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電流計の内部抵抗とは?求め方や役割も!(理想的な電流計:測定誤差:分流器との関係など)

電流計の内部抵抗の意味
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電流計の内部抵抗とは?求め方や役割も!(理想的な電流計:測定誤差:分流器との関係など)

電流計は回路を流れる電流を調べるための測定器ですが、内部抵抗を意識しないまま使うと、回路本来の電流を変化させてしまうことがあります。

特に理想的な電流計と実際の電流計の違い、分流器を用いる理由、測定誤差の考え方は、電気回路の計算問題でも実務の計測でも重要なポイントです。

この記事では、電流計の内部抵抗の意味から求め方、回路への影響、分流器との関係までを順番に解説します。

電流計の内部抵抗の意味

電流計の内部抵抗の意味

それではまず、電流計の内部抵抗と理想的な電流計について解説していきます。

内部抵抗が示す電流計内部の抵抗成分

電流計の内部抵抗とは、電流計の内部に存在する電気抵抗の大きさです。

電流計を回路へ直列に接続すると、電流は導線だけでなく電流計の内部も通過します。

そのため、内部に少しでも抵抗があれば、回路全体の合成抵抗は増加します。

内部抵抗が大きいほど、測定器をつないだことによる回路電流の変化も大きくなります。

電流計の端子に表示される電圧と、そこを流れる電流の比として内部抵抗を考えることもできます。

単位は通常の抵抗と同じオームです。

学校で扱う電流計では、内部抵抗は非常に小さい値として扱われる場合が多いでしょう。

一方で、微小電流を測る高感度な計器や測定レンジの異なる装置では、内部抵抗を無視できないこともあります。

電流計は電流を測るために直列接続します。

しかし現実の電流計には内部抵抗があるため、接続前後で回路電流が完全に同じになるとは限りません。

測定器そのものが回路へ与える影響を考えることが、正確な測定の出発点です。

理想的な電流計の条件

理想的な電流計とは、内部抵抗が零オームである電流計を指します。

内部抵抗が零であれば、電流計を直列に入れても合成抵抗は増えません。

したがって、電流計を接続する前と後で回路を流れる電流は変化しないことになります。

理想的な電流計は、回路に影響を与えずに電流だけを読み取れる、計算上のモデルです。

ただし実在する測定器では、導線、端子、可動部、電子回路などに由来する抵抗を完全に零にはできません。

そのため実測では、理想値にどれだけ近いかを内部抵抗で判断するという見方が大切です。

電圧計の内部抵抗との違い

電流計と対比して理解すると、内部抵抗の役割がより明確になります。

電流計は回路に直列に入れるため、内部抵抗は小さいほど望ましい性質があります。

これに対して電圧計は、測りたい部分に並列に接続します。

電圧計の内部抵抗が小さいと、測定器側へ多くの電流が流れ、回路の状態を変えてしまいます。

そのため理想的な電圧計の内部抵抗は無限大、理想的な電流計の内部抵抗は零という関係になります。

測定器 接続方法 理想的な内部抵抗 小さくしたい影響
電流計 直列接続 零オーム 合成抵抗の増加
電圧計 並列接続 無限大オーム 測定器へ流れる電流

内部抵抗による測定誤差

続いては、内部抵抗が測定誤差につながる仕組みを確認していきます。

直列接続で起こる電流値の低下

抵抗と電源だけで構成された単純な回路を考えてみましょう。

もとの回路抵抗をR、電源電圧をVとすると、電流計をつながない場合の電流はVをRで割った値です。

ここへ内部抵抗rの電流計を直列に接続すると、回路全体の抵抗はRとrの和になります。

その結果、測定時の電流はVをRとrの和で割った値へ変わります。

電流計なしの電流は I = V ÷ R です。

内部抵抗 r の電流計を接続した後の電流は I = V ÷(R + r)です。

r が零でない限り、測定後の電流は測定前より小さくなります。

この差が、電流計の内部抵抗による代表的な測定誤差です。

ただし、回路抵抗Rに比べて内部抵抗rが十分に小さければ、変化は小さくなります。

内部抵抗の絶対値だけではなく、測定対象の抵抗との比で影響を判断することが重要です。

相対誤差で見る影響の大きさ

測定誤差を評価するときは、何アンペアずれたかだけでなく、元の値に対する割合も確認します。

たとえば回路抵抗が一キロオームで、電流計の内部抵抗が一オームなら、追加される抵抗の割合は小さくなります。

一方、回路抵抗が数オームしかない場合には、一オームの内部抵抗でも無視しにくい影響になります。

低抵抗の回路、大電流回路、電源の内部抵抗が無視できない回路では、測定方法を慎重に選ぶ必要があります。

計器のカタログに内部抵抗やバーデン電圧が示されている場合は、事前に確認すると安心です。

電流計自身に生じる電圧降下

内部抵抗がある電流計には、電流が流れると電圧降下が発生します。

この電圧降下は、電流と内部抵抗を掛け合わせた値で求められます。

回路設計や計測の分野では、この影響をバーデン電圧と呼ぶことがあります。

電流を測るために入れた電流計が、回路電圧の一部を消費していると考えると理解しやすいでしょう。

電源電圧が低い回路ほど、わずかな電圧降下が動作条件を左右する可能性があります。

内部抵抗による誤差は、計器の故障ではありません。

現実の測定器が持つ性質であり、測定対象との組み合わせによって大きさが変わります。

精度を高めたい場合は、低内部抵抗の計器を選ぶか、別の測定方法を検討します。

電流計の内部抵抗の求め方

ここでは、問題演習と実験で使える内部抵抗の求め方を解説していきます。

オームの法則を使う基本計算

電流計にかかる電圧と、電流計を流れる電流が分かれば、オームの法則から内部抵抗を求められます。

内部抵抗は、電流計の両端の電圧を電流で割った値です。

測定値を扱うときは、電圧の単位をボルト、電流の単位をアンペアにそろえる必要があります。

内部抵抗 r = 電流計両端の電圧 V ÷ 電流 I です。

電圧が〇・〇二ボルト、電流が〇・一アンペアなら、内部抵抗は〇・二オームです。

ミリアンペアをアンペアへ直さず計算すると、桁を誤りやすいため注意しましょう。

デジタルマルチメーターの電流レンジでは、レンジごとに内部抵抗が異なる場合があります。

測定レンジを変更したら、同じ電流計でも回路への影響が変化する可能性があります。

既知の抵抗を用いた実験的な方法

実験では、電源、既知の抵抗、電流計を直列に接続し、電流値を測定する方法があります。

電源電圧と既知の抵抗値が分かっていれば、測定された電流から回路全体の抵抗を逆算できます。

そこから既知抵抗を差し引けば、導線などの影響を小さく見積もったうえで電流計の内部抵抗を求められます。

ただし、電源にも内部抵抗があり、抵抗器にも許容差があります。

より信頼できる値を得るには、複数の抵抗値で測定し、結果を比較する方法が有効です。

グラフから読み取る求め方

電流計の両端電圧を横軸、電流を縦軸にして測定結果をグラフ化する方法もあります。

電圧と電流が比例関係にある範囲では、グラフの傾きから抵抗を判断できます。

縦軸を電流、横軸を電圧にした場合、傾きは抵抗の逆数に対応します。

横軸を電流、縦軸を電圧にした場合は、傾きが内部抵抗そのものになります。

グラフの軸がどちらかを確認してから傾きを読むことが、計算ミスを防ぐ基本です。

求め方 必要な情報 特徴
オームの法則 電圧と電流 最も基本的で計算が簡単
直列回路の逆算 電源電圧、既知抵抗、電流 実験問題で使いやすい
グラフの傾き 複数の電圧と電流 ばらつきを確認しやすい

分流器と測定レンジの関係

続いては、分流器が電流計の測定範囲を広げる仕組みを確認していきます。

分流器が必要になる理由

高感度な電流計の可動部には、流せる電流の上限があります。

そのまま大きな電流を流すと、指針式計器ならコイルやばねに負担がかかり、電子式計器でも回路を損傷するおそれがあります。

そこで、電流計と並列に低い抵抗を接続し、電流の大部分を別経路へ流します。

この低い抵抗が分流器です。

分流器は電流を分けることで、繊細な電流計を大電流の測定に対応させます。

並列回路における電流の分配

分流器と電流計は並列につながるため、両者にかかる電圧は同じです。

電流計の内部抵抗をr、分流器の抵抗をRsとすると、抵抗が小さい分流器側へ多くの電流が流れます。

電流計に流すことのできる最大電流をIm、全体として測りたい電流をIとした場合、残りの電流IからImを引いた分が分流器に流れます。

並列部分では、電流計側の電圧と分流器側の電圧が等しくなります。

Im × r =(I - Im)× Rs の関係を使います。

分流器の抵抗 Rs = Im × r ÷(I - Im)として計算できます。

分流器の抵抗は非常に小さい値になることが多く、接続導線の抵抗も結果に影響する場合があります。

実用上は、精密な低抵抗器や四端子接続を使って誤差を抑える工夫が行われます。

レンジ切り替えと内部抵抗の変化

アナログ電流計やマルチメーターでは、測定レンジを切り替えると内部の分流回路も切り替わります。

そのため、同じ端子を使っているように見えても、レンジによって入力側から見た内部抵抗が変化します。

一般に大きな電流を測るレンジでは、より低い抵抗の分流経路が用いられます。

小電流レンジは感度を重視し、大電流レンジは計器保護と発熱対策を重視する構成です。

測定前に大きいレンジから始め、値を確認して適切なレンジへ下げる方法は、計器を守るうえでも有効でしょう。

分流器を接続した電流計では、表示値が全電流を表すように目盛りや演算が設定されています。

電流計の可動部だけに流れる電流と、回路全体を流れる電流を混同しないことが大切です。

分流器の抵抗値がずれると、表示値そのものに誤差が生じます。

内部抵抗を意識した測定方法

ここでは、実際の回路で誤差を抑えるための測定方法を解説していきます。

回路へ直列に正しく接続する手順

電流計は、必ず測定したい電流の通り道へ直列に接続します。

電源と抵抗の両端へ直接並列に接続すると、電流計の低い内部抵抗によって大きな電流が流れるおそれがあります。

これはヒューズの断線、計器の故障、発熱につながる危険な接続です。

配線を変更する前には電源を切り、測定する枝回路を確認してから接続しましょう。

電流計の並列接続は、原則として避けるべき操作です。

計器選定で確認したい仕様

精度が求められる測定では、表示の分解能だけで計器を選ばないことが重要です。

確認したい項目には、内部抵抗、バーデン電圧、確度、最大入力電流、ヒューズ定格などがあります。

低電圧で動く電子回路や、数ミリオーム単位の低抵抗回路では、バーデン電圧が特に重要になります。

電流値が小さくても、対象回路の許容電圧が小さければ、計器の影響を受ける可能性があります。

また、交流測定では周波数特性や波形による影響も確認が必要です。

確認項目 確認する理由 影響しやすい場面
内部抵抗 直列挿入による抵抗増加を見積もるため 低抵抗回路
バーデン電圧 計器で失われる電圧を確認するため 低電圧回路
確度 表示値の許容範囲を判断するため 校正や比較測定
最大入力電流 過電流による損傷を防ぐため 電源回路や突入電流

電圧測定から電流を間接的に求める方法

電流計を直接入れると影響が大きい場合は、既知の抵抗にかかる電圧を測り、オームの法則で電流を求める方法があります。

この方法では、回路へ直列に小さなシャント抵抗を入れ、その両端電圧を電圧計で測定します。

抵抗値と電圧が分かれば、電流は電圧を抵抗で割って計算できます。

ただしシャント抵抗にも電圧降下が発生するため、抵抗値の選び方が重要です。

小さすぎると電圧が読み取りにくくなり、大きすぎると回路への影響が増えます。

測定しやすさと回路への負担の両方を考えて抵抗値を決めることが、間接測定の要点です。

電流計の内部抵抗のまとめ

電流計の内部抵抗は、電流計を回路へ直列に接続したときに加わる抵抗成分です。

理想的な電流計の内部抵抗は零オームですが、実際の計器では完全な零にはなりません。

内部抵抗が大きいほど回路電流は変化しやすく、測定対象の抵抗が小さいほどその影響は目立ちます。

内部抵抗は、電流計にかかる電圧を電流で割るオームの法則から求められます。

また、大きな電流を測定するためには分流器を用い、電流の大部分を低抵抗側へ流す仕組みが活用されます。

正しい接続、適切なレンジ選択、内部抵抗とバーデン電圧の確認が、信頼できる電流測定につながります。