページレイアウトタブを選択します。
ページ設定グループの右下にある小さなダイアログボックス起動ツールをクリックすると、ページ設定画面を開けます。
ここでシートタブを選択し、コメントとメモの項目を確認します。
コメントとメモの印刷方法がなしになっていれば、セルにメモの印があっても通常の印刷結果には表示されません。
ページ設定ダイアログの開き方
ページ設定を開くには、ページレイアウトタブのページ設定グループ右下にある斜め矢印の小さなボタンを使います。
このボタンは余白、印刷の向き、拡大縮小、印刷範囲などを細かく調整する画面への入口です。
リボン上にコメントを直接印刷しないボタンが見つからない場合でも、ページ設定のシートタブまで進めば設定できます。
キーボード操作が中心の場合は、印刷プレビューから設定を探すよりも、ページレイアウトタブを経由したほうが対象項目を見つけやすいでしょう。
複数のシートがあるブックでは、設定は基本的にシートごとに保存されます。
提出するシートが複数あるときは、印刷対象となるすべてのシートで同じ設定になっているか確認しましょう。
シートタブのコメントとメモの選択
ページ設定ダイアログが表示されたら、上部にあるシートタブをクリックします。
シートタブには印刷範囲、印刷タイトル、枠線、行列番号、白黒印刷など、印刷結果に関わる項目がまとまっています。
コメントとメモの欄には、なし、シートの末尾、画面表示イメージなどの選択肢が表示されることがあります。
コメントを一切印刷しない目的なら、必ずなしを選択します。
シートの末尾を選ぶと、表そのものには吹き出しが重ならない一方で、印刷物の最後にコメント一覧が追加されます。
画面表示イメージを選ぶと、画面上で表示されている位置を参考にコメントやメモが出力されるため、社外提出用の資料では注意が必要です。
印刷プレビューによる設定結果の確認
設定後は、ファイルタブから印刷を開き、印刷プレビューを確認します。
セルの右上に赤い三角形が表示されていても、それはメモが付いている目印であり、プレビューに吹き出しや注釈一覧がなければ通常は問題ありません。
印刷プレビューは実際の用紙に出る内容を確認できるため、設定変更後の最終チェックに最適です。
複数ページになる帳票では、先頭ページだけで判断せず、最後のページまで確認してください。
コメントとメモがシート末尾に印刷される設定になっている場合、表の後ろに追加ページが発生することがあります。
【操作のポイント】ページ設定でなしを選んだ後、印刷プレビューの最終ページまで確認すると、コメント一覧の出力漏れを防げます。
エクセルでコメントを印刷しない設定方法2【印刷画面】
続いては、印刷画面から設定状況を確認し、ページ設定へ進む方法を確認していきます。
| A | B | C |
|---|---|---|
| 1 | 案件名 | 進捗 |
| 2 | 春季企画 | 確認中 |
| 3 | 夏季企画 | 完了 |
ファイルタブから印刷を選ぶと、プリンター、部数、印刷範囲、片面印刷、用紙サイズなどと並んで印刷プレビューが表示されます。
プレビューでメモの文字や吹き出し、余分な一覧ページが見える場合は、そのまま印刷せずページ設定を開いて変更しましょう。
印刷画面の下部にあるページ設定のリンクからも、シートタブのコメントとメモの項目へ進めます。
印刷プレビューで見分ける表示内容
画面に表示されるコメントと、印刷されるコメントは必ずしも同じではありません。
たとえば、セルを選択したときにだけ表示されるメモの吹き出しは、画面上では目立っても、印刷設定がなしなら紙には出ません。
一方で、コメントとメモがシートの末尾に設定されている場合は、プレビューの最後に注釈の一覧が現れます。
用紙の枚数が想定より多いときは、コメントとメモの一覧ページが加わっていないかを最初に疑いましょう。
ページ番号を切り替えながら確認すれば、印刷範囲の外側にある不要な情報も見つけやすくなります。
ページ設定リンクからの変更
印刷画面にあるページ設定をクリックすると、ページレイアウトタブから開いた場合と同じページ設定ダイアログが表示されます。
シートタブを選び、コメントとメモのプルダウンをなしに変更してOKをクリックしてください。
変更後は印刷プレビューに戻るため、設定結果をすぐ確認できます。
印刷画面を使う方法は、すでに印刷直前まで進んでから余分なコメントに気づいた場合に便利です。
ただし、プリンターの独自設定画面はExcelのページ設定とは別の場所です。
プリンター側の設定を変えても、Excelのコメントとメモの出力設定は変わらない点に注意してください。
複数シートを印刷する場合の注意点
ブック全体を印刷する場合、コメントを印刷しない設定が一部のシートだけに反映されていることがあります。
これはコメントとメモの印刷方法がブック全体ではなく、個別のワークシート単位で管理されるためです。
月別シートや部署別シートをまとめて印刷する帳票では、各シートのページ設定を順番に確認する必要があります。
同じ設定をまとめて適用したい場合は、対象シートの見出しを複数選択してグループ化してから設定します。
グループ化した状態での操作は複数シートに影響するため、作業後にはシート見出しを右クリックしてグループ解除を行いましょう。
【操作のポイント】ブック全体を印刷する前は、各シートの最終ページに注釈一覧が追加されていないかを確認します。
コメントとメモの違いによる印刷設定
続いては、Excelで使われるコメントとメモの違い、および印刷設定との関係について確認していきます。
| A | B | C |
|---|---|---|
| 1 | セル | 注記の種類 |
| 2 | B2 | メモ |
| 3 | B3 | コメント |
Excelのバージョンによっては、以前コメントと呼ばれていた吹き出し型の注記がメモへ名称変更されています。
現在のコメントは、返信や担当者名を含む会話形式の共同編集機能として扱われることがあります。
どちらを使っている場合でも、印刷結果を確認する際にはページ設定のコメントとメモの項目を確認することが基本です。
従来のコメントにあたるメモ
メモは、セルに補足情報を残すための従来型の注記です。
セルの右上に赤い三角の印が付くことが多く、ポインターを合わせると内容を確認できます。
見積書の計算根拠、社内確認事項、作業履歴などを入力する用途で使われます。
メモは画面で便利に使いながら、印刷時だけなしに設定しておけば、紙面をすっきり保てます。
なお、セルを右クリックした際にメモの編集やメモの削除と表示される環境では、この従来型の機能を操作しています。
スレッド形式のコメント
新しいコメントは、複数の利用者が返信を重ねられる会話形式の機能です。
共同編集しているファイルでは、質問、回答、対応済みの記録を残す用途に向いています。
コメントの表示方法や印刷時の扱いは、利用しているExcelの種類、更新状況、ファイル形式によって違って見えることがあります。
印刷用の完成資料を作る段階では、不要な共同編集コメントを解決済みにするか削除し、印刷プレビューで最終確認するのが安全です。
画面上でコメントが非表示でも、印刷に関するページ設定が意図どおりとは限らないため、必ずプレビューを確認します。
吹き出しを隠す操作と印刷の違い
校閲タブからメモを表示しない操作は、作業中の画面を見やすくするための表示設定です。
これに対し、ページ設定のコメントとメモをなしにする操作は、用紙やPDFへの出力内容を制御するための印刷設定です。
目的が異なるため、画面から吹き出しを消しただけで印刷設定まで変更されたと考えないようにしましょう。
提出前に画面を整えるなら表示を非表示にし、印刷物を整えるならページ設定を変更するという使い分けが分かりやすい方法です。
画面表示の非表示と印刷しない設定は別の操作です。
吹き出しを隠した後も、印刷プレビューで一覧ページやコメントの文字がないか確認しましょう。
【操作のポイント】メモとコメントの名称に迷ったときは、まず印刷プレビューを確認し、ページ設定のコメントとメモをなしにします。
コメントとメモを非表示にする画面操作
続いては、印刷設定とあわせて画面上の吹き出しも見やすく整える操作を確認していきます。
| A | B | C |
|---|---|---|
| 1 | 担当者 | 確認状況 |
| 2 | 田中 | 要確認 |
| 3 | 佐藤 | 完了 |
メモの吹き出しが常に開いていると、セルの値が隠れたり、表の確認がしにくくなったりします。
校閲タブのメモに関するコマンドを使えば、内容を削除せずに表示だけを閉じられます。
この操作は印刷設定そのものではありませんが、画面と印刷の両方を整える際に役立ちます。
新しいメモ
メモの表示
➤
表示を閉じて確認
| A | B | C | |
|---|---|---|---|
| 1 | 担当者 | 確認状況 | 備考 |
| 2 | 1 | 田中 | 要確認 |
| 3 | 2 | 佐藤 | 完了 |
校閲タブからメモを表示しない操作
画面上に表示されたメモを閉じたい場合は、校閲タブを開きます。
メモのグループからメモの表示を切り替えると、選択セルに関するメモの表示状態を調整できます。
メモを常に表示する設定が有効になっていると、複数の吹き出しが表の上に重なって見えることがあります。
表示を閉じてもメモの内容は削除されないため、必要な注記を残したまま作業画面だけを整えられます。
注記が不要になった場合にだけ、メモの削除やコメントの削除を選択してください。
赤い三角マークを残す意味
セルの右上にある赤い三角形は、メモが登録されていることを知らせる目印です。
この印が残っていれば、吹き出しを閉じた後でも補足情報の存在に気づけます。
印刷しない設定を行った場合でも、作業用のExcel画面では赤い三角マークを残しておくと確認漏れを減らせます。
完成版のファイルを社外に共有する前に注記自体を削除するかどうかは、運用ルールに応じて決めましょう。
印刷しない設定は注記を保持する方法であり、機密情報をファイルから消去する方法ではありません。
表示と印刷を分ける運用
作成途中の資料では、メモを残して確認事項を管理し、印刷時だけメモを出さない運用が便利です。
一方で、外部へExcelファイルそのものを渡す場合は、相手がメモを表示できる可能性があります。
個人情報、社内評価、取引先との交渉内容などをメモに記載している場合は、コピーした提出用ブックを作成してから不要な注記を削除する方法も検討してください。
印刷用のPDFだけを共有する場合は、ページ設定をなしにしてPDF化します。
Excelファイルも共有する場合は、非表示ではなくコメントやメモの削除が必要かを確認します。
【操作のポイント】画面の吹き出しを閉じる操作と、紙に出さないページ設定を分けて管理すると、作業中の利便性と提出時の見栄えを両立できます。
印刷されてしまう場合の確認項目
続いては、なしに設定したつもりでもコメントやメモが印刷される場合の確認項目を解説していきます。
| A | B | C |
|---|---|---|
| 1 | 確認項目 | 状態 |
| 2 | 対象シート | 確認済み |
| 3 | コメントとメモ | なし |
設定を変更しても印刷物に注記が出る場合は、対象シート、保存状態、印刷プレビュー、プリンター選択を順に確認します。
見た目がコメントに似ていても、実際には図形やテキストボックスで作られた吹き出しであることもあります。
ページ設定のコメントとメモをなしにしても、図形、テキストボックス、セル内の文字列は自動では消えません。
設定対象のシートの確認
まず、ページ設定を変更したシートと、実際に印刷したシートが一致しているかを確認します。
月ごとにコピーして作成したシートでは、前月の設定が残っているケースがあります。
印刷プレビューの画面でシート名を確認し、問題が出たシートをアクティブにしてからページ設定を開いてください。
シートの末尾にだけ一覧が出る場合は、そのシートのコメントとメモがなし以外になっている可能性が高いでしょう。
図形やテキストボックスの確認
セルの近くにある吹き出しが、メモではなく挿入タブから追加した図形である場合があります。
この場合、コメントとメモの印刷設定を変更しても、その図形は印刷されます。
図形を選択できるか、数式バーの左にある名前ボックスでオブジェクト名が表示されるかを確認してみましょう。
不要な図形なら削除し、残したい場合は図形の書式設定からプロパティを確認する方法があります。
印刷対象から外したい吹き出しが図形なら、コメント設定ではなく図形そのものの表示や配置を見直します。
保存とPDF出力の確認
ページ設定を変更した後に保存せずファイルを閉じると、次回に以前の印刷設定へ戻ることがあります。
設定を変えたら、CtrlキーとSキーで上書き保存してから印刷プレビューを開く習慣を付けましょう。
PDFとして保存する場合も、PDF化する直前のプレビューにコメント一覧がないことを確認します。
共有用PDFは別名で保存しておくと、元の編集用Excelファイルを保護しやすくなります。
コメントが出続ける場合は、対象シート、コメントとメモの設定、図形の有無、保存状態の順で確認します。
【操作のポイント】印刷設定で消えない吹き出しは、メモではなく図形やテキストボックスである可能性を確認します。
コメントを残したまま安全に印刷する手順
続いては、確認用の情報をExcelに残しながら、提出用の印刷物だけを整える実践的な手順を解説していきます。
| A | B | C |
|---|---|---|
| 1 | 作業段階 | 処理 |
| 2 | 確認中 | メモを残す |
| 3 | 提出前 | 印刷設定をなしにする |
コメントやメモを削除せずに印刷しない設定を使うと、担当者向けの情報を保持したまま紙面だけを整えられます。
確認、承認、提出という流れごとに操作を分けると、必要な情報を誤って削除するリスクを抑えられます。
編集用ファイルと提出用ファイルの分離
重要な資料では、編集用ファイルと提出用ファイルを分ける方法がおすすめです。
編集用にはメモ、コメント、確認用の色付けを残し、提出用のコピーでは印刷設定や不要な注記を最終調整します。
ファイル名に作業用、提出用、確定版などの区別を付ければ、誤送信を減らしやすくなります。
機密性が高いメモがある場合は、印刷しない設定だけに頼らず、提出用コピーからメモを削除する運用が安心です。
PDF化前の最終確認
印刷物をPDFで提出する場合は、Excelの印刷プレビューを確認してからPDFへ出力します。
PDF化した後もファイルを開き、ページ数、注釈一覧、余白、改ページを確認すると確実です。
コメントとメモをなしにしていれば、メモの本文や作成者名がPDFに表示されることを防げます。
ただし、ヘッダーやフッターに担当者名などを直接入力している場合は別項目です。
印刷プレビューで問題がないかを見ながら、コメント以外の不要な情報も確認しましょう。
印刷前チェックの定着
毎回の印刷前に同じ確認を行うと、設定ミスによる再印刷を防げます。
確認する順番は、対象シートの選択、コメントとメモをなしに設定、印刷プレビューの確認、保存、印刷またはPDF出力です。
特に会議資料や顧客向け資料では、内部用の注記が残っていないかを最後に確認することが大切です。
印刷プレビューを必ず開くというひと手間が、コメントの誤出力を防ぐ最も確実な対策になります。
【操作のポイント】編集用と提出用を分け、PDF化後にもページ数と注釈の有無を確認すると、情報漏えいと印刷ミスの両方を防げます。
まとめ エクセルのメモ・吹き出しを印刷しない方法
エクセルのコメントやメモを印刷しないためには、ページレイアウトタブまたは印刷画面からページ設定を開き、シートタブのコメントとメモをなしに変更します。
画面上の吹き出しを非表示にする操作と、印刷しない設定は別の機能です。
メモを表示したまま作業していても、ページ設定がなしであれば、通常は紙やPDFに注記を出さずに済みます。
一方で、図形やテキストボックスとして作成された吹き出しはコメント設定では消えないため、個別に確認する必要があります。
提出前は、コメントとメモをなしに設定し、印刷プレビューの最終ページまで確認してから印刷またはPDF化しましょう。
複数シートを扱うブックでは、設定がシート単位で異なる場合があります。
編集用の注記を残すか、提出用コピーから削除するかも、共有相手と情報の重要度に応じて使い分けてください。